シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西洋近代哲学研究ⅡA | 2024 | 前期 | 金2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 寺本 剛 | テラモト ツヨシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-WP5-111L
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
授業ではJocelyn Benoist・Markus Gabriel・Jens Rometschの編纂したRealismus und Idealismus in der gegenwärtigen Philosophieという論文集の中から7編の論文を選抜して読解し、批判的検討を加えます。受講者はそれぞれテキストの特定部分をあらかじめ担当しておき、その部分の読解をおこないます。そして、その読解にかんしてそれが適切であるか、その正確な意味はなにかをみんなで討論しあいます。また、それぞれの論文の議論をまとめ、それについて批判的検討を加え、討論します。
科目目的
思弁的実在論の登場を皮切りとして、近年、実在論の議論がヨーロッパを中心に盛んに展開されています。その動向を見定める一環として、本授業では、Jocelyn Benoist・Markus Gabriel・Jens Rometschの編纂したRealismus und Idealismus in der gegenwärtigen Philosophieという論文集の中から7編の論文を選抜して読解し、批判的検討を加え、討論します。そうすることで、リアリティの哲学の分野の知見を深めるとともに、哲学的な思考の能力を養います。
到達目標
ドイツ語の哲学的テクストは、もともと抽象度の高いドイツ語の表現力を発揮して書かれたものが多く、翻訳によってはなかなか掴めない部分も多々現れます。そこで本講では、哲学のドイツ語の習熟に資することを基本的な目的とします。テクストの読解を通じて、哲学的思考を自ら展開する能力を身に着けることを目指します。その上で、専門的な文献について批判的に分析する能力と、自らの立場や考え方を適切な言葉で表現する能力を養うことが目標となります。
授業計画と内容
1. Markus Gabriel: Was existiert nicht? の読解
2. Markus Gabriel: Was existiert nicht? についての批判的分析と討論
3. Thomas Buchheim: Realismus diesseits von alt und neu: Überlegungen zur ontologischen Statur des Realenの読解
4. Thomas Buchheim: Realismus diesseits von alt und neu: Überlegungen zur ontologischen Statur des Realen についての批判的分析と討論
5. Jocelyn Benoist: Der Realismus und der systematische Ort des Subjektsの読解
6.Jocelyn Benoist: Der Realismus und der systematische Ort des Subjektsについての批判的分析と討論
7.Renaud Barbaras: Zugehörigkeit und Subjektivitätの読解
8.Renaud Barbaras: Zugehörigkeit und Subjektivitätについての批判的分析と討論
9.Eva Schürmann: Was heißt »die Sache selbst«, wenn es das »Ding an sich« nicht gibt? Über die vergessene Vermittlungの読解
10.Eva Schürmann: Was heißt »die Sache selbst«, wenn es das »Ding an sich« nicht gibt? Über die vergessene Vermittlungについての批判的分析と討論
11.Andrea Kern: Wie man es schafft, keine Naive Realistin zu sein: Über Wissen und Wahrnehmungの読解
12.Andrea Kern: Wie man es schafft, keine Naive Realistin zu sein: Über Wissen und Wahrnehmungの批判的分析と討論
13.David Zapero: Zur Wirklichkeit und Objektivität des Imaginärenの読解
14.David Zapero: Zur Wirklichkeit und Objektivität des Imaginärenについての批判的分析と討論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
平常点 | 100 | そのつどおこなわれる読解の的確性(60%)、テキスト読解のための下準備の十分さ(20%)、討論参加の積極性(20%)にもとづいて成績を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:Realismus und Idealismus in der gegenwärtigen Philosophie, Herausgegeben von Jocelyn Benoist, Markus Gabriel und Jens Rometsch, Mohr Siebeck, 2023.
参考書については授業内でそのつど紹介する。