シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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企業経済クラスター特殊講義 | 2024 | 前期 | 火4 | 経済学部 | 江川 章 | エガワ アキラ | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EC-OM3-32XX
履修条件・関連科目等
実践的なマーケティングや農業マーケティングについて関心のある者を対象とします。本科目を学修するにあたって、事前に「経営学」(MA201)や「地域システム」(IE235)を履修しておくことが望ましいでしょう。また、本科目と並行して「経営戦略論」(MA331)を履修すると、本科目の内容を深く理解することができます。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
<学位授与方針と当該授業科目の関連>
この科目は、現実把握力(経済学の専門知識及び社会・人文・自然科学の知識教養に裏付けられた広い視野に立った柔軟な知性に基づき、現実の経済現象を的確に把握することができる)の修得に関わる科目です。
<概要>
これまでの農業は、品質の良いものを生産するという生産志向の考え方が主流でした。しかし、少子高齢化のもとで農産物需要が減退するなか、自由貿易協定の進展による輸入農産物が増加しており、農業生産における競争的環境は厳しさを増しています。こうした買い手市場の状況下では、いかに売れる農産物を作り、販売するかが重要な取組課題となります。そこで必要となるのは消費者目線に立ったマーケティング志向です。本科目では、実践的な観点からマーケティング(戦略BASiCS)の理論的な考えを示したうえで、農業におけるマーケティング戦略をブランド化や6次産業化等の観点から講義します。
科目目的
農業における有効かつ実践的なマーケティングの戦略を考えられるようになることを目的とします。
到達目標
具体的には下記のとおりです。
①戦略BASiCSの考え方を理解し、その考えにもとづき基本的な販売戦略を立てることができる。
②マインドフローとプロダクトフローの考え方と使い方をを理解することができる。
③ニーズの広さと深さを理解し、該当商品・サービスのマーケット上の位置づけと戦略を考えることができる。
④売上構造を理解し、売上向上のために何が必要となるか示すことができる。
⑤農業マーケティングの基本的な考え方が分かり、ブランド形成の方策が理解できる。
⑥農業の付加価値を高めるための農業体験と農業の六次産業化の内容を理解することができる。
授業計画と内容
1.ガイダンス:戦略BASiCSとは何か
2.戦略BASiCSの実践
3.マインドフローとは何か
4.マインドフローの実践
5.ニーズの広さ深さとは何か
6.売上5原則とは何か
7.プロダクトフローとは何か
8.農業マーケティングとは何か
9.農業マーケティングにおける消費者と生産者
10.ブランドとは何か
11.どのようにブランドをつくるか
12.農業の体験を上乗せする
13.農業の六次産業化
14.戦略BASiCSと農業マーケティングの実践
授業時間外の学修の内容
授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎授業後にリアクションペーパーの作成・提出があります。また、農業のマーケティングにかかわる現場の情報を収集するために、小売店や量販店(スーパー)に出向き、農産物の配列・陳列、パッケージ、産地情報、価格情報等を確認すると、授業内容を実践的に学ぶことができます。そのほかにも、新聞・雑誌等で農産物の6次産業化やブランド化にかかわる記事についてチェックをしておくことも重要です。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 35 | 授業の最終回に、戦略BASiCSならびに農業マーケティングに基づいたレポート提出を課します。その内容に応じて評価します。 |
平常点 | 65 | 毎回の授業後にリアクションペーパーをmanaba上で提出してもらいます。その提出回数に応じて平常点を算出します。ただし、平常点65%のうち、50%に達しない場合はE判定とします。なお、ユニークなリアクションペーパーの内容は授業時に紹介・講評し、受講生にフィードバックします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業ではスマホやPCを活用し、授業内容を補足する場合があります。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
農林水産省農林水産政策研究所で研究職として勤務し、農業・農村政策の分析、農村調査を行ってきました(1995年4月~2014年3月)。また、株式会社農林中金総合研究所に出向し、研究員として農協の信用事業の分析を行いました(2006年4月~2008年3月)。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
農業マーケティングは現場での取組情報が重要となり、その情報を提供するという点で前職での農村・農協調査の経験を生かすことができます。
テキスト・参考文献等
授業ではレジュメを使用します。レジュメはmanabaに掲載します。授業内容を理解するためのテキスト、自学用の参考文献は下記のとおりです。
<テキスト>
・佐藤義典『実戦マーケティング戦略』日本能率協会マネジメントセンター、2005年
・岩崎邦彦『農業のマーケティング教科書ー食と農のおいしいつなぎかた』日本経済新聞出版社、 2017年
<参考文献>
・佐藤義典『実戦マーケティング思考』日本能率協会マネジメントセンター、2009年
・佐藤義典『実戦商品開発マーケティング戦略』日本能率協会マネジメントセンター、2018年
その他特記事項
授業と関係ない私語は他受講生の聴講を妨害する悪質な行為ですので、厳正に対処します。また、毎回リアクションペーパーを作成してもらいますので、スマホやPC等を持参してください。