シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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特殊研究(企業会計論) | 2025 | 通年 | 火1 | 経済学研究科博士課程後期課程 | 田村 威文 | タムラ タケフミ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EG-OM6-101L
履修条件・関連科目等
会計学に関するテーマで博士論文を執筆する学生を対象とします。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では、会計を経済学的な視点から検討します。なかでも、ゲーム理論にもとづく考察が中心になります。ゲーム理論とは、複数の経済主体がお互いに相手の行動を読みあって行動する場合、どのような結果になるのかということを分析するための手法です。本授業は、ゲーム理論そのものの学習を主たる目的とはしていません。「利益操作はなぜ行われるのか」「会計規制の強化はどのような結果をもたらすのか」など、会計に関する具体的な問題について、ゲーム理論の基本的なアイデアを用いて検討します。
なお、本授業では月に1回程度、博士論文に向けて、論文構想の披露・中間報告などの機会を設けます。
科目目的
本授業では、博士論文を執筆することができるよう、指導を行います。博士論文執筆のために必要となる会計学や経済学の考え方を習得するとともに、博士論文(および、博士論文までに執筆する数編の論文)の執筆について、章立て・論文の表現方法なども含め指導します。
到達目標
本授業の到達目標は、博士論文を完成することです。それに向けての途中プロセスとして、研究成果を学会等で報告するとともに、論文を数編執筆します。
授業計画と内容
(履修者と相談の上で決めますが、基本的には以下のように進めたいと考えています。)
1.【ガイダンス】
2.ゲーム理論の基礎
3.企業による利益操作(企業とメインバンクのゲーム)
4.企業による利益操作(企業と一般投資家のゲーム)
5.【博士論文に向けて】履修者がこれまでに行った研究内容の報告
6.会計が企業行動に及ぼす影響
7.中小企業が行う利益操作
8.企業会計における情報インダクタンス(会計的裁量が生じるケース)
9.【博士論文に向けて】履修者がこれまでに行った研究内容についての質疑応答
10.企業会計における情報インダクタンス(実体的裁量が生じるケース)
11.税務申告と税務調査
12.会計規制の必要性(1度だけの開示の場合)
13.【博士論文に向けて】博士論文執筆に向けての研究の方向性
14.会計規制の必要性(継続開示の場合)
15.会計規制強化は企業にとって有利になるのか?
16.会計規制強化は投資家にとって有利になるのか?(有利になるケース)
17.【博士論文に向けて】博士論文までに執筆する1本目の論文のテーマ
18.会計規制強化は投資家にとって有利になるのか?(不利になるケース)
19.会計規制の最適レベル
20.会計基準についての2つの見方
21.【博士論文に向けて】博士論文までに執筆する1本目の論文の中間報告
22.会計基準のコンバージェンス(基本モデル)
23.会計基準のコンバージェンス(応用モデル)
24.会計と税務の関係(制度の理解)
25.【博士論文に向けて】博士論文までに執筆する1本目の論文の草稿
26.会計と税務の関係(ゲーム論的考察)
27.会社法における配当規制と開示規制
28.【博士論文に向けて】博士論文までに執筆する2本目の論文のテーマ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・博士論文の構想については、レジュメを用いて報告してもらうので、そのための事前準備が必要となります。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 50 | 議論への参加状況 |
その他 | 50 | 報告内容(博士論文の構想) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
田村威文(2011)『ゲーム理論で考える企業会計』中央経済社