シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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マーケティング・チャネル論 | 2024 | 秋学期複数 | 火1,金3 | 商学部 | 寺本 高 | テラモト タカシ | 2年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-MK3-13XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
2020年度以前入学生は2年次配当
、2021年度以降入学生は3年次配当です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業は,次の2つの基本構成を基に,具体的な事例を交えて解説します。1つめは,「製造業者視点によるチャネル管理の要点(取引先企業と適切な取引関係をどう築くか?)」であり,前半(第2回から14回まで)の講義をこの観点で行います。前半の具体的な構成は,「チャネル内の機能分担と組織関係(第2回~8回)」「他のマーケティングミックスとの連動(第9回~11回)」「製造業者と小売業者の協働(第12回~13回)」です。2つめは,「小売業者視点による競争構造や戦略の要点(取引先企業はどういう立ち位置でどういう活動をしているのか?)」であり,後半(第15回から28回まで)の講義をこの観点で行います。後半の具体的な構成は,「小売競争構造の実態とその背景(第15回~16回)」「小売マーケティング戦略・戦術(第17回~25回)」「小売情報マネジメント(第26回~27回)」です。
科目目的
本科目は,カリキュラム上の分野別専門科目商業・貿易系/国際マーケティング系として位置付けられていることから,本科目での学習を通じて,学生が国際マーケティングに対する認識を深めるとともに,マーケティング・チャネルに対する基礎的な知識を習得することを目的としています。
そのうえで,本科目の具体的な目的は,製品が製造業者から消費者に届くまでの経路(チャネル)に焦点を当て,「消費者に対して優れた価値を提供する」ためのチャネル設計・管理の在り方を,実際の現象(事例)と基礎理論を通じて理解を深めることにあります。特に,「マーケティング・チャネル」は,マーケティングの4Psの1つであるPlaceに対応した活動を指すため,物的流通論や流通政策論はもちろんのこと,他のP (Product, Price, & Promotion)に対応する製品開発論,価格戦略論(新カリキュラムのみ),広告論等にも大きく関係する内容になります。本科目では,これらの論点(科目)との強い関係性も含めた理解を目指します。
到達目標
「マーケティング・チャネル」とは,⾃社のマーケティング⽬的に即して設計・管理される販売ルートを指し,製造業者(メーカー)を主体とした言葉になります。また,「マーケティングチャネル“戦略”」とは,マーケティング・ミックス(4Ps)の”Place”に対応した活動を指します。この戦略は他のP (Product, Price, & Promotion)との連動がより強く求められるうえ,相手(取引先)といかに良好な関係性を構築できるかが問われる非常に重要な戦略になります。受講者がこの重要性を理解して,自身でその点について明確に説明できることを到達目標とします。
授業計画と内容
【前半】 製造業者視点によるチャネル管理の要点
1. イントロダクション
2. 情報化の進展と流通機構
3. 卸売業の機能と構造
4. チャネルの出現と発展
5. チャネルのパワー構造
6. チャネル戦略設計
7. チャネルの統制と協調
8. 商慣行と規制緩和
9. チャネル管理と価格戦略
10. チャネル管理とプロモーション
11. チャネル管理と製品開発
12. カテゴリーマネジメント
13. 協働マーチャンダイジング
14. 前半のまとめ(製造業者視点によるチャネル管理)
【後半】小売業者視点による競争構造や戦略の要点
15. 小売構造
16. 消費者の業態選択行動
17. 出店戦略
18. 業態戦略
19. 消費者の店内購買意思決定
20. 品揃え戦略
21. 小売プライベート・ブランド
22. スペース・マネジメント
23. 小売プライシング
24. インストア・プロモーション
25. モバイル・コミュニケーション
26. 製品発注
27. 顧客管理
28. 後半のまとめ(小売業者視点による競争構造や戦略)
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習:事前にアップロードする配布資料に目を通し、その内容を前もって把握したうえで授業に臨んでください。
復習:事前の配布資料と授業中の説明をすり合わせることで、授業で解説した理論等についての理解を深めてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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中間試験 | 35 | 前半の「製造業者視点によるチャネル管理の要点」についての理解度を問います。回答は文章記述式です。 |
期末試験(到達度確認) | 35 | 後半の「小売業者視点による競争構造や戦略の要点」についての理解度を問います。回答は文章記述式です。 |
平常点 | 20 | 授業中に小テストを行い,授業内容の理解度を都度問います。 |
その他 | 10 | 授業中の建設的なコメントに対して加点します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
公益のシンクタンクにて,流通チャネル管理や小売マーケティングに関する研究およびコンサルティングの実行・管理業務を約10年間経験しています。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
本授業では,当時のコンサルティング活動で得た経験談などを支障のない範囲で事例の一部として交えながら解説をしていきます。
テキスト・参考文献等
テキストは使用せず,講義の都度オリジナルのレジュメを配布します。
そのレジュメ内の主な参考書は,以下になります。
近藤公彦・中見真也編 『オムニチャネルと顧客戦略の現在』千倉書房 2019年
高嶋克義・髙橋郁夫著 『小売経営論』有斐閣 2020年
田島義博・原田英生編著 『ゼミナール流通入門』日本経済新聞社 1997年
寺本高著『小売視点のブランド・コミュニケーション』千倉書房 2012年
寺本高著 『スーパーマーケットのブランド論』千倉書房 2019年
矢作敏行編著 『デュアル・ブランド戦略』有斐閣 2014年
流通経済研究所編 『インストアマーチャンダイジング 第2版』日本経済新聞出版社 2016年
渡辺達朗・原頼利・遠藤明子・田村晃二著 『流通論をつかむ』有斐閣 2008年
その他特記事項
授業計画は進捗状況に応じて変更する場合があります。その際には,その旨を授業中にアナウンスします。
特定のソフトウェアを利用する予定はありません。