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シラバスデータベース|2026年度版

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ホーム > 講義詳細:哲学演習(4)(12)

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
哲学演習(4)(12) 2026 通年 金3 文学部 尾留川 方孝 ビルカワ マサタカ 3年次配当 4

科目ナンバー

LE-PE3-J804,LE-PE4-J812

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

 日本の神話(『日本書紀』の冒頭)とその注釈を原文(訓点付き漢文)で読む!
 日本で成立した、ものごとについての考え方(思想)が記された文献で、今に伝わるもっとも古いものは『古事記』や『日本書紀』の最初にある神話部分とされる。『日本書紀』は、当時の文明先進国である唐から文化や制度を導入するなかで、歴史書として編纂されたので、漢文(古典中国語)で書かれている。
 ただ日本特有の内容だという意識からか、在来日本語(大和言葉)として読むとされ、成立後もそれを全面化する努力が重ねられた。すなわち『日本書紀』は漢文として読むのではなく、そこに付けられた読み仮名にしたがって、大和言葉で読むものとされたのである。また、そのことを通して意味の理解にも一定の変化が生じた。
 さらに中世になると、仏教や儒学の受容や研究が進んだことをうけて、『日本書紀』の神話は、それらの理論や概念を用いて注釈・説明されたり、反対に仏教や儒学の影響を除き純粋な姿を描き出そうとするものもあらわれる。神話は成立したあと、注釈の発展により、解釈が拡大されてきたのである。
 本演習では、そうした『日本書紀』の神話への注釈の一つ、忌部正通『神代巻口訣』を読む。神話の冒頭では世界のはじまりが述べられており、この部分に対して中世に加えられた注釈は、哲学的な内容になっている。そして続いて日本の国土の成立、そののちのストーリーの主人公となるアマテラスやスサノオの誕生が描かれる。
 『神代巻口訣』は『日本書紀』の本文を区切って示し、そこへ注釈を加えるという形式なので、『日本書紀』の本文も読むことになります。漢字に読み仮名がつけられたことで意味やニュアンスが変化し、さらに注釈することによって、神話には本来なかった内容が付加され、神話理解が発展し拡大されたことを学ぶ。
 ちなみに『神代巻口訣』は南北朝期成立と称する偽書であると指摘されるが、江戸時代は忌部神道や垂加神道の根拠とされ、また出版され、現実に影響が一定程度は広まっていたことが確認される。『日本書紀』が成立してから500年以上のちの、神話の学問の一端を知ることができる。

 「演習」の授業なので、いろいろ調べながら、テキストを実際に読み進めます。テキストは、純粋な漢文ではなく、日本語化した漢文とでもいうべき形態の文章(和習あるいは変体漢文)です。この漢文を、訓点(返点と読み仮名)にしたがって読むことになります。各回あらかじめ担当者(当番)を決め、まえもってレジメを作成して、それを当日発表してもらいます。これを平常点とします。それから発表内容を踏まえ、修正や補足を加えて進めます。
 『日本書紀』の神話本文については、すでに多くの文献がある。参考文献であげたものなどを適宜参照するように。

科目目的

 忌部正通『神代巻口訣』という日本の神話の注釈書の読解を通して、神話の内容と、「解釈」によって本来なかった意味を付加するという古典注釈の性格を学ぶ。テキストを精読して、まず日本の文化の基礎の一つとなった『日本書紀』本文の神話の内容を学び、さらに注釈をつけることで、そもそも本文には記されていない内容が神話に新たに込められたことと、その具体的内容や思考を学ぶ。

到達目標

 漢文(ただし日本語なまりの部分もある)で書かれた日本の神話およびその注釈を、各種辞書を用いて、漢字本来の意味と、読みが仮名になっている在来日本語の意味を比較検討し、内容を理解し、現代語訳ができる。さらに神話本文および注釈が、どのような概念や思想に支えられているかを、分析し、説明できる。

授業計画と内容

前期
01 『日本書紀』成立と読み仮名:日本書紀講筵の成果の継承
02 『日本書紀』での利用文献/『釈日本紀』以降の注釈書
03 『日本書紀』神代の構成:本文と複数の一書
04 注釈の形式の基本
05 儒仏の利用についての立場と「天地の通理」
06 書名と表題の解釈
07 漢籍・仏典からの引用
08 本文と読み仮名は、どちらが優先されるか
09 天地開闢段
10 「メヲ」と陰陽
11 何が天になり、何が地になるか
12 「遊魚」はなにを喩えるか
13 三神化生段
14 「葦牙」は存在するわけでも存在しないわけでもない?

後期
01 「国常立」らの生成
02 「可美葦牙彦舅」とは?
03 「天御中主尊・高皇產靈尊・神皇產靈尊」と「国常立」
04 四代八神段
05 神名の意味と別名
06 乾坤と男女の神
07 八洲起元(日本の国土の生成)
08 天浮橋は空中?
09 天瓊矛は一心不壊之理
10 男女神の出会いとやり直し
11 大八洲とその魂
12 四神出生:山川海草木の生成
13 アマテラス・ツクヨミ・スサノオ・ヒルコの誕生
14 総括・まとめ:事と理の表現としての神話解釈

※演習のため、授業の進み具合によって予定からズレる場合があります。

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

 当番でない場合も、テキストにあらかじめ目を通して、おおまかに話を理解し、また不明な箇所を明確にしておくこと。授業後には、不明であった箇所について確認したうえで、テキスト全体の話の流れをつかみ、何度も言及される語句や事柄について、どこでどのように説明されていたか、把握しておくこと。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
平常点 100 当番は事前にレジメを作り、それにもとづいて発表する。語句を丁寧に調べ、内容を正確に理解できているか、および授業への貢献度で評価する。

成績評価の方法・基準(備考)

 当番発表を評価の必要条件とする。当番発表をしなかった場合は不可とする。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

実施しない

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト:
 忌部正通『神代巻口訣』(神道大系古典註釈編三『日本書紀註釈(中)』所収)のコピーを配布する。(各自購入する必要なし。)

参考文献:
小島憲之等(校注訳)『日本書紀(1)』(小学館、新編日本古典全集、一九九四年)(ジャパンナレッジによりオンラインで閲覧可)
井上光貞(監修)等『日本書紀(上)』中公文庫、2020年(ISBN-10:4122068932、ISBN-13:978-4122068933 )
宇治谷孟『日本書紀(上)』講談社学術文庫、1988年(ISBN-10:4061588338、ISBN-13:978-4061588332 )
忌部正通『神代巻口訣』(加藤咄堂編『国民思想叢書國體篇(上)』、1931年、※国立国会図書館デジタルコレクションよりダウンロード可。)

その他特記事項

参考URL

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