シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊研究1(民事訴訟法) | 2025 | 前期 | 火3 | 法学研究科博士課程後期課程 | 猪股 孝史 | イノマタ タカシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JG-OL6-104L
履修条件・関連科目等
履修条件は、わが国の民事訴訟制度や民事訴訟法について相当の知識を有しつつ、仲裁制度や仲裁法について全般的で基礎的な理解を十分に有していること、または、民事訴訟法特講ないし民事訴訟法演習を履修したことです。加えて、英文文献を読むことのできる力を備えていることも求められます。
なお、特殊研究1は、特殊研究2に引き継がれることを予定します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
仲裁にかかる基本的な英文文献、仲裁にかかる国際標準の体系書を読み進めながら、仲裁の基礎理論の全般について正確な理解を深めつつ、わが国における議論状況をも参照して、必要に応じてさらに調査するなどして、比較法研究を進めます。
特殊研究1での部分に引き続き、特殊研究2で読み進めていきます。
科目目的
仲裁制度や仲裁法についての理解を十分に深め、自ら研究テーマを発見し、それを追究できるようになることを科目目的とします。
到達目標
仲裁制度や仲裁法の領域にかかる問題について、国際標準の議論についての情報を得るべく、必要となる英文文献の専門的な読解能力を身に付け、学位論文(博士論文)の執筆につなげられるようにして、それに資することを到達目標とします。
授業計画と内容
まずはガイダンスで、履修学生の研究関心や状況を把握しつつ、授業の進行方法、取りあげる英文文献を確認し、日程などを決定します。
履修者によって進行の度合いが異なったものとなることもありますが、さしあたり、テキスト(RUSSEL ON ARBITRATION)のうち、「第1章 序論」、「第2章 仲裁合意」と「第4章 仲裁廷」について、おおむね以下のような予定で、読み進めていくこととします。そして、最終回のまとめで、これまでを振り返ることとします。
もっとも、履修者の研究関心や状況などによっては、まずは邦語文献によって最近の議論状況を確認することをテーマとして取りあげることも検討します。
第1回 ガイダンス
第2回 Chapter 1 : Introduction (from 1-001 to 1-012)
第3回 Chapter 1 : Introduction (from 1-013 to 1-021)
第4回 Chapter 1 : Introduction (from 1-022 to 1-033)
第5回 Chapter 1 : Introduction (from 1-034 to 1-041)
第6回 Chapter 1 : Introduction (from 1-042 to 1-058)
第7回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-001 to 2-010)
第8回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-011 to 2-020)
第9回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-021 to 2-038)
第10回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-039 to 2-049)
第11回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-050 to 2-063)
第12回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-064 to 2-078)
第13回 Chapter 2 : The Arbitration Agreement (from 2-079 to 2-098)
第14回 まとめ
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
英文文献のうち、各回の授業で取りあげる部分については、十分な予習をして授業に臨んでください。加えて、授業における意見交換や議論を通じて明らかになった問題などについて、比較法として、わが国における議論状況をも含め、さらに調査するなどして、一層の理解と検討を深めるべく、丁寧な復習をすることを求めます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 80 | 毎回の授業への参加を当然の前提として、授業における研究態度から授業への貢献度をもって判定する。 |
その他 | 20 | 授業で報告するために準備された邦訳などの内容から判定する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
David St.John Sutton, Judith Gill and Matthew Gearing, RUSSEL ON ARBITRATION, 24th ed.,2015, Sweet & Maxwell とします。
参考文献:
基本的な仲裁にかかる体系書として、Nigel Blackaby & Constantine Partasides with Alan Redfern & Martin Hunter, Redfern & Hunter on International Arbitation, 7th ed., 2022, OXFORD University Press; Gary B. Born, International Commercial Arbitration, 2nd ed.,Vol.I, II & III, 2014,Wolters Kluwer Law & Business などのほか、履修学生の研究関心などを踏まえて、適宜に指定し、推薦することがあります。
なお、邦語による最近の文献としては、小島武司=猪股孝史『仲裁法』(2014年 日本評論社)、山本和彦=山田文『ADR仲裁法(第2版)』(2015年 日本評論社)、三木浩一ほか編『国際仲裁と企業戦略』(2015年 有斐閣)、谷口安平=鈴木五十三編著『国際商事仲裁の法と実務』(2016年 丸善雄松堂)、中村達也『仲裁法概説』(2022年 成文堂)などを指定しておきます。
その他特記事項
履修する学生の意向や研究の方向性にできるだけ配慮した授業運営をするつもりです。そこで、自らの研究関心をしっかりと見据えて、積極的に授業に取り組むことを期待します。