シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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産業組織論 | 2024 | 後期複数 | 木3,木4 | 経済学部 | 橘髙 勇太、橘髙 勇太 | キッタカ ユウタ、キッタカ ユウタ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-ID3-31XX
履修条件・関連科目等
基礎ミクロ経済学の内容を理解していること、基礎数学で扱ったような簡単な微分・確率計算の知識を有していることが望ましいです。また、簡単なゲーム理論を用います。ただし、必要な数学・ゲーム理論の知識については、適宜講義しますので、必須ではありません。
産業組織論の扱うテーマは非常に多岐に渡ります。特に本講義で扱う内容に関連するものとして、経済政策(競争政策)、産業構造、企業行動や消費者行動、経営戦略、流通・マーケティングなどが挙げられます。そのため、これらに関連する科目と併せて学ぶことで、より高い学習効果が期待できます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
産業組織論は、主にミクロ経済理論やゲーム理論を用いて、企業行動や企業間競争に関する分析・理解を目指す学問です。この講義では、現実の企業行動や企業間競争、競争政策を分析するのに有用な、産業組織論の基本および応用的な理論分析枠組みを学びます。
授業の前半(第1~14回)では、産業組織論における基本的な理論分析枠組みを学習します。また、授業の後半(第15回~)では、垂直関係やサプライチェーン、プラットフォームや消費者の情報探索行動といった、発展的な産業組織論のトピックとその分析枠組みを学習します。並行して、学んだ分析枠組みがどのように企業行動や企業間競争を分析するのに応用されているかを、演習問題や刊行された論文を用いて学びます。
科目目的
産業組織論の基本および応用的な分析枠組みを学ぶことで、企業行動や企業間競争、競争政策を理論的に検討・分析する力を身につけることを目的とします(カリキュラムマップ上のDP1「現実把握力」に対応します)
到達目標
現実の企業行動や企業間競争を、学んだ枠組みを用いて理論的に分析できるようになることを目標とします。
また、身に着けた分析枠組みを用いて、実際にモデルを組んで分析を行えるようになることを発展的な目標とします。
授業計画と内容
原則として以下の授業計画に沿って進めますが、進捗状況や受講生の理解度、演習時の反応に応じて、適宜内容や進度を調整します。
都合上、各トピックの後半回を演習として設定していますが、各回で明確に講義と演習を分けることはせず、講義中に適宜演習問題を実施していく、というスタイルを取ります。
第1回 ガイダンス、ミクロ経済学とゲーム理論の復習1
第2回 ミクロ経済学とゲーム理論の復習2
第3回 産業組織論の導入、独占と寡占
第4回 ベルトラン(価格)競争1
第5回 差別化財とベルトラン競争2
第6回 ベルトラン競争に関する演習
第7回 クールノー(数量)競争
第8回 クールノー競争に関する演習
第9回 シュタッケルベルク競争とその演習
第10回 価格差別
第11回 ホテリングモデル
第12回 ホテリングモデルに関する演習
第13回 参入と合併・カルテル
第14回 【これまでの総括・まとめ】産業組織論に関する基本的な分析枠組みの総括
第15回 垂直関係
第16回 垂直関係に関する演習
第17回 サプライチェーン
第18回 サプライチェーンに関する演習
第19回 広告と投資
第20回 広告と投資に関する演習
第21回 デジタル経済における論点
第22回 プラットフォーム1:プラットフォーム分析枠組みの概観
第23回 プラットフォーム2:両面市場の分析
第24回 プラットフォームに関する演習
第25回 情報とサーチ理論1:基本的な分析枠組みの学習
第26回 情報とサーチ理論2:応用と実験の紹介
第27回 情報とサーチ理論に関する演習
第28回 【総括・まとめ】産業組織論に関する基本・応用的な分析枠組みの総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業資料を事前に提示するので、計算過程を確認しながら予習してください。
事後的には、各回の講義で扱った理論および分析枠組みについて、一定程度復習してください。特に講義で扱った演習問題については、手を動かして解けるようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 40 | 学習した内容について、基本的な理解が出来ているかどうかと、実際に問題を解くことが出来るかどうかを評価します。 |
期末試験(到達度確認) | 60 | 学習した内容について、基本的な理解が出来ているかどうかと、実際に問題を解くことが出来るかどうかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【 教 科 書 】
教科書は用いません。適宜manabaに資料をアップします。
【参考書】
ルイシュ・カブラル (著), 青木 玲子、大橋 弘 (訳)『企業の経済学 産業組織論入門』, 2023年(日本評論社) ISBN-10: 4535559619
石橋孝次『産業組織:理論と実証の接合』, 2021年(慶應義塾大学出版会) ISBN-10: 4766427637
Belleflamme, P., Peitz, M., 2015. Industrial Organization: Markets and Strategies (2nd Edition). Cambridge University Press, Cambridge: UK. ISBN-10:1107687896
その他特記事項
受講生の人数および希望によっては、ディスカッション等の機会を設ける場合があります。