中央大学

シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:古典文学演習(1)A

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
古典文学演習(1)A 2025 前期 月4 文学部 清水 由美子 シミズ ユミコ 2・3年次配当 2

科目ナンバー

LE-JL2-A801

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

  学生の発表による演習形式。前期は様々な角度から『平家物語』の全体像を把握したうえで、物語を輪読し正確に読解することを目指す。まず、『平家物語』に関して、作者・成立年代・諸本論・享受論などについて、先行研究論文なども紹介しつつ理解を深める。
 その後、源義経の坂落などで有名な一ノ谷合戦を描く巻九後半を輪読する。語句の意味を正確に読み取り、さらに用例を検索して調査するなどの方法で、辞書的な説明を超えた読解を目指すとともに、当時の歴史史料に目を配ることで物語の叙述意図を確認し、また、諸本間の異同から物語の流動の様相を理解するという、軍記文学研究の基本的なスキルを身につけることを目標とする。
 底本には、一般に広く読まれている覚一本を使用する。発表者は指示に従って調査し、レジュメにまとめ報告する。その他の学生は、発表を受けてグループに分かれるなどして議論し、さらに全体討議で問題点を煮詰めていく。また、受講人数が多い場合には、manabaの掲示板を活用し、あらかじめ発表者によってアップされた発表資料に目を通しそれぞれコメントをアップしてから授業に臨むなどの方法を取ることもある。
 日本の歴史において、古代から中世という時代への画期となった治承寿永の内乱を描いた『平家物語』は、日本の古典文学の中でも一般にもよく知られ、また、中学・高校の教材としても必ず採用されている作品である。古代・中古の文学の影響を受けて成立し、室町期から近代にかけての文学に大きな影響を与えたこの作品は、中世文学に限らず、どの時代の国文学を学ぶ者にとっても必読の書だと言える。また、中世という時代に生きた人々の思想、宗教、社会を知る上でも重要な作品であるとともに、そこで語られる数々のテーマは、人間の生死、宗教、戦争、家族、愛など、現代の我々にも通じ、読む者に多様にかつ深重に訴えかけてくる。

科目目的

・『平家物語』という作品について、作者、成立年代、諸本間の異同、享受などの基本的な知識を得る。
・『平家物語』研究は膨大な研究史の上にあると言えるが、それらの大まかな流れを追うことで、研究の手法を知り、また、今何が問題となっているかなどといった研究状況を確認する。
・担当箇所の語釈や現代語訳、史実との違いなど、本文読解の基本的な方法を身につける。
・調べたことをわかりやすいレジュメにまとめ、それに基づいて発表する力を得る。
・他の学生の発表に対し、的確で建設的なコメントをつけられるようにする。
・他の学生の意見を尊重し、有意義な議論を展開できる力を身につける。

到達目標

・『平家物語』読解を通して、軍記文学に対する知識を得ること。
・先行研究で論じられていること、または、他の受講生の多様な意見などを、広く理解し、それらを参考に自分なりの考察を展開する力を身につけること。
・『平家物語』読解を通じて、戦争と文学の関わりや戦争を描くことの意義、さらに、現代人が軍記文学を読むことの意義について何らかの見解を持てるようになること。

授業計画と内容

第1回 授業ガイダンス、発表順の決定、『平家物語』概説
第2回 発表の仕方の説明
第3回 『平家物語』研究の現在
第4回 学生の発表と質疑応答 巻九「老馬」①、②
第5回 学生の発表と質疑応答 巻九「一二之懸」①、② 
第6回 学生の発表と質疑応答 巻九「二度之懸」①、②
第7回 学生の発表と質疑応答 巻九「坂落」①、② 
第8回 学生の発表と質疑応答 巻九「越中前司最期」①、② 
第9回 学生の発表と質疑応答 巻九「忠度最期」①、②
第10回 学生の発表と質疑応答  巻九「敦盛最期」①、②
第11回 学生の発表と質疑応答  巻九「知章最期」①、② 
第12回 学生の発表と質疑応答  巻九「落足」①、②
第13回 学生の発表と質疑応答  巻九「小宰相身投」①、②
第14回  学生の発表と質疑応答  巻九「小宰相身投」③、④

*ただし、受講人数や担当者の希望によって内容を変更する場合がある。

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

発表の凖備(同じグループの学生との相談・調査・考察・レジュメの作成など)

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
平常点 100 担当した発表の内容、レジュメの完成度、他の学生の発表についてのコメント、議論における発言内容などを総合的に評価する。ただし、出席率が70%に満たない場合はE判定とする。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

実施しない

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

テキスト 大津雄一・平藤幸編『平家物語 覚一本 全 改訂版』 武蔵野書院
ISBN 978-4-8386-0650-4
参考文献については授業中に適宜紹介する。

その他特記事項

他の学生の発表を尊重し、それに対して積極的に発言するなど、主体的な態度で参加すること。

参考URL

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