シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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理科教育法3 | 2025 | 前期 | 金5 | 理工学部 | 栢野 彰秀 | カヤノ アキヒデ | 4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
QC-TC3-B216
履修条件・関連科目等
・中学・高校理科の教員免許取得希望者が履修するための科目です。
・「教科に関する専門科目」と「理科教育法1,2,4」が主な関連科目となります。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「理科教育法1,2」で学んだ理論と実践の基礎を活用し、一つの中学校理科または高等学校理科の授業として完結させるためのスキルを養う科目です。中学校理科4領域または高等学校「基礎」が付された4科目何れかの学習指導案を班ごとに構想し、実践した後、全体で授業協議を行い、最後にまた班で協働して模擬授業と授業協議をふりかえり、構想した学習指導案の改訂・改善を行います。
皆さんがこれまでに履修した「理科教育法1,2」の担当者とこれから履修する「理科教育法3,4」の担当者は異なります。これに加えて、皆さんは卒業研究を行いながらこれから教育実習に行き、さらに今年度から多くの自治体で前倒しになった教員採用試験を受験する人はその準備もしなくてはいけない状況になっています。すなわち例年とは異なった状況となっています。「理科教育法1,2」と「理科教育法3,4」の担当教員変更による影響を考慮することに加えて、目の前に迫っている教育実習と教員採用試験にも対応できるように今年度は特別な授業構成になっています。
科目目的
本科目は、今次中学校・高等学校学習指導要領(理科)の改訂の趣旨及び要点を理解し、それに記述された分野目標・内容の構成の考え方および教育方法を活用し、学習指導要領の趣旨を踏まえた理科4領域または4科目何れかの授業を構成し、教育実習や将来教壇に立ったときに実践するためのスキルをつけることを授業の目的としています。
今後履修する理科の指導法の授業科目「理科教育法4」へとつながる教育実践のための基礎科目です。これからの学習「理科教育法4」の方向性をつかむことも本科目の目的としています
到達目標
・今次中学・高校理科学習指導要領の目的・内容・方法が説明できる。
・中学校理科4領域または高校「基礎」が付された4科目それぞれの学習指導案が作成できる。
・学習指導案に基づいた模擬授業ができる。
・学習指導案の目的・内容・方法に沿った授業協議ができる。
・模擬授業・授業協議をふりかえり、学習指導案の改善ができる。
授業計画と内容
第 1回:ガイダンス(授業の目的、内容、進め方、評価等)
第 2回:今次学習指導要領の特徴(理科の見方・考え方、科学的探究)
第 3回:中学校理科教科書に見られる科学的探究・高等学校理科教科書に見られる科学的探究
第 4回:学習指導案の書き方
第 5回:探究の過程を経る中学・高校理科の学習指導案の作成
第 6回:探究の過程を経る中学・高校理科の模擬授業の実践1
(中学校第1分野エネルギー領域または高等学校物理基礎・授業協議を含む)
第 7回:探究の過程を経る中学・高校理科の学習指導案の改善1
(模擬授業1の学習指導案(単元計画)の改訂)
第 8回:探究の過程を経る中学・高校理科の模擬授業の実践2
(中学校第1分野粒子領域または高等学校化学基礎・授業協議を含む)
第 9回:探究の過程を経る中学・高校理科の学習指導案の改善2
(中学校第1分野粒子領域または高等学校化学基礎・授業協議を含む)
第10回:探究の過程を経る中学・高校理科の模擬授業の実践3
(中学校第2分野生命領域または高等学校生物基礎・授業協議を含む)
第11回:探究の過程を経る中学・高校理科の学習指導案の改善3
(中学校第2分野生命領域または高等学校生物基礎・授業協議を含む)
第12回:探究の過程を経る中学・高校理科の模擬授業の実践4
(中学校第2分野地球領域または高等学校地学基礎・授業協議を含む)
第13回:探究の過程を経る中学・高校理科の学習指導案の改善4
(中学校第2分野地球領域または高等学校地学基礎・授業協議を含む)
第14回:中学校理科の授業・高等学校理科の授業の相違点・類似点の比較検討
・第1~14回:ICT・情報機器及び教材の活用を含みます。
・授業内容は変更される場合があります。
・定期試験は実施しません。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習
・模擬授業に向けて各グループで学習指導案を作成する必要があります。
・模擬授業の準備をする必要があります。
・模擬授業実施後の授業協議を踏まえて、改訂版学習指導案を作成する必要があります。
復習
・模擬授業実施後の授業協議を踏まえて、行われた模擬授業をふりかえる必要があります。
・指導案の作り方、授業協議について毎回の授業をふりかえってください。不明な点が多くあると思いますので質問をしてください。
授業終了後の課題提出
・基本的に毎回の授業後に課題を課しますので、締め切り日までに提出してください。提出方法は後にお知らせします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 20 | 授業への参加・貢献度、受講態度(意見の表明、他の学生と協調して学ぶ態度等)の状況を基準とします。 |
その他 | 80 | 作成した学習指導案(30%)の状況を基準とします。 模擬授業(30%)の状況を基準とします。 改訂版学習指導案(20%)の状況を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
出席率が75%に満たない者、全ての課題・学習指導案を提出しない者はE判定とします。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
「授業時間内で講評・解説の時間を設ける」と「授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う」を併用します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
「授業におけるICTの活用方法」とは、教員が授業でICTを活用するのだけだったら一面的になります。こどもがICTを自由自在に活用できるようになる視点が必要です。この観点からの授業を展開します。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
公立高等学校での教員経験
教員養成系大学学部での教員養成・教員研修・附属学校の機能強化についての実務経験
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
全ての学習内容に関連があります。教員養成段階の学生の実態、公立学校の子どもの実態に沿った授業内容を提供します。
テキスト・参考文献等
テキスト
皆さんがこれから教育実習に行く学校で実際に使用する中学校・高等学校の理科教科書を持参してください。もしもこれから購入するのであれば、授業開始後に購入の案内をします。
昨年度、中学校または高等学校の理科の教科書を購入していれば、それらを全部持参してきてください。
各回の授業資料
サブテキスト
文科省:『中学校学習指導要領(平成29年3月告示)解説理科編』,学校図書.
ISBN-10 : 4762506133
文科省:『高等学校学習指導要領(平成30年3月告示)解説 理科編・理数編』,実教出版.
ISBN-10 : 4407348739
文部科学省のHPからダウンロード可能ですので、皆さんのPCにダウンロードしておいてください。教員採用試験を受験予定の人は書店で紙媒体に印刷された冊子を購入することをお勧めします。
参考文献等
適宜manabaに掲載するか、授業時に適宜配付します。