シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国文学作家作品研究(1)B | 2025 | 後期 | 月4 | 文学部 | 吉野 瑞恵 | ヨシノ ミズエ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-JL3-A402
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
『源氏物語』の光源氏と藤壺の恋について考える
『源氏物語』には光源氏のさまざまな恋が描かれているが、その中でも父帝の后となった藤壺との恋は物語の根幹にかかわる重要性を持つ。二人の間に生まれた秘密の子はやがて帝位につき、結果的に光源氏の栄華をもたらすことになるからである。
この二人の関係は「両想い」と言えるのだろうか。光源氏の藤壺への想いははっきりと語られているものの、藤壺が光源氏をどのように思っていたのかは実ははっきりとはわからない。藤壺の光源氏への想いはどのように語られているのか、また二人の関係がどのように変化していくのか原文を丹念に検討していきたい。
さらに、この恋が源氏物語の読者や研究者の中でどう評価されてきたのか、享受のありようにも焦点をあててみたい。
科目目的
この科目は、学位授与の方針である国文学専攻の学問分野において求められる専門的な知識を身につけることを目的とする。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
・ 『源氏物語』の根幹をなす藤壺と光源氏の恋について、その特徴を説明できること。
・ 『源氏物語』を原文で深く読解できるようになること。
授業計画と内容
第1回 授業ガイダンス
第2回 『源氏物語』概説
第3回 恋の始まり(桐壺巻)
第4回 光源氏と藤壺の密会、藤壺懐妊(若紫巻)
第5回 藤壺出産(紅葉賀巻)
第6回 光源氏の舞姿を見つめる藤壺(花宴巻)
第7回 光源氏は藤壺に近づき拒否される(賢木巻)
第8回 藤壺の危機感と出家(賢木巻)
第9回 光源氏は藤壺に別れを告げ須磨に向かう(須磨巻)
第10回 須磨の光源氏、藤壺と手紙を交わす(須磨巻)
第11回 斎宮女御の入内(澪標巻・絵合巻)
第12回 藤壺の死(薄雲巻)
第13回 江戸時代の国学者たちの解釈
第14回 総括・まとめ・到達度確認
*扱う場面や巻については、シラバスと異なる場合もあります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 60 | 『源氏物語』で描かれた藤壺の光源氏の恋の特徴について、具体的な場面に即して説明できるかどうかを評価する。 |
平常点 | 40 | 毎回リアクションペーパーを提出してもらい、授業の参加度および理解度を評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
以下のテキストをコピーして配布する。参考文献については授業中に適宜紹介する。
『源氏物語』1~2(阿部秋生・秋山虔・今井源衛・鈴木日出男 校注・訳) 小学館新編日本古典文学全集