シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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地方財政論 | 2024 | 後期複数 | 月3,木1 | 経済学部 | 篠原 正博 | シノハラ マサヒロ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
EC-EA3-12XX
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
わが国の経済システムは、市場経済が中心となり政府の経済活動がそれを補完する混合経済です。予算システムを通じた政府の経済活動は、「財政(public finance)」と呼ばれます。国民経済における財政の役割は大きく、「国家財政」と「地方財政」は車の両輪として国民の生活を支えています。地方財政論では、地方公共団体の経済活動に焦点を当て学修します。
科目目的
地方財政の制度的仕組み、運営の現状と問題点、改革の課題について客観的に理解できるようになることがこの科目の目的です。
到達目標
上記の目的を達成するために、以下の目標を設定します。
①国家財政と地方財政のつながり、違いが分かる。
②地方財政の役割を説明できる。
③地方政府の歳入(財源)および歳出の状況を把握し、その問題点を指摘できる。
④少子高齢社会における地方財政の関わりが分かる。
⑤自治体経営に関して、公共事業および地方公営企業の現状と問題点を把握できる。
⑥地方財政改革の課題について説明できる。
授業計画と内容
第1回 ガイダンス
第2回 地方財政の現状と改革の課題(1):地方財政の現状
第3回 地方財政の現状と改革の課題(2):改革の課題
第4回 政府の役割(1):市場経済と市場の失敗
第5回 政府の役割(2):財政の3機能
第6回 政府の役割(3):地方財政の機能
第7回 地方分権の意義
第8回 広域行政と狭域行政
第9回 地方公共支出の経済学(1):生産の効率性と配分の効率性
第10回 地方公共支出の経済学(2):地方公共財の最適供給
第11回 地方公共団体の行財政改革
第12回 地方財政の予算制度
第13回 地方財政の経費構造
第14回 地方財政の歳入構造
第15回 地方税(1):地方税の体系、地方税原則、租税の外部性
第16回 地方税(2):地方消費税
第17回 地方税(3):地方所得課税
第18回 地方税(4):固定資産税
第19回 国庫支出金(1):国庫支出金の制度
第20回 国庫支出金(2):国庫支出金の経済分析
第21回 地方交付税(1):地方交付税の意義、仕組み
第22回 地方交付税(2):地方交付税の経済分析
第23回 地方債(1):地方債の仕組み、現状
第24回 地方債(2):国の関与
第25回 少子高齢化と地方財政
第26回 公共事業と地域活性化
第27回 地方公営企業
第28回 講義のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストの内容を補足する講義用プリント(manaba掲載)を事前にダウンロードし、目を通して下さい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 地方財政論の基礎(下記)をマスターできたかどうかを評価の対象とします。 ・地方財政の現状および地方財政の役割 ・地方公共支出の経済理論 ・地方税の理論と課題 ・国から地方への補助金の理論と課題 ・地方公共団体の借金の現状と課題 ・地域経済をめぐる諸問題(少子高齢化、地域活性化)と課題 ・地方公営企業の現状と課題 |
成績評価の方法・基準(備考)
(1)受講生の理解度を確認するため、小テストを行うことがあります。
(2)期末試験をレポートに変更することもあり得ます。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
その他
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
毎回、manabaのアンケート機能を利用して授業改善アンケートを実施し、講義に関する質問(理解できなかった点、もう少し解説の必要な点)および改善点を提出してもらいます。講義内容に関する質問については次回の講義の冒頭でその質問に答えるとともに、改善点として指摘された点は改善するように努めます。
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
<テキスト>
篠原正博・大澤俊一・山下耕治[編著]『テキストブック地方財政 三訂版』創成社, 2023年。
<参考書>
・持田信樹『地方財政論』東京大学出版会、2013年。ISBN978-4-13-042140-9
・林宏昭・橋本恭之『入門地方財政 第3版』中央経済社、2014年。 ISBN978-4-502-08960-2
・神野直彦・小西砂千夫『日本の地方財政 第2版』有斐閣,、2020年 。ISBN978-4-641-16575-5
・中井英雄・齊藤愼・堀場勇夫・戸谷裕之『新しい地方財政論 新版』有斐閣,、2020年。ISBN978-4-641-22156-7
・林宜嗣(編)『新・地方財政』有斐閣、2021年。ISBN978-4-641-18456-5
・小西砂千夫『地方財政学 機能・制度・歴史』有斐閣、2022年。ISBN978-4-641-16594-6
・総務省『地方財政白書 各年版』。
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/hakusyo/index.html#chihou