シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
独文基礎演習(1)B | 2025 | 後期 | 金5 | 文学部 | 磯部 裕幸 | イソベ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-DT1-C012
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、近現代史を扱った以下の書物(テキストA/B)を読み進めながら、そもそも「歴史を研究する」「歴史を学ぶ」とはどういうことなのかを考え、広く近現代史研究ないしは現代社会研究に必要な諸概念を学ぶことを目標とする。さらに、大学ではただ知識を獲得するだけでなく学修事項を自分の言葉で表現することも求められるので、レジュメやレポート、卒業論文等の執筆に関わるスキルも身につけたい。
授業で使用するテキスト:
(テキストA)
武井彩佳(著)『歴史修正主義―ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで』(中公新書・2021年)(ISBN: 978-4121026644)
(テキストB)
小野寺拓也/田野大輔『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?(岩波ブックレット1080)』(岩波書店・2023年)(ISBN: 978-4002710808)
科目目的
本授業は、大学での学修に必要となる文章読解力や、専門諸分野の理解力といった「知識の吸収」に関わる能力、ならびに作文力やプレゼンテーション力など「知識の発信」に関わる能力の涵養を目標とする。
到達目標
本授業では、主に歴史学研究の手法や方法論を学び、人間社会に対する深い理解と広範な知識の修得を目指す。そして自ら問いを立て、他者との議論を通じて新たな知を創造することを最終的な到達目標とする。
授業計画と内容
授業予定(変更の可能性あり)
第1回 導入「歴史学」とは何か?(1):時代区分について
第2回 「序章 歴史学と歴史修正主義」(テキストA 序章3-17頁)
第3回 「近代以降の系譜(ドレフュス事件から第一次大戦後まで)」(テキストA 第1章19-38頁)
第4回 「第二次世界大戦への評価(1950~60年代)」(テキストA 第2章39-71頁)
第5回 「ホロコースト否定論の勃興(1970~90年代)」(テキストA 第3章71-114頁)
第6回 「ドイツ『歴史家論争』(1986年の問題提起)」(テキストA 第4章115-142頁)
第7回 「アーヴィング裁判(『歴史が被告席に』)」(テキストA 第5章143-175頁)
第8回 「ヨーロッパで進む法規制(何を守ろうとするのか)」(テキストA 第6章177-210頁)
第9回 「国家が歴史を決めるのか(司法の判断と国民統合)」「おわりに」「あとがき」(テキストA 第7章ほか211-244頁)
第10回 「はじめに」「ナチズムとは?」(テキストB 序章・第1章1-20頁)
第11回 「ヒトラーはいかにして権力を握ったのか?」/「ドイツ人は熱狂的にナチ体制を支持していたのか?」(テキストB 第2章・第3章21-40頁)
第12回 「経済回復はナチスのおかげ?」(テキストB第4章41-59頁)
第13回 「ナチスは労働者の味方だったのか?」/「手厚い家族支援?」(テキストB 第5章・第6章60-81頁)
第14回 「先進的な環境保護政策?」/「健康帝国ナチス?」/「おわりに」(テキストB 第7章・第8章・「おわりに」82-116頁)
(テキスト講読が課題となっている授業においては、受講者にレジュメの作成と内容紹介(発表)を課す)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | 授業で扱ったテキストから、自分の関心あるテーマを一つ選び、それについてさらに調べたことを学期末レポートにまとめ提出(3200~4000字)。 レポートは定められた様式に従って作成すること。これを逸脱した場合、レポートを提出しない場合には単位を認定しない。 |
平常点 | 50 | ①毎回の授業出席と議論への参加 ②自分の担当する部分のテキスト要約、レジュメ作成と発表 授業態度の著しく悪い者、無断で授業を4回以上欠席した者には単位を認定しない。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
(テキストA:各自購入のこと!)
武井彩佳(著)『歴史修正主義―ヒトラー賛美、ホロコースト否定論から法規制まで』(中公新書・2021年)(ISBN: 978-4121026644)
(テキストB:各自購入のこと!)
小野寺拓也/田野大輔『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?(岩波ブックレット1080)』(岩波書店・2023年)(ISBN: 978-4002710808)
その他「参考文献」に関しては、授業時に適宜紹介する。
その他特記事項
歴史は「暗記科目」であるという「偏見」を捨て去り、常に「考える」ことを忘れないようにすること。また歴史という「過去」を考えることは、ほかならぬ「現在」を考えることなので、広く現代社会の動きに注意を払うこと。