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シラバスデータベース|2025年度版

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ホーム > 講義詳細:演習Ⅱ

シラバス

授業科目名 年度 学期 開講曜日・時限 学部・研究科など 担当教員 教員カナ氏名 配当年次 単位数
演習Ⅱ 2025 秋学期 木5 商学部 砂川 和範 スナガワ カズノリ 3年次のみ 2

科目ナンバー

CM-IF3-12XS

履修条件・関連科目等

3年次配当の事前登録科目です。
演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・論文はセット履修科目です。

授業で使用する言語

日本語

授業で使用する言語(その他の言語)

授業の概要

〔テーマ〕

   創造性と社会性をめぐる経営学


 「現実を知る」とは、自分が現実だと思いこんできた世界の「外」に出る経験を得ることを意味します。

 また、「現実を知る」ためにゼミで学ぶ際に、実は大事なことは、「何を考えているか」よりも「何を前提に考えているのか」を常に意識する癖を身につけることだと言えます。そこが無いと、どれほど情報を集めても、また高級な思考を繰り広げているつもりでも自分の学びにはならず、思考の主体性は奪われたままです。

 以上の2点に留意した上で、このゼミではビジネスの創造性と社会性について取り組みます。

まずクリエイティブ産業論やクリエイティヴ・クラス論が対象とする分野は、文化とビジネスが複合的に重なり合うところにあるものといえます。広告 、放送 、デザイン、 建築、コミュニケーション・デザイン、 ファッション、 編集、批評、報道、 映画、アニメ、漫画、文学などのコンテンツ産業 、美術・イラストレーション 、ゲーム開発 、遺産文化 、観光、音楽産業 、舞台芸術、ファイン・アート 、サブカルチャー、出版、 ソフトウェア開発、コンピュータ・サービスなどの世界です。

また社会的なビジネスとは、ソーシャルイノベーションや社会的起業家などをテーマとして、福祉や教育、環境、農業、貧困、コミュニティ再開発、家族、地域活性化、観光開発、途上国への支援などを通じ持続可能な社会を考えることを目的とします。社会問題をビジネスの力で解決しようとする試みといえるでしょう。それは、近年、行政ではカバーしきれなくなった領域に対して活躍が期待されているものです。

今の時代、みなさんは、このような領域のどこかで、自分の関心のある領域をみつけ、そこで、すでに誰かが、何らかの方法で生み出したプロダクトを、ただ「消費」することでことたれりと生活していることが多いのではないでしょうか。しかし、あくまでも「お客」として与えられた世界に耽溺し、消費しているだけであれば、それはゼミ形式の授業で取り組むべきものとはならないでしょう。

 そこから学びを深めるためには、各人が日々の消費生活の中で磨いたセンスや知識をもとに、単に消費して終わるのではなく、それが、どのようにして考えだされ、どのように生み出されているのか、つまり価値が創造されているプロセスについて、知り、考えながら、ときに批評し、それを通して自らの視野を広げ、鑑定視を鍛え、ゆくゆくは何らかの形で創造のプロセスにコミットしていくような可能性を考えることが重要だとおもわれます。

 以上のようなテーマについての探求は、すでに答が出てしまい教科書化されているような領域のものではないので、いろいろな学問領域で開発された視点や手法を組み合わせながら、自分たちで粘り強く問題を継続的に考え続け、悩み、迷い、ブレイクスルーを生み出す突破口を見つける作業となります。それは楽しみながら面倒をいとわぬ態度が何よりも必要となるでしょう。誤解を恐れずに言えば、要領の良さや学習の近視眼的な効率追求は、何か新しいものを生み出す作業ではマイナスです。むしろ「何かに没頭する時間」を求めている人をメンバーとして迎えたいと希望します。

 以上の授業のねらいのもと具体的には実施内容は、以下の3点です。

①3種類の合同ゼミ

 i)10大学経営学合同ゼミ発表大会(9月、2024年度は岡山で実施)
 ii)ソーシャルアントレプレナーシップ合同ゼミ発表大会(12月、2024年度は名古屋で実施)
 iii)地域創生研究4ゼミ発表大会(10月. 2024年度は沖縄で実施)

3種類の研究発表の場をもとに準備のためメンバーは3チームにわかれます。チームごとに共同研究プロジェクトに取り組んでいただきます。3年ゼミ、4年ゼミ合同で実施します。また本ゼミと併せて週1回のペースでグループ毎にサブゼミを実施します。

②卒論研究にむけた各人のテーマ設定とテーマ追究

 原則、2年間をかけて自分の興味ある領域について研究を深めます。ただし、例年、誤解しがちな学生が出てしまうので注意しておきますが、上記のとおり自分の好きなことで消費活動さえしていれば単位が認定される、という話ではありません。自分の好きな領域で、ビジネスや経済、社会についての学術的研究を深めていただく、ということが目的です。学術的な研究とは、情報の検索能力を身につけながら、専門論文、専門書を調べ、読む能力、まとめる能力を踏まえ、テーマを設定し、説得的にプレゼンする能力、さらには論理的なある程度の長さを持ったひとまとまりの文章を構成する能力のトレーニングを意味します。

③その他

毎年、集まったメンバーと相談の上、各種のメニューを実施していきますので毎年、内容は異なります。メンバーの提案や創意工夫を歓迎します。

 これまでに実施した実績でいえば、海外の大学(中華人民共和国、香港、台湾、韓国)や国内での合同ゼミのほか、実地調査としては、深圳、北京、ソウル、沖縄、秋田や岡山、名古屋、東京都内各所など。また企業家ミュージアム見学、起業家、実務家との懇親会、春合宿、夏合宿、就職活動の支援サブゼミ、OBOG会、修学旅行などが実施されたことがあります。

科目目的

この科目は、カリキュラム上の「商学部アドヴァンスト科目」であり、商学部スタンダード科目及び商学部分野別専門科目の発展的な科目として位置づけされています。この科目での学習を通じて、主体的学習能力を習得することを目的としています。

創造性を生み出すノウハウの歴史を学ぶ
創造性をめぐる基礎的思考能力の獲得
経営学の基本的枠組みの習得と演習形式を生かした技能の習得
到達目標への忍耐力ではなく、到達すべき目標を設定するプロセスの重視
受験勉強の歪みなどで見失ってしまった自分の持ち味、興味関心を思い出し、取り戻すリハビリ的トレーニング

到達目標

 大学専門課程で標準的と思われる社会科学的思考の習得を通じ、単に経営学にとどまらず社会を独自に把握、分析できる能力を身につける。また少人数教育を活かしてプレゼンテーションやディスカッションの方法も併せて習得する。

授業計画と内容

(1)オリエンテーション1 ゼミ活動の目標と課題、評価方法などの説明
(2)オリエンテーション2  合同ゼミ発表会3プロジェクトの趣旨説明と班わけ
(3)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション①
(4)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション①
(5)課外活動をめぐるディスカッション
(6)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション②
(7)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション②
(8)合同ゼミ発表会の3プロジェクト、中間発表会
(9)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション③
(10)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション④
(11)課外活動の成果報告とディスカッション
(12)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑤
(13)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション③
(14)まとめ

(15)アカデミック・スキルズ実習①
(16)アカデミック・スキルズ実習②
(17)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション④
(18)合同ゼミ発表会の3プロジェクト、中間発表会
(19)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション⑤
(20)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション⑥
(21)卒論中間発表会(3、4年合同)
(23)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑥
(24)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑦
(25)卒論準備研究プロジェクトのプレゼンテーションとディスカッション⑦
(26)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑧
(27)卒論発表会(3、4年合同)
(28)まとめ

(29)アカデミック・スキルズ③
(30)合同ゼミ発表会3プロジェクトの趣旨説明と班わけ
(31)卒論研究プレゼンテーションとディスカッション①
(32)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑨
(33)課外活動をめぐるディスカッション
(34)卒論研究プレゼンテーションとディスカッション②
(35)テキストを用いたプレゼンテーションとディスカッション⑩
(36)合同ゼミ発表会の3プロジェクト、中間発表会
(37)アカデミック・スキルズ実習①
(38)アカデミック・スキルズ実習②
(39)課外活動の成果報告とディスカッション
(40)卒論研究プレゼンテーションとディスカッション③
(41)卒論研究プレゼンテーションとディスカッション④
(42)まとめ

(43)アカデミック・スキルズ実習③
(44)アカデミック・スキルズ実習④
(45)卒論研究のプレゼンテーションとディスカッション⑤
(46)合同ゼミ発表会の3プロジェクト、中間発表会
(47)卒論研究のプレゼンテーションとディスカッション⑥
(48)卒論研究のプレゼンテーションとディスカッション⑦
(49)卒論中間発表会(3、4年合同)
(50)卒論仕上げ指導①
(51)卒論仕上げ指導②
(52)卒論仕上げ指導③
(53)卒論仕上げ指導④
(54)卒論仕上げ指導⑤
(55)卒論発表会(3、4年合同)
(56)まとめ

授業時間外の学修の内容

指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他

授業時間外の学修の内容(その他の内容等)

3年生、4年生共同で実施する学修の機会を頻繁に設ける。

随時、社会見学や、社会調査などを行う。またサブゼミを実施する。ほかにも年に数度、合同ゼミ発表大会への参加、合宿などの行事を行う。

授業時間外の学修に必要な時間数/週

・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。

成績評価の方法・基準

種別 割合(%) 評価基準
レポート 20 ゼミの内容に応じた作品鑑賞レポート、課題テーマ、卒論の研究計画の途中経過について。
平常点 60 授業への参加、発言、報告レポートを基本とする。
その他 20 ゼミ運営への貢献度

成績評価の方法・基準(備考)

 演習への参加・貢献度により評価する。この場合、参加とは、実質的な参加を意味するため、たとえば起きコマひとこま、ただ時間どおり来て座っているだけでは、参加していないということになる。

課題や試験のフィードバック方法

授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う/その他

課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)

Slackを用いる。

アクティブ・ラーニングの実施内容

PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク

アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)

授業におけるICTの活用方法

その他

授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)

時間外のサブゼミの開催については、場合によってオンライン会議システムなどを用いてクラスを運営します。

実務経験のある教員による授業

はい

【実務経験有の場合】実務経験の内容

テーマと受講者の希望に応じて、数回の範囲で実務家のゲストを招聘する。

【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容

テーマと受講者の希望に応じて、数回の範囲で企業における実地調査、実務家のゲストを招聘する。

テキスト・参考文献等

〔テキスト〕

 以下の2冊を基本とした上で、受講生と随時相談の上、決定する。

①井下千以子(2019)『思考を鍛えるレポート・論文作成法 第3版』慶應義塾大学出版会

②沼上幹(2023)『わかりやすいマーケティング戦略 第3版』有斐閣。

〔参考文献〕

 参考文献案内、解説は以下のリンクより確認ください。

 https://drive.google.com/file/d/1nCumjqk8HUjr3Y6BVh3HgY2sYKQcBQ1X/view?usp=sharing

 
 なお、各種連絡、参考文献の指示、ディスカッションなどにSlackを用いる場合がある。

その他特記事項

〔募集人数〕
15名
〔募集方法〕
〇レポート(manaba「レポート」利用)
〇面接試験
〔課題図書〕
村上隆『芸術起業論』幻冬舎(2006年)、ならびに舟津昌平『Z世代化する社会:お客様になっていく若者たち』東洋経済新報(2024年)を読み、各自が、自身の関心のある領域に立脚し、この本の骨子となっているビジネスを成立させる考え方、ならびに自分たちの世代特有の考え方、ゼミ活動への理解と希望、といった点についての批評レポートを作成・提出すること。字数は2000字以上、上限なし
〔注意事項〕
〔国外実態調査〕
実施しない
〔ソフトウェアの利用〕
無し

参考URL

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