シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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応用倫理学 | 2024 | 後期 | 月4 | 国際情報学部 | 矢島 壮平 | ヤジマ ソウヘイ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-PD2-GL11
履修条件・関連科目等
前期「比較思想論」を履修していることが望ましいが、必須ではない。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
私たちの行為規範の正当化を試みる学問、すなわち規範倫理学が扱う問題には、比較的抽象度のレベルが高いもの(「なぜ人を殺してはいけないのか」、「快は善いか」など)が含まれる。他方、20世紀後半以降の科学技術の急速な発達を背景に生じた、より具体的な倫理的諸問題(「クローンを作ってはいけないのか」、「温室効果ガスを削減すべきか」など)に対応し、それらについて新たな行為規範を定めようとする分野を、応用倫理学と呼ぶ。この授業では、「情報の倫理」を扱う応用倫理学の一分野、すなわち情報倫理学について、新たな行為規範が生じる状況を整理し、なぜ私たち人間がそれらの規範を支持する(または、それらの規範に反対する)のかを検討する。なお、リアクションペーパーやクリッカーを使用して、受講者にも随時能動的な授業参加を促す。
科目目的
本科目は、国際社会に受容される情報サービス・政策を実現するための普遍的倫理観を見出すとともに、国際舞台で意見を発信し他者を説得するための国際的価値観(「グローバル教養」)としての応用倫理学的観点を身に付けることを目的とする。
到達目標
1) 現代・未来の情報化社会に立ち現れる新たな倫理的諸問題について、その背景・提示されている解決策を含めて説明できるようになる。
2) 1)で学習した諸問題が、そもそもなぜ「倫理」の問題と新たに認識されたのかを理解する。
3) 1)で得た知識および2)で得た理解に基づいて、自ら論理的思考をめぐらし、独自性のある意見を論述できるようになる。
授業計画と内容
第1回 : イントロダクション――倫理学の分類
第2回 : 情報倫理学とは何か
第3回 : 道徳判断とは何か①[アダム・スミス]
第4回 : 道徳判断とは何か②[ハイト]
第5回 : 道徳判断の進化①[道徳判断の適応的機能]
第6回 : 道徳判断の進化②[善悪の非対称性]
第7回 : 道徳判断の進化③[共感の進化]
第8回 : 情報化と倫理の範囲の拡大
第9回 : 道徳判断と道徳的ジレンマ① [トローリー問題]
第10回: 道徳判断と道徳的ジレンマ② [理性 対 感情]
第11回: AIと倫理① [AI問題の特殊性、行為者としてのAI]
第12回: AIと倫理② [被行為者としてのAI、観察者としてのAI、自動運転]
第13回: その他の情報倫理的問題 [監視社会、著作権]
第14回: まとめ——なぜそれは「倫理」の問題か
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業後に再度配布資料に目を通して授業のポイントを理解し、必要に応じて参考文献に当たって理解を深めるようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 期末試験では、知識の理解・定着および論理的思考力・文章力を評価します。 |
平常点 | 50 | 平常点では、授業への参加および受講態度を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
教室での期末試験が実施困難な状況となった場合、レポート試験を実施します。
私語に対しては、1回の注意ごとに5点減点します。リアクションペーパーの代筆は出席を偽装する不正行為とみなし、書いた人と書かれた人の双方をE評価とします。同様に、responの不正使用(本人以外の使用、教室外での使用等)も、関わった人全員をE評価とします。
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
期末試験に対するフィードバック(平均点、講評等)はmanabaに掲載します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
特に指定しません。授業資料プリントを配布します。
【参考文献】
中央大学国際情報学部編『国際情報学入門』ミネルヴァ書房、2020年
その他の参考文献は授業内で適宜指示します。
その他特記事項
予備知識は必要ありません。授業計画・内容は目安であり、履修者の希望や進度等の状況に応じて変更することがあります。