シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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言語と文化D | 2025 | 前期 | 木3 | 経済学部 | 伊藤 秀一 | イトウ シュウイチ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-IF1-79BX
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
ヴァンパイア伝承、その文学的展開、ヴァンパイアの文化論的な意味など、ヴァンパイアを多角的に論じた後、ヴァンパイア文学として最も有名なブラム・ストーカーの『ドラキュラ』を購読する。
科目目的
ヨーロッパ中世に発生したと思われがちなヴァンパイアという形象は、実は近代の発明である。当講義は、ヴァンパイアといういかにも近代合理主義に反するように思える存在が、いかにして近代そのものの創案であるのか、そしてなぜ現代に至るまで延々とヴァンパイアが登場するフィクションが作られ続けているのか、それほどまでにヴァンパイアが我々を魅了するのはなぜなのか、多面的に考察してみたい。
到達目標
約200年間であまりにも増殖しすぎたヴァンパイア創作物のせいで、おそらく陳腐化してしまったであろうヴァンパイアのイメージを、もう一度その根底から掘り返し、人文知の様々な角度から考察しなおす。
おそらくそのタイトルだけは知っているけれど、手に取って読んだことがある人は少ないかもしれないブラム・ストーカーの小説を精読することで、文学の深い読み方を身につける。
授業計画と内容
1. ガイダンス(講義の進行と必要事項について)
2. ヴァンパイアは、どのように「発見」されたか?
3. ヴァンパイア文学の始まり
4. ヴァンパイア文学の展開
5. ブラム・ストーカーとドラキュラ
6. 小説の構成とジョナサンの旅立ち
7. ゼノフォビアとドラキュラ
8. 1章から8章までのClose Reading
9. 9章から17章までの注釈付き精読
10. 18章から24章まで英語オリジナルを参照して説明
11. 原25章からラストまで図版や映像を吟味しつつ解説
12. 映画のドラキュラの歴史
13. 映画のドラキュラを実際に鑑賞
14. 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
ブラム・ストーカーの『ドラキュラ』を精読すること。試験でページ数に言及するので。統一した版でないと具合が悪い。角川文庫の『吸血鬼ドラキュラ』を入手して読んでください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | 60点以上で単位取得 |
レポート | 20 | manabaに簡単なレポート |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
manabaの「個別指導(コレクション)」を学生にも開放するので、そこに書いてもらえば随時お答えします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テクスト:吸血鬼ドラキュラ(角川文庫)
その他特記事項
試験は小説のあらすじを知っていれば何とかなるという類いのものではなくて、受験の現代国語の大問1の本文がそのまま小説全体になっているようなものなので、文庫本を手元に持っていないと詰みます。さらに未読のまま小説を持ち込んでも、660ページもあるので、やはり詰むと思われます。