シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中国文学講義(2)B | 2024 | 後期 | 月2 | 文学部 | 明田川 聡士 | アケタガワ サトシ | 3・4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-LT3-E404
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では前期に引き続き、中国語圏文学の一角である台湾文学について学びます。後期では戦後台湾文学の中から「周縁を描いた/周縁から描いた」作品を取り上げます。毎回の授業では、前半に各回で取り上げる作家や作品に関する事項を教員および担当者が解説し、後半は受講生全員で作品内容について議論していきます。そのため、授業当日までに作品に目を通しておくことが【必須】です。作品のコピーは前週までに配布します。基本的に、講読作品は中国語原文の日本語訳を使います。講義終了時にはレスポンに作品の概要と所感を記述し、次回授業の冒頭で教員からフィードバックを行います。なお、授業内では必要に応じて映画やドキュメンタリーなどの映像資料も使用します。昨今では、親日という表現でくくられがちな台湾ですが、表層的な理解に留まらないよう文学作品を精読することで多面的に深く学んでいきます。
科目目的
戦後台湾文学における「周縁を描いた/周縁から描いた」作品を読み込むことで、中国性(Chineseness)と台湾性(Taiwaneseness)の関係、ポストコロニアリズムやジェンダーの問題などへの理解も深めることを目的とします。教員の講義をもとに、受講生全員で作品の背景を意識しながら行間を読み解き、討論し、中国語圏社会との文化交流の発展に寄与できる人材の育成を目指します。
到達目標
1、台湾人作家が周縁をどのように描いたのか、あるいは周縁からどのように描いたのか、理解できるようになる。
2、中国性(Chineseness)と台湾性(Taiwaneseness)の関係を作品を読み込んで理解できるようになる。
3、文学作品の講読を通して、ポストコロニアリズムやジェンダーの問題も理解できるようになる。
授業計画と内容
①ガイダンス:台湾文学における「周縁」の意味
②黄霊芝の作品を読む「董さん」
③黄霊芝の作品を読む「紫陽花」
④黄霊芝の作品を読む「蟹」
⑤白先勇の作品を読む「最後の夜」
⑥白先勇の作品を読む「冬の夜」
⑦白先勇の作品を読む「満点に輝く星」
⑧陳映真の作品を読む「夜行貨物列車」
⑨陳映真の作品を読む「鈴璫花」(すずのはな)
⑩陳映真の作品を読む「忠孝公園」
⑪李昂の作品を読む「セクシードール」
⑫李昂の作品を読む「花嫁の死化粧」
⑬李昂の作品を読む「国宴」
⑭授業の総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
「事前学修」では当日の授業で扱う作品に【必ず】目を通し、「事後学修」ではレスポンに作品の概要と所感を記し、授業内で紹介した参考文献を探して読み込むようにして下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 1、課題への指示を正確にとらえて作成していること。 2、提出期限内に、決められた様式で提出していること。 3、論述内容に主体性が表現できていること。 |
平常点 | 40 | 1、事前学修にしっかり取り組んでいること。 2、質問や応答などが適宜なされていること。 |
その他 | 10 | 1、事後学修として、レスポンに作品の概要と所感が規定の文字数で記されていること。 |
成績評価の方法・基準(備考)
レポートの課題内容については、ガイダンスおよび授業の中で説明します。
配点については下記の通りです。
期末レポート50%(100点を50点満点に換算します)
・論述対象の選択は適切か 5点
・タイトルの設定は適切か 15点
・レポートとしての体裁を守っているか(要件を満たしているか、ページ脚注や文末脚注、参考文献、ページ番号があるか) 15点
・引用の仕方が適切か(剽窃は厳禁) 15点
・主体的に問題意識をもっているか。論理的な記述がなされているか(論理の飛躍、説明不足、事実の誤認には注意) 50点
・発展的な期待が持てるか(ゼミ報告や卒業論文などへの展開) 追加点
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
メールでも随時、質問を受け付けています。
aketagawa@dokkyo.ac.jp
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
クリッカーやmanabaのアンケート機能を使い、受講生の反応を把握しながら授業を進めていきます。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
※ガイダンス時にテキストのコピーを配布します。
参考書:
・陳芳明『台湾新文学史(上・下)』東方書店、2015年
・中島利郎ほか編『台湾近現代文学史』東方書店、2014年
・山口守編『講座 台湾文学』国書刊行会、2003年
ほかの書籍については、授業内で適宜紹介します。
その他特記事項
参考URL
以下は国会図書館ホームページへのリンクです。
レポート執筆時に適宜利用して下さい。
1、台湾の雑誌記事・論文の探し方
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-146.php
2、1945年以前に台湾で発行された日本語新聞
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-88.php
3、中国(香港・マカオ)の雑誌記事・論文の探し方
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-asia-38.php
4、台湾の文学について調べる
https://rnavi.ndl.go.jp/jp/guides/theme-asia-139.html