シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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固体物性化学特論第二 | 2025 | 後期 | 火5 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 佐藤 博彦 | サトウ ヒロヒコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-MP5-2C20
履修条件・関連科目等
量子力学、電磁気学、統計力学の基礎を理解していること。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
磁石はなぜ磁石としての性質を示すのだろうか?磁石の素である磁気モーメントは電子の自転運動に由来し、その起源を説明するためには、量子力学と相対性理論が必要である。さらに、磁気モーメント同士が同じ向きに揃わなければ磁石にならないが、その相互作用は量子力学のパウリの原理に由来する。磁石を加熱すると突然磁性を失う現象が起るが、これは統計物理学の主な研究対象の一つである相転移現象の一例である。
このように物性物理学は、マクロな物質中に起こる現象を根本的に理解する事を目指す。そのためにはミクロな量子力学とミクロとマクロをつなぐ統計物理学を道具として用いる。この講義では特に、「磁性」と「導電性」に話題を絞って解説する。
科目目的
磁性について理解を深める。
到達目標
学部で習得した電磁気学、量子力学および統計力学の知識を用い、磁性という現象を深く理解する。
授業計画と内容
第1回 磁石とは何か
第2回 角運動量と磁気モーメント
第3回 量子力学の復習(角運動量)
第4回 多電子系の磁性とフントの規則
第5回 スピン系の統計力学とキュリーの法則
第6回 強磁性体とワイスの分子場モデル
第7回 自発磁化とキュリーワイスの法則
第8回 交換相互作用とは何か?
第9回 交換相互作用の起源
第10回 反強磁性体
第11回 角運動量の合成とスピン一重項
第12回 1次元イジング模型の厳密解
第13回 相転移と次元性
第14回 到達度確認
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業でフォローできなかった式変形などに取り組むこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 100 | 磁性物理学の基礎についての理解を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
配布プリントに沿って講義する。