シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
情報システム開発 | 2024 | 後期 | 水2 | 文学部 | 常川 真央 | ツネカワ マオ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-IM2-M104
履修条件・関連科目等
「プログラミング(1)」「プログラミング(2)」「情報システム設計」の学修を前提とする。また、「データベース」「UNIXコンピューティング」「ネットワーク」「AI/自然言語処理」「UX論」等を並行して学修することで情報システムを独自に構築する知識とスキルを得られる。本科目で学修した知識は「ITビジネスのフロンティア」を履修することで実践することができる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
情報システムの設計で学んだ意味論とソフトウェア工学の理論と技術を活用して、具体的なシステム開発に必要な技術を修得する。また、情報システム開発に必須のプロジェクトマネジメントについて、その概略を学習する。
科目目的
本科目は、履修系統図における「データサイエンス・情報システム学系統」のうち、「情報システムを企画・設計できる能力」を習得するための基礎的な科目である。図書館情報学コースでは、必修科目として位置づけている。「情報システム設計」が、組織や社会に必要な情報システムを構想し、「要求仕様」としてまとめる能力の習得を目指していたのに対し、本科目では、与えられた要求仕様に基づいて適切に情報システムを開発するためのソフトウェア工学の理論と技術を学ぶことを目指す。
到達目標
1. 開発者の視点に立って情報システムの開発を論じることができる
2. 情報システム開発に必要な技術知識を理解し、説明できること
3. 情報システムを開発する際のプロセスとマネジメントの知識を理解し、説明できること
授業計画と内容
第01回 情報システム開発の概要
(情報システム開発モデル/契約形態/RFI/RFP)
第02回 プロジェクトマネジメント
(プロジェクトマネジメントの役割/PMBOK/タイムマネジメント/リスクマネジメント)
第03回 情報システムとアルゴリズム
(アルゴリズムの基礎/ソートアルゴリズム/アルゴリズムの評価)
第04回 データ構造とアルゴリズム
(データ構造の基礎/スタックとキュー/ツリー/ハッシュテーブル)
第05回 アーキテクチャとコンポーネント
(アーキテクチャ様式/三層クライアントサーバーシステム/モジュールの独立性)
第06回 基本構造の設計
(アーキテクチャ設計/シーケンス図)
第07回 まとめ(1) 中間試験
第08回 データベース設計(1) 概念設計
(データ中心アプローチ/実体関連モデル/クラス図/汎化/集約)
第09回 データベース設計(2): 論理設計
(リレーショナルデータベース/正規化/SQL)
第10回 ふるまいの設計
(ステートマシン図)
第11回 ウェブアプリケーションの仕組み(1)
(アプリケーションの構成/HTTP/HTML/CSS/JavaScript/DOM)
第12回 ウェブアプリケーションの仕組み(2) 認可と認証
(認可と認証/セッション管理/情報セキュリティ/シングルサインオン)
第13回 情報システムの妥当性と検証
(レビュー/品質評価基準/ソフトウェアテスト/単体テスト/結合テスト/受入テスト)
第14回 まとめ(2) 期末試験
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
中間試験 | 30 | 第01回から第06回までの授業内容の理解度を問う試験を実施する。 |
期末試験(到達度確認) | 30 | 第08回から第13回までの授業内容の理解度を問う試験を実施する。 |
平常点 | 40 | 授業への出席、貢献、受講態度ならびに課題の提出状況によって評価する。授業への出席、貢献、受講態度はResponまたは課題の提出状況により評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
参加を確認できない授業が4回を超える者、中間・期末試験のいずれも受験していない者は成績評価の対象外とする。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
適宜Manabaにおける小テスト機能などを利用して理解度の確認を図る。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
・ アジア経済研究所図書館においてデジタルライブラリーならびに機関リポジトリ等の情報システム設計・調達・運用業務に従事
・ 国立情報学研究所において研究データ管理に関する学術情報システムの設計・開発業務に従事
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
学術情報システムの設計・構築経験に基づいた事例紹介などを行う。
テキスト・参考文献等
(テキスト)
・ 高橋真吾、衣川功一、野中誠、岸知二、野村佳秀『情報システムデザイン : 体験で学ぶシステムライフサイクルの実務』共立出版、2021年、東京、ISBN:978-4-320-12466-0
そのほか、授業中に適宜資料を配付する。
(参考文献)
・ 岸知二、野田夏子『ソフトウェア工学』近代科学社、2016年、東京、ISBN:978-4-7649-0509-2
・ 森本容介・伊藤一成『Webのしくみと応用』放送大学教育振興会、2019年、東京、ISBN:978-4-5953-1960-0
・日本プロジェクトマネジメント協会『よりよくわかるプロジェクトマネジメント : project management』オーム社、,2019年、東京、ISBN:978-4-274-22424-9
・ プロジェクトマネジメントのシステム監査研究会、日本システム監査人協会『発注者のプロジェクトマネジメントと監査 : システム開発トラブル未然防止の神髄に迫る』同文舘出版、2018年、東京、ISBN:9784495207113