シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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消費者行動論 | 2024 | 春学期複数 | 火4,金2 | 商学部 | 朴 宰佑 | パク ゼウ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MK2-12XL
履修条件・関連科目等
事前登録科目です。
履修希望者が定員を超過した場合は、抽選にて履修者を決めます。日程等の詳細を授業時間割で確認してください。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
マーケティング活動の核心は、消費者ニーズを的確に把握し、それらを充足させる製品やサービスを提供することで顧客満足を高めることです。本講義では、私たちはなぜ、どのように消費者行動を行うか、またそうした消費者行動に影響する多様な内的要因と外的要因について学びます。さらに、近年、マーケティングにおいて関心が高まっているブランドや社会的責任という概念が消費者行動とどのようにかかわるかについても考察します。
科目目的
この科目は、商学部カリキュラム上の分野別専門科目商業・貿易系/国際マーケティング系として位置付けられていることから、この科目での学習を通じて、消費者行動の原理と影響要因に関する基礎概念および主要理論を学ぶことを目的としています。また消費者行動を的確に捉える洞察力を身につけると同時に消費者行動の理解がどのようにマーケテイング戦略の立案に役立つかについても考察します。
到達目標
・私たちはなぜ、どのように消費者行動を行うかを理解すること
・消費者の購買意思決定プロセスを説明できるようになること
・どのような内的・外的要因が消費者行動に影響を与えるかを説明できるようになること
・消費者行動におけるブランドの役割を説明できるようになること
・消費者行動の理解がいかにマーケティング戦略の立案に役つかを説明できるようになること
授業計画と内容
1. イントロダクション
2. 購買意思決定プロセス① 問題認識 (1):消費者ニーズ
3. 購買意思決定プロセス① 問題認識 (2):問題認識のメカニズム
4. 購買意思決定プロセス② 情報探索 (1):内部探索
5. 購買意思決定プロセス② 情報探索 (2):外部探索
6. 購買意思決定プロセス③ 代替案の評価 (1):補償ルール
7. 購買意思決定プロセス③ 代替案の評価 (2):非補償ルール
8. 購買意思決定プロセス④ 購買 (1):計画購買と非計画購買
9. 購買意思決定プロセス④ 購買 (2):購買環境と店舗内での意思決定
10. 購買意思決定プロセス⑤ 使用後評価 (1) :満足と不満足評価のメカニズム
11. 購買意思決定プロセス⑤ 使用後評価 (2): 認知的不協和と苦情行動
12. 消費者行動とインストアマーチャンダイジング
13. オンライン購買行動の特徴
14. 前半のまとめ:購買意思決定プロセスの総括
15. 後半の講義概要:消費者行動に影響する内的・外的要因
16. 内的要因①:知覚と記憶
17. 内的要因②:動機・パーソナリティ・感情
18. 内的要因③:関与と態度
19. 外的要因①:文化
20. 外的要因②:準拠集団
21. 外的要因③:物理的環境要因とマーケティング要因
22. 自己概念、ライフスタイルと消費者行動の関連性
23. ブランドと消費者行動①:ブランドの役割
24. ブランドの消費者行動②:ブランドの認知と連想
25. ブランドの消費者行動③:ブランド・パーソナリティ
26. 感覚マーケティングと消費者行動
27. 消費の社会的問題とエシカル消費
28. 総括・まとめ:消費者行動とは何か?
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習については、事前にアップロードする講義資料に目を通し、授業内容を前もって把握しておいてください。
復習については、事前の講義資料と講義中の説明を統合し、講義内容を整理・再確認することで、講義で紹介された概念や理論等についての理解を深めてください。実際の消費現象や自らの消費経験などに照らし合わせながら講義内容を吟味すると消費者行動に対する理解が一層深まります。
消費トレンドや企業のマーケティング活動、商品開発などの動向を把握するために、こまめに新聞やビジネス雑誌(日経ビジネス、週刊東洋経済、日経トレンディなど)に目を通すようにしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 購買意思決定プロセスと消費者行動への影響要因などについての理解度を評価します。 |
平常点 | 30 | 授業中のフィードバックシートの提出回数と内容によって評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
使用しません。講義資料を提供します。
〔参考書〕
青木幸弘・新倉貴士・佐々木壮太郎・松下光司『消費者行動論』有斐閣。
ソロモン M.『ソロモン消費者行動論』丸善出版。
田中 洋 『消費者行動論』中央経済社。
山田一成・池内裕美 『消費者心理学』勁草書房。
Mothersbaugh, D.L., Hawkins, D. I., & Kleiser, S. B. (2019). Consumer Behavior: Building Marketing Strategy 14th Edition, MaGrawHill.
その他特記事項
ソフトウェアの利用なし
参考URL
私がどのような研究に興味があるか知りたい人は以下の論文を参考にしてください。PDFファイルでダウンロードすることができます。
朴宰佑 (2012)「マーケティングにおける感覚的訴求の効果」『CUC view & vision』33巻、p.11-15。
https://www.researchgate.net/publication/236950257_maketinguniokeruganjuedesuqiunoxiaoguo_The_Effect_of_Sensory_Stimuli_in_Marketing
朴 宰佑・ 石井裕明・ 外川 拓 (2016)「消費者行動における触覚経験の影響~ハプティック知覚に関する研究の展開と課題~」『流通研究』19巻1号、p.1-13。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsmd/19/1/19_1/_article/-char/ja/
朴宰佑・大瀬良 伸 (2009)「ブランドネームの発音がブランド評価に及ぼす影響ーSound Symbolism 理論からのアプローチ」『消費者行動研究』16巻1号、p.23-36。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/acs/16/1/16_1_1_23/_article/-char/ja/
朴宰佑・外川拓 (2019) 「審美性知覚と消費者行動の接点」『マーケティングジャーナル』38巻4号、p.20-34。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/38/4/38_2019.014/_html/-char/ja
朴宰佑・外川拓・元木康介(2023) 「センサリーナッジ― 感覚要因が健康的な食行動に及ぼす影響の文献レビュー 」『マーケティングジャーナル』42巻3号、p. 6-16。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/marketing/42/3/42_2023.002/_pdf