シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代イギリス小説(1) | 2024 | 前期 | 火5 | 文学部 | 安藤 和弘 | アンドウ カズヒロ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-LT2-B207
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現代英国文壇を代表する作家の一人であり、2017年度にはノーベル文学賞を受賞したKazuo IshiguroのA Pale View of Hills (1982)を読む。Ishiguroは日系人であり、そのためであろうか、日本でも良く紹介されている。映画化もされたThe Remains of the Day (1989)で最も良く知られている。長編作品としては最新作であるNever Let Me Goも、近年、映画化された。この講座で取り上げるのは、Ishiguroの長編処女作。Ishiguroの作家としての原点を探る。物語の主な舞台は戦後の長崎だが、語り手はその頃の長崎から英国に移住した日本人女性であり、英国で暮らしながら昔の長崎時代を振り返り、回想をする。物語の実際の舞台は英国に設定されており、長崎は記憶のフィルターを介して遠望される。
初回にまず作家についての概説をした後、毎週、一定のペース(下、「授業計画と内容」欄を参照)で、読みどころにスポットライトを当てながら、批評的な解説を加えつつ、読み進めるかたちで行う。回をこなすにつれて、作品中の場面ごとの解釈から、作品全体の解釈へと展開していく。
科目目的
今日のイギリスの文壇を代表する作家の作品に触れ、その作家の他の作品を読むきっかけを作ること。更に、現代イギリス小説一般への関心を高めること。
文学作品の批評的な読みかたの基礎を習得すること。
到達目標
英語で書かれた小説を、細かなことまで調べなくても良いので、あらすじをつかむことに主眼を置きながら読む術を身につけること。
批評的な読みかたの基本的な術を身につけ、単なる感想ではない理知的な反応を文学作品に施すことができるようになること。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション
第2回 第1章
第3回 第2章
第4回 第3章
第5回 第4章
第6回 第5章
第7回 第6章
第8回 第7章前半
第9回 第7章後半
第10回 第8章
第11回 第9章
第12回 第10章
第13回 第11章
第14回 総括・まとめ
(以上は予定であり、変更はありえる。)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
受講学生各自が参考資料として邦訳を使うのはかまわないが、講義では邦訳には一切触れず、解説はすべて原書の英文に基づいてなされるので、邦訳を読むだけでは講義についていくことができない。ゆえ、毎回の講義に向けて原書の指定範囲に、ざっとで良いので必ず目をとおしておくこと。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 講義で示した読みかたをどれだけ理解し、講義で取り上げた問題群に沿って各自が読みを深めたかに拠る。 |
成績評価の方法・基準(備考)
原則、初回の講義に欠席をすると単位の認定はしない。止むを得ず初回に出席できない場合は、事後でかまわないので理由を教員に伝えること。
また、学期をつうじて(初回に加えて)3回ほど出席を取るが、その3回ほどすべての回が欠席の場合、期末試験を受験しても、原則、単位の認定はしない。どの回に出欠を取るかは事前に知らせない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
Kazuo Ishiguro, A Pale View of Hills。
Faber and Faber、ペーパーバック版
ISBN: 978-0571258253
生協に入荷される版を購入のこと。他の版の使用は、電子書籍版も含めて、認めない。
参考文献:
青木和夫・丹治竜郎・安藤和弘、『知っておきたいイギリス文学』(明治書院、2010)
その他特記事項
文学史も含めて英文学についての予備知識は特に必要としない。英語力が一定レヴェル以上あり、文学あるいは英国文化に関心がある諸君に受講を勧める。
初回に、ここに書かれていない詳細事項も含めて、履修をする上で知っておくべきことをすべて話すので、その回は必ず出席すること。初回に欠席をすると、原則、単位の認定はしない。