シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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経営組織論 | 2025 | 後期 | 火2 | 総合政策学部 | 青木 英孝 | アオキ ヒデタカ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-MN2-0002
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
講義は大きく分けて3つの部分から構成される。第一は,経営組織論研究の歴史的展開の紹介である。ここでは,官僚制や科学的管理論などの古典的組織論,人間関係論や近代組織論,コンティンジェンシー理論などを紹介する。第二は,意思決定論である。ここでは人間の特性というミクロな問題を扱う。限定合理性という鍵となる概念を理解することが重要であり,人間が意思決定の際に直面する認知限界,ヒューリスティックス,バイアス,組織・集団の意思決定問題などを扱う。そして第三は,組織形態である。組織デザインの際の基本原理,組織形態の基本形などを学習し,日本企業の現実の組織形態,および近年の組織革新について解説する。
以上の講義を通じて,なぜ組織ができるのか,組織の問題はどういったメカニズムで発生するのか,組織のアウトプットを高めるにはどうすればいいかなどの問題を考えるヒントを得てほしい。また,日本企業はどのような組織形態を採用し,ビジネスの環境変化にどう適応しているのか,戦略と組織の関係はいかにあるべきか,近年の日本企業が直面する課題は何か,など現実の組織戦略の背後にある要因を理解し,実践的に役立つ思考ができるようになってほしい。
科目目的
本講義の目的は,経営組織に関わる基本的な理論や概念を学習することで,現実の企業が直面する組織上の諸問題を理解・分析し,その解決策を提示できる力を養うことである。我々は多くの時間を会社などの組織で過ごす。したがって,経営組織に関した様々な現象や問題と,その背後にあるメカニズムを理解することは非常に重要である。
到達目標
本講義における到達目標は,(1)基本的な組織理論を理解すること,(2)組織を構成する人間の意思決定について,その特徴や限界を理解すること,(3)組織の基本形態を把握したうえで,組織をデザインする際に考慮すべき原理原則を理解することである。
授業計画と内容
第01回 イントロダクション:経営組織の意義
第02回 官僚制と管理過程論
第03回 科学的管理論と人間関係論
第04回 近代組織論とコンティンジェンシー理論
第05回 意思決定論:限定合理性と認知能力
第06回 フレーミングとヒューリスティックス
第07回 個人と組織の意思決定の諸問題
第08回 集団の意思決定:利点と問題点
第09回 経営管理と意思決定論まとめ,中間試験
第10回 組織の基本的概念:直系式組織、職能式組織、ライン・アンド・スタッフ
第11回 組織の基本形態:職能別組織,事業部制組織,マトリクス組織
第12回 日本の企業組織:社内カンパニー制,分社とグループ組織,純粋持株会社
第13回 組織デザイン:分業と調整
第14回 マクロ組織のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
本講義でカバーする範囲は広く、テーマごとに読むべき文献があるため、知識の定着には授業外で関連文献を読み、授業内容を復習することが必要である。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 50 | 授業内容の理解度 |
期末試験(到達度確認) | 50 | 授業内容の理解度 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
必要に応じてmanabaやウェブ会議システムを利用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず,レジュメを配布する予定である。
【参考文献】
・森本三男(2006)『現代経営組織論<第三版>』,学文社.
・沼上幹(2004)『組織デザイン』,日経文庫(日本経済新聞社).
その他特記事項
特になし。