シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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マーケティング入門 | 2024 | 秋学期複数 | 月1,木3 | 商学部 | 三浦 俊彦 | ミウラ トシヒコ | 1年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MK1-03XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
マーケティングとは何か。よくみられる定義は、「市場への創造的で統合的な適応活動」ですが、ここで重要なポイントは、「市場適応」です。企業のマーケティング活動は、対象である市場・消費者の変化に適応する形で、戦略を展開していくところに大きな特徴があります。例えば、黒髪を愛でる消費者の変化に対応して資生堂はTSUBAKIを発売し、健康志向の市場の動きに合わせてサントリーは健康食品セサミンを展開しました。これがマーケティングの基本で、まずその体系であるSTP+4Pを徹底的に勉強します。
ただ、市場適応と言うのは、このような個別市場ごとの消費者適応だけでは終わりません。その一段上が、どの市場に適応すべきかを考えるもので、それが戦略的マーケティングです。つまり、資生堂はシャンプーより化粧品に力を入れて行くべきかもしれませんし、サントリーは健康食品よりもアルコール飲料に集中すべきかもしれません。それを考えるのが戦略的マーケティングです。
最後に、もともとモノ・国内・経済的・リアルの世界で生まれたマーケティングが、今やその領域をサービス、グローバル、ソーシャル,e(デジタル)の世界に拡大していますので、その発展の現在形を考察したいと思います。
科目目的
マーケティング入門は商学部カリキュラム上の学部スタンダード科目として位置づけられていますが、商業・貿易/国際マーケティング学科においては学科必修科目となっており、本学科での学びの基礎となる最重要科目として位置づけられています。
市場・消費者との関係のマネジメントをその本質とするマーケティング戦略は、戦略的マーケティング(多事業・多製品をいかに市場環境に適合させるか)と、マーケティング・マネジメント(標的消費者にいかに4P戦略を適合させるか)という2つの部分から構成されます。また、サービスやグローバルなど、分野を絞ったマーケティング戦略研究も大きな領域として発展してきています。
そこで本講義では、まずマーケティング・マネジメント(4P戦略;製品・価格・プロモーション・流通チャネル戦略)の基礎をしっかりとおさえ、続いて、戦略的マーケティング、分野別マーケティングを行うことによって、現代マーケティングの基本的考え方を学びます。
到達目標
マーケティングの基本的考え方と戦略の理解
授業計画と内容
1.マーケティングとは何か
2.マーケティングの歴史的展開
3.マーケティング・マネジメントの体系:STPと4P
4.消費者行動研究①(消費者を理解する)
5.消費者行動研究②(消費者のインタラクションを理解する)
6.消費者行動研究③(ポストモダン消費者行動研究)
7.マーケティング・リサーチ①(モチベーション・リサーチと定性的分析)
8.マーケティング・リサーチ②(知覚マップと定量的分析)
9.製品戦略①(製品ミックス)
10.製品戦略②(ブランド戦略)
11.製品戦略③(イノベーション戦略)
12.価格戦略①(価格の設定)
13.価格戦略②(価格の維持)
14.中間まとめ:マーケティングの考え方
15.コミュニケーション戦略①(コミュニケーション・モデルと記号論)
16.コミュニケーション戦略②(広告とパブリシティ)
17.コミュニケーション戦略③(販売促進と人的販売)
18.流通チャネル戦略①(日本の流通構造)
19.流通チャネル戦略②(チャネルの構築)
20.流通チャネル戦略③(チャネルの維持)
21.戦略的マーケティング①(ドメインとPPM)
22.戦略的マーケティング②(競争構造と競争戦略)
23.戦略的マーケティング③(競争地位別戦略と先発優位)
24.サービス・マーケティング
25.グローバル・マーケティング
26.ソーシャル・マーケティング
27.デジタル・マーケティング
28.全体まとめ:マーケティング戦略
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習:講義内容について、テキストなど各種文献や資料で大枠をつかんでおきます。
復習:授業で学んだマーケティング理論を成功裏に行っている企業やブランドの事例を探し、理論の戦略への応用例を理解します。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 授業でまなんだ理論の理解と、その企業戦略への応用力。 |
レポート | 30 | 授業でまなんだ理論の理解と、その企業戦略への応用力。 |
成績評価の方法・基準(備考)
小テスト(もしくはレポート)30%、定期試験70%。
課題や試験のフィードバック方法
その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
教員のメールアドレスに質問してもらえれば、いつでも答えます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
和田充夫・恩蔵直人・三浦俊彦共著『マーケティング戦略[第6版]』(有斐閣 2022年1月)、2,100円。
参考書として、三浦俊彦・丸谷雄一郎・犬飼智徳共著『グローバル・マーケティング戦略』(有斐閣2017年3月)。
その他特記事項
ソフト利用なし。