シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際教養演習Ⅰ | 2025 | 春学期 | 火5 | 商学部 | 高次 裕 | タカツギ ユタカ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-IF3-01XS
履修条件・関連科目等
*ドイツ語を履修している/していたか、学習歴があることが望ましい
授業で使用する言語
日本語/ドイツ語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
テーマ《現代ドイツ文化論》
現代ドイツ(語圏)について多角的に考察します。
ドイツは19世紀後半になってやっと(日本と同時期に)近代統一国家としてまとまり、2度の世界大戦で敗北、東西分断を経験したのち1990年に再統一しました。再統一からは30年以上が経ちました。イギリスが抜けたEUにおいてドイツの存在感は否が応でもより大きくなっています。面積は日本とほぼ同じですが人口は約8400万人で日本(約1億2000万人)の3分の2ほどです。日本よりも人口が少ないにもかかわらずドイツのGDPは2023年に日本を抜き世界第3位になりました。ほかのドイツ語圏の国であるオーストリアもスイスも一人当たりGDPは日本よりもかなり上です。日本から見たときに、国・人口の規模、経済、工業・産業、労働、技術、環境、研究・教育、社会制度など様々な面でドイツは有効な比較対象であると言えます。
授業ではドイツの社会とその仕組みについて学びつつ、それを可能にしている考え方・価値観を探究します。参加者はそれぞれテーマを決めて発表し、レポートを書きます。
全体のテーマとしてはおもにキリスト教文化、連邦制に関する文献・資料を読みながらドイツ語圏文化についての知見を深めます。
科目目的
この科目は「商学部アドヴァンスド科目」の中の「専門演習科目」のひとつです。人文・自然・社会科学の幅広い分野にわたって設定された多様なテーマについて1・2年次に培った学修技法・研究能力を生かしながら調査・発表・討論を行い、多様性を理解・尊重できる教養を身に付け、柔軟な適応力と総合的な判断力を養うことを目的としています。
到達目標
〔研究の基礎能力に関して〕
・正確に文献を読むことができる
・積極的に質問や意見を述べることができる
・あるテーマについて問題設定をすることができる
・図書館等を利用して情報収集し調査することができる
・調査内容をわかりやすく発表することができる
・論理的な文章でレポートにまとめることができる
〔テーマに関して〕
日本語だけでなくドイツ語の文献・資料も読みながら複眼的な視点を持ちつつ現代ドイツ文化について論ずることができる
授業計画と内容
春学期
第1回:導入(自己紹介、授業の進め方について)
第2回:発表順・テーマ決め、発表の仕方について
第3回:参考文献読解1(平均的ドイツ人とは/国土と言葉)
第4回:参考文献読解2(ドイツの町と住まい/ドイツの教育制度)
第5回:参考文献読解3(ドイツ人の働き方)
第6回:参考文献読解4(ドイツの環境政策)
第7回:参考文献読解5(連邦共和国)
第8回:個人発表1(ドイツの都市)
第9回:個人発表2(ドイツの教育制度)
第10回:個人発表3(ドイツ人の働き方)
第11回:個人発表4(ドイツの環境政策)
第12回:個人発表5(ドイツの連邦制)
第13回:個人発表6(ドイツのフェアアイン "Verein")
第14回:個人発表7(ドイツサッカーにおけるフェアアイン)
*各回の発表のテーマは履修者が選択したテーマによる。括弧内は例
秋学期
第1回:発表順・テーマ決め、レポートについて
第2回:参考文献読解1(キリスト教文化)
第3回:参考文献読解2(マルティン・ルターと宗教改革)
第4回:参考文献読解3(ドイツの哲学・思想)
第5回:参考文献読解4(EUの中のドイツ)
第6回:個人発表1(ドイツのキリスト教文化)
第7回:個人発表2(ルターと宗教改革)
第8回:個人発表3(ドイツの哲学・思想)
第9回:個人発表4(EUの中のドイツ)
第10回:個人発表5(ドイツの古典文学)
第11回:個人発表6(ドイツの古典音楽)
第12回:個人発表7(グリム童話)
第13回:レポート提出に向けた準備
第14回:レポート作成仕上げ点検
*各回の発表のテーマは履修者が選択したテーマによる。括弧内は例
(状況を見て順番・内容を変更することがあります)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 25 | 内容は正確か?構成・文章は論理的か?論旨は明快か?引用等は適切か?主張に妥当性はあるか? |
平常点 | 50 | ・課題提出物の内容 →授業内容を理解しているか?自分の考えを適切に述べているか? ・発表時の聴き手としての積極的な参加 →有意義な質問・助言・意見等を述べているか? |
その他 | 25 | ・個人発表 内容は正確か?構成・文章は論理的か?自分の関心・考えをわかりやすく,はっきり聴き取りやすい声量で伝えられているか?レジュメ・パワーポイントはうまく作成できているか? |
成績評価の方法・基準(備考)
以下に該当する履修者には単位を認めない
・学期につき3回欠席した場合(3回目で不可)
・未発表の場合
・課題未提出の場合
・レポート未提出の場合
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
〔全員が購入し読むべきもの〕
岩村偉史『ドイツが分かる 歴史的・文化的背景から読み解く』(三修社)2019年
ドイツ外務省『ドイツの現状』(FAZIT Communication)2022年
(自由にダウンロードできますhttps://www.tatsachen-ueber-deutschland.de/en/germany-book-edition-2023)
〔そのほか〕
ハインリヒ・ハイネ(伊東勉訳)『ドイツ古典哲学の本質』(岩波文庫)
ミシェル・デシェ(蔵持不三也訳)『地図で見るドイツハンドブック』(原書房)2020年
浜本隆志、髙橋憲編『現代ドイツを知るための67章』第3版(明石書店)2020年(2023年加筆)
マルティン・ルター(深井智朗訳)「キリスト者の自由について」[『宗教改革三大文書 付「九五箇条の提題」』(講談社学術文庫)]
トーマス・マン(青木順三訳)『ドイツとドイツ人』(岩波文庫)
*そのほか適宜授業中に紹介します
*下記の2冊を授業開始までに読むことを勧めます
阿部謹也『物語ドイツの歴史—ドイツ的とは何か』(中公新書)1998年
山之内克子『物語オーストリアの歴史—中欧「いにしえの大国」の千年』(中公新書)2019年
その他特記事項
〔募集人数〕
15名程度
〔国外実態調査〕
実施する予定(ドイツ・オーストリア)。
そのほか、履修者の希望に応じて合宿または/および日帰りの調査を行うことがある。
〔ソフトウェアについて〕
ソフトウェアの利用なし。
参考URL
Padlet「中央大学商学部ドイツ語」
https://padlet.com/chushodoku/infos
中央大学商学部のドイツ語関連科目、留学、検定試験、イベント等のお知らせなど様々な情報を発信しています。
ドイツ外務省『ドイツの現状』(FAZIT Communication)2022年
https://www.tatsachen-ueber-deutschland.de/en/germany-book-edition-2023