シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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物理学特別講義第七 | 2025 | 夏季集中 | 他 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 竹内 勇貴 | タケウチ ユウキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MP5-2C38
履修条件・関連科目等
量子力学、線形代数の基礎的な知識を有していることが望ましい。
量子情報科学の基礎知識は授業中に解説するため、知らなくても問題無い。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
近年、量子力学的な現象を応用して行う情報処理である「量子情報処理」が高い注目を集めている。特に、量子現象を利用した計算機である量子コンピュータは、現在の古典コンピュータよりも高い計算能力を有していると期待されており、世界中で開発競争が激化している。本講義では、量子情報処理、特に量子計算の基礎を学んだ後、量子計算と物性物理の関連について学習する。
科目目的
量子情報処理を勉強する上で必須の概念である量子ビット、量子ゲート、測定を理解することが第一の目的である。それらの知識を用いることで、量子コンピュータの動作原理、つまりどのように計算を行うのかを理解することが第二の目的である。さらに、物性物理学の概念である分配関数や基底状態エネルギーなどが量子計算という枠組みで捉えられることを概観し、量子情報科学が情報処理として有益なだけではなく、物理学を研究するための数学的なツールとしても有用であることを認識できることが第三の目的である。
到達目標
量子情報処理の基礎知識である量子ビット、量子ゲート、測定、量子回路に関する計算が自由にできるようになることが目標である。さらに、トレース距離や忠実度、量子コンピュータ方式の一つである測定型量子計算についても単純な計算であればできるようになることも目標である。量子計算と物性物理の関係に関しては応用的な内容になるため、深く理解することは目的とせず、そのような関係性があることを大まかに把握することが目標である。
授業計画と内容
第 1 回: 量子情報処理の基礎1(量子ビット、量子ゲート、測定)
第 2 回: 量子情報処理の基礎2(トレース距離、忠実度)
第 3 回: 量子回路
第 4 回: 万能量子計算
第 5 回: 測定型量子計算
第 6 回: 測定型量子計算とイジング分配関数の関係
第 7 回: 計算複雑性理論の基礎1(P、BPP、BQP)
第 8 回: BQP完全問題1: イジング分配関数の近似
第 9 回: 計算複雑性理論の基礎2(NPとその量子版)
第10回: QMA完全問題: ローカルハミルトニアン問題
第11回: BQP完全問題2: ガイド付きローカルハミルトニアン問題
第12回: QCMA困難問題: 測定型量子計算のリソース状態判定(NONUNIVERSALITY問題)
第13回: 最近の話題: 量子計算における2つの万能性の変換
第14回: 到達度確認(第1-5回までの内容)
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業内容を、授業後に復習すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 35 | 第1-5回までの内容の理解度を確認する試験を行う。35点満点で、1点毎に1%加算する。 |
平常点 | 65 | 第1-13回への出席で評価する。1回出席する毎に5%加算する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
基本的には上記の方法で評価を行うが、希望者に関しては
期末試験(到達度確認)100%
で評価を行うことも可能である。その場合、
(試験の点数)×(20/7)の少数点第一位を四捨五入した値
を評価点とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献:M. A. Nielsen, I. L. Chuang「Quantum Computation and Quantum Information」Cambridge University Press
小柴健史, 藤井啓祐, 森前智行「観測に基づく量子計算」コロナ社
森前智行「量子計算理論 量子コンピュータの原理」森北出版
その他特記事項
参考URL
個人HP
https://yukitakeuchi-web.jimdofree.com
researchmap
https://researchmap.jp/yukitakeuchi