シラバス
| 授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 政治社会学1 | 2026 | 春学期 | 火5 | 法学部 | 井口 暁 | イグチ サトシ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-SC2-001L
履修条件・関連科目等
毎日のニュースにふれながら、現代社会における災害や事故、環境問題と政治の関係について関心を持つことを求めます。関連科目として、本科目に引き続いて秋学期に開講される政治社会学2をあわせて受講することをすすめます。なお、政治社会学2は、政治社会学1で学ぶ理論的視点を習得済みのものとして実施しますので、政治社会学1を履修していることを強くすすめます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
科学技術の飛躍的な発展により、私たちの暮らしは、かつてなく快適で安全で豊かになっている一方、原発事故や放射能汚染、相次ぐ薬害・公害問題、深刻化する地球環境問題などの新たな脅威にも直面しています。こうした科学技術に伴う「リスク」や「不確実性」「未知の危険性」の問題をめぐり、社会的・政治的・科学的な論争や課題が表面化しており、新たな政治の役割と対処が求められています。
本科目では、「リスク社会」と呼ばれる現代社会において深刻化する諸問題と政治的対処のあり方について検討するために、それについて研究を蓄積してきたリスク社会学の主要な理論的視点について学び、具体的な社会問題を分析するための視座を獲得することを目指します。
政治社会学1では、まず社会学の基本的視座を学ぶために、映像資料も交えながら、自由と支配の関係について検討します。後半では、リスク社会学の主要理論の一つである、ウルリッヒ・ベックのリスク社会論について学びます。
政治社会学2では、春学期の授業を土台に、リスク社会学のもう一つの主要理論であるニクラス・ルーマンの理論を中心に学び、事例編として、原発事故をめぐる論争についても検討します。
科目目的
本科目では、リスク社会における諸問題と政治のあり方について検討するために、リスク社会学の主要理論について学び、具体的な社会問題を理論的に分析するための見取り図を獲得することを目指します。
到達目標
社会学およびリスク社会学の各アプローチと理論的視点について、その背景、目的、着眼点、時代診断の内容、意義等を含めて体系的に理解するとともに、それを応用して、リスク社会が直面する諸課題に関して具体的な事例を分析することができる。
授業計画と内容
第1回目 導入:社会学とは何か
第2回目 権力と支配の社会学1:映画「ザ・ウェイブ」視聴とグループディスカッション
第3回目 権力と支配の社会学2:自由からの逃走
第4回目 権力と支配の社会学3:支配の社会学
第5回目 権力と支配の社会学4:集合的沸騰
第6回目 権力と支配の社会学5:組織化
第7回目 「世界の10大災害」視聴
第8回目 公害・環境災害の事例検討
第9回目 ベックのリスク社会論1:新しいリスクとリスク社会の危機
第10回目 ベックのリスク社会論2:組織化された無責任体制
第11回目 ベックのリスク社会論3:個人化、液状化、自己責任
第12回目 ベックのリスク社会論4:再帰的近代化と科学の役割
第13回目 ベックのリスク社会論5:「半面的な民主主義」の克服とサブ政治
第14回目 まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
| 種別 | 割合(%) | 評価基準 |
|---|---|---|
| 期末試験(到達度確認) | 40 | 授業で扱った理論、概念、事例等に関して正確かつ深く理解できているかを問う期末試験を実施します。 |
| 平常点 | 60 | 毎回、授業内容に関する論述課題を設定する。加えて、授業内容の理解度を問う小テストをほぼ毎回出題する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業内でレジュメや資料を提示・配布します。
参考文献は以下のとおりです。
Jens O. Zinn, Social Theories of Risk and Uncertainty, Malden, MA : Blackwell Pub., 2008(9781405153362)
ウルリッヒ・ベック、東廉・伊藤美登里訳、『危険社会――新しい近代への道』、法政大学出版会、1997年(9784588006098)
ニクラス・ルーマン、小松丈晃訳『リスクの社会学』、新泉社、2014年(9784787714077)
井口暁、『ポスト3・11のリスク社会学――原発事故と放射線リスクはどのように語られたのか』、ナカニシヤ出版、2018年(9784779513930)