シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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解析学第2 | 2025 | 後期複数 | 水4,金2 | 理工学部 | 澤野 嘉宏 | サワノ ヨシヒロ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
SE-AN2-1B06
履修条件・関連科目等
一変数および多変数の微積分(数学A・数学Bの内容)や線形代数の基礎を修得していることを前提とする。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この科目のテーマはベクトル解析である。最終目標はガウスの定理,ストークスの定理,グリーンの定理を使えるようになることであるが,これらの定理を記述するために必要な用語を深く理解することももちろん重要である。数学A,数学Bに続き,多変数ベクトル値関数に対する微分法・積分法を学び,さらに曲面上の微分法・積分法を学ぶ。特に,応用上重要なガウスの発散定理やストークスの定理などの積分定理を学習する。なお,ベクトル解析は線形代数,微分積分などの重要な科目に基づく内容なので,ベクトル解析と関係していると思われる部分で,これらの科目の復習を学期の前半に行う。
科目目的
2次元平面や3次元空間の曲線や曲面やその上のスカラー場・ベクトル場を取り扱うために必要な微分法・積分法について習熟するとともに,特に線積分・面積分・体積分について理解し,計算力と直観力を養う。
到達目標
2次元平面や3次元空間の曲線や曲面やその上のスカラー場・ベクトル場を取り扱うために必要な微分法・積分法について習熟し,線積分・面積分・体積分などの基礎的な計算が出来るようになる。さらにガウスの発散定理やストークスの定理を理解し,これらを利用する基礎的な問題を解けるようになる。
授業計画と内容
第1回 ベクトルの外積,積分公式の復習
第2回 勾配,発散,回転
第3回 曲線に沿った線積分
第4回 曲線の種類
第5回 曲面の種類
第6回 曲線の法線ベクトル
第7回 曲面積
第8回 曲面上の積分
第9回 中間まとめ
第10回 グリーンの定理(記述および例)
第11回 グリーンの定理(特殊な場合の証明)
第12回 ストークスの定理(記述および例)
第13回 ストークスの定理(特殊な場合の証明)
第14回 ガウスの定理(記述および例)
第15回 ガウスの定理(特殊な場合の証明)
第16回 グリーンの定理(一般の関数に対する証明)
第17回 完全形の微分方程式
第18回 穴の開いた領域における完全形の微分方程式
第19回 商線形空間
第20回 完全系列
第21回 C∞c級関数
第22回 0次ド・ラームコホモロジー
第23回 自己交差を持たない連続曲線の補集合
第24回 ジョルダンの曲線定理
第25回 サードの定理
第26回 フーリエ級数と多項式近似
第27回 ブラウアーの領域保存定理
第28回 まとめ
なお、*のついた部分は順番が前後したり,授業内課題に込めることがある。また,種々の積分公式を使うので学期を通じて練習する。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業内容をしっかり理解し疑問を残さないよう復習をすること。
なお、(指定したテキストやレジュメを事前に読み込むことに相当する)授業前の予習は*のついた回のみに限定する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 30 | 冗長な計算ではなく、物事の本質をとらえた計算方法を実行している答案の評価が高い。また、解析学第1で扱った一様収束の定義について習熟していることが重要である。 |
期末試験(到達度確認) | 40 | 冗長な計算ではなく、物事の本質をとらえた計算方法を実行している答案の評価が高い。また、解析学第1で扱った一様収束の活用について習熟していることが重要である。 |
その他 | 30 | 授業参加度 |
成績評価の方法・基準(備考)
線形代数の用語、一様収束についても学期を通じて取り扱う。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考書:
安達忠次著「ベクトル解析」培風館
岩堀長慶著「ベクトル解析―力学の理解のために」裳華房
坪井俊著「ベクトル解析と幾何学」朝倉書店
深谷賢治著「電磁場とベクトル解析」岩波書店
澤野嘉宏著「早わかりベクトル解析」共立出版
ただし、どれも購入には及ばない。