シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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幾何学特論第四 | 2024 | 後期 | 木2 | 理工学研究科博士課程前期課程 | 三松 佳彦 | ミツマツ ヨシヒコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
SG-AG5-1C10
履修条件・関連科目等
代数的トポロジーの基礎、特に、(コ)ホモロジー論、ホモトピー群、特性類、分類空間などの理論を一通り理解していることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
代数的位相幾何学を概観した後に、有理ホモトピー論へ進み、その概要を学ぶ。更に有利ホモトピ論のの幾何学的応用を学ぶ。
科目目的
ホモトピー論に限らずコホモロジー論全般を有理的に整備し、高度な幾何的応用が可能な有理ホモトピー論を学ぶ。
到達目標
ある程度典型的な空間の有理ホモトピーと極小モデルの計算ができること、また、応用として閉測地線の存在問題や、(Kähler/symplectic) 多様体の formality, string topology の問題などの幾何学的問題を有理ホモトピー論を通して議論できるようになること。
授業計画と内容
第1週 ホモトピー群と Postnikov tower の復習
第2週 多様体の(コ)ホモロジー論・De Rham の定理
第3週 Poincaré 双対性と交叉理論
第4週 特性類・障害理論の再復習
第5週 有理ホモトピー論の導入
第6週 有理ホモトピー群の典型例
第7週 有理ホモトピー論の中心定理
第8週 Whitehead Product
第9週 有理 DGA, 極小モデルの計算
第10週 Formality
第11週 複素及び sympletic 多様体
第12週 Hard Lefschetz
第13週 閉測地線の存在問題
第14週 Ellipticity/hyperbolicity
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
代数的トポロジーの基礎、特に homotopiy 論の自習、幾何学的問題に関する準備が不可欠である。Sullivan の記念碑的論文を何度も眺め返すことも大いなる刺激となろう。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 90 | 理論の理解と具体例への展開 |
平常点 | 10 | 講義中の議論 |
成績評価の方法・基準(備考)
講義中に指示する問題に対するレポートを評価する。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
森田茂之著「特性類の幾何学」(岩波書店)、
Bott-Tu 著「Differential Forms in Algebraic Topology」(Springer-Verlag)(和訳あり、シュプリンガー東京)、
Davis, Kirk 著 Lectures on Algebraic Topology, AMS
Griffiths-Morgan 著 「Rational Homotopy Theory and Differential Forms」Birkhäuser
Félix-Halperin-Thomas 著「Rational Homotopy Theory」Springer GTM 205
Dennis Sullivan 「Infinitesimal computations in topology」Publ.IHES 47, 1977.
Félix-Oprea-Tanré 「Algebraic Models in Geometry」Oxford UP, 2008
その他講義中に紹介する。
その他特記事項
受講生の水準と希望に応じて、有理ホモトピー論の理論構成もしくは幾何学的応用のどちらに重点を置くかを決める。