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シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:地域社会学/地域社会

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
地域社会学/地域社会 2025 前期 水5 文学部 新原 道信 ニイハラ ミチノブ 2~4年次配当 2

科目ナンバー

LE-SC2-K307

履修条件・関連科目等

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

私たちにとって最も身近な場であるはずの「地域社会」は、いかにしてつくられてきたのか、現在どのような問題に直面しているのだろうか?そして、いかにつくりかえられていきうるのだろうか?
この科目では、特定の制度的・物理的な領域としての「地域(the local)」のみならず、人間の営みの場、歴史的な複数の関係の場として構成される「地域社会」/「地域」/「地」(土地・大地)を考えていきます。また、現場になかなか行けない中でも可能なデイリーワークとしてのフィールドワークを含め、人間と社会のうごきをとらえるフィールドワークの視点と方法を構想していきます。

科目目的

この科目の目的は、地域や地域社会そして人間に寄り添い、現実と格闘していくための理論と方法を、参加者それぞれが考えていくことです。そして、生存・生活のためのコミュニティづくり/異質性を含むコミュニティづくり/複数の地域社会の比較研究/自分のなかの歴史と社会をすくいとる/実践の場をともに創ることを始めることです。「地域社会学」以前の「地域社会」/「地域社会」以前の「地域」/「地域」の母体である「地」も含めて考える力を身につけることを目的とします。

到達目標

この科目の到達目標は2つです。
①これまでの地域社会学がどのような現実と格闘し、いかなる理論や方法を生み出してきたのか、基礎的な理解をつくること。
②現代の地域・地域社会における諸問題をみつけ(自分が見過ごしていたこと/社会から見過ごされていたことを自覚し)、新たな問いを立て領域横断的に考える力を身につけること。長期的には、自らの言葉で考え伝え、現代社会における立場の異なる人同士を結ぶメディエイターとなるための力を身につけること。

授業計画と内容

 この授業では、全体を序論・本論・結論の構成とします。本論①では、これまでの地域社会学の歩みを概観しながら、いかなる同時代の問題に対していかなる理論と方法が生み出されてきたのかを考えていきます。本論②では、テキストと事前学習を用いながら、現代の地域における人間や社会のうごきを捉えるためのアプローチを考えていきます。本論①の後に、「中間レポート」や各回のコメントペーパーでは、その時点での理解を書きとめてもらい「最終レポート」の基礎とします。本論②の後に、「最終レポート」を提出してもらいます。ここでは、授業を通じて自分の「地域社会そのもの」への理解がどのように変化していったのか、「地域社会そのもの」を捉えるためのフィールドワークをどのように試みたいか、計画・立案をしてもらいます(本論②の際にテキストの事前学習課題を課しますが、毎回の授業への参加を積み重ねてもらうことで最終レポートの負担は少なくなります)。
 なお、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」拡大等の社会の状況の変化に即して、必要に応じて内容を組み替えていく予定です。

授業計画
序論: 社会のなかの"地域社会/地域/土地"を考える
第1回 イントロダクション

本論①:土地/地域/地域社会を捉えるための理論と方法
第2回 「地域社会学」とは何か? 戦後の地域開発と農村・都市社会学の接合
第3回 人々の意識と行動を捉える コミュニティと住民運動
第4回 「地域」/「地域社会」の再編① 人びとの移動とエスニシティ
第5回 「地域」/「地域社会」の再編② 高齢化社会における地域福祉
第6回 地域社会を構成するアクター①:住民組織・学校・自営業者 
第7回 地域社会を構成するアクター②:NPO・ボランティア団体・エスニック集団
⇒序論と本論①で理解したことを「中間レポート」として提出する。

本論②:なかなかフィールドに出られない時の方法と実践(人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク)
第8回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク①デイリーワークとしてのフィールドワーク
第9回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク②土地/語りの記録を旅する
第10回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク③国境地域へのフィールドワーク
第11回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク④歴史の中の地域社会としての立川・砂川
第12回 人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク⑤都営大山団地での参与的行為調査より

結論部:人間と社会を捉えるために今後考えたいこと、調査したいことを立案する
第13回 本論②をふりかえる――グループワークによる最終レポートの立案
第14回 総括――土地/地域/地域社会を捉えるための自らの学問をつくり、実践する
⇒ 「中間レポート」に本論②で理解したことを書き加え、「最終レポート」として提出する。

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

①授業時間に解説する範囲で、下記テキストの予習を課す場合がある。
新原道信編著『人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク入門』(ミネルヴァ書房,2022年)
②中間および期末レポートの作成と提出。
*各回のコメントペーパーは、原則授業時間内に提出する。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 70 授業の全体を通じて、2度のレポートの提出を課す。
①授業の節目で提出を求められる中間レポートにおいて、授業内容をふまえ、論理構成力のある文章を作成する(30%)。
②個々の事例と調査方法についての組み合わせが持つ意味について考察し、理解を深め、自らの調査研究を立案するかたちで、中間レポートに加筆する形で最終レポートを提出する(40%)。
平常点 30 授業への実質あるコミットメント(出席・聴講、manabaの閲覧など)、授業内容をふまえたコメントペーパーの提出。

成績評価の方法・基準(備考)

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/実習、フィールドワーク/その他

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

この講義では、講義や日常生活というデイリーワーク・フィールドワークのなかで書き(writing in the field, writing while committed)、後に参照して振り返ることができる、「地域社会/地域/地」への理解の「基点(reference points/anchor points)」をつくることを一緒に試みます。

授業におけるICTの活用方法

その他

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

PC等の端末を各自が使用し、manabaの掲示板やwebexのチャット機能(オンラインの場合)などを活用する。

実務経験のある教員による授業

いいえ

【実務経験有の場合】実務経験の内容

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テキスト・参考文献等

《テキスト》新原道信編著『人間と社会のうごきをとらえるフィールドワーク入門』(ミネルヴァ書房,2022年)。
《参考文献》似田貝香門監修、町村敬志他編『地域社会学講座 第1巻 地域社会学の視座と方法』(東信堂,2006年)/古城利明監修、新原道信他編『地域社会学講座 第2巻 グローバリゼーション/ポスト・モダンと地域社会』(東信堂,2006年)/岩崎信彦・矢澤澄子監修、玉野和志他編『地域社会学講座 第3巻 地域社会の政策とガバナンス』(東信堂,2006年)/新原道信編著『"臨場・臨床の智"の工房――国境島嶼と都市公営団地のコミュニティ研究』(中央大学出版部,2019年)。

その他特記事項

■担当教員紹介■
これまでわたしは、地中海の島サルデーニャと沖縄の比較研究から始まって、地中海・イタリア・ヨーロッパ、大西洋、南米、アジア・太平洋の島々、都市・地域への旅/フィールドワークを、イタリアや日本の仲間と、“ともに(共に/伴って/友として)”してきました。その一方で、日本やイタリアのいくつかのコミュニティやグループ(都市公営団地や社会文化運動団体など)に長期間深くかかわる都市・地域・コミュニティ研究をしてきました。授業のなかでは、これまでの旅/フィールドワークで出会った土地や人々、“生身の社会(living society: city, community and region)”について、少しでもみなさんにお伝えできたらと思います。よろしくお願いします。
 

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