シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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証券市場論 | 2024 | 秋学期複数 | 火3,金1 | 商学部 | 高見澤 秀幸 | タカミザワ ヒデユキ | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-FN3-12XL
履修条件・関連科目等
2019年度以前入学生対象のWeb登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
金融市場を幅広く論じる。対象は、株式市場、債券市場、短期金融市場、外国為替市場、デリバティブ市場である。各市場について、取引の仕方、価格の決まり方、参加者、歴史的な経緯や制度の変遷、国際的な位置付けや今後の課題等について論じる。加えて、デリバティブを価格付けする際の基本的な考え方やデリバティブの有用な使い方についても論じる。
科目目的
この科目はカリキュラム上の専門選択必修科目であり、1年次配当科目のマネー&ファイナンス入門で扱った金融市場のトピックスを深化させ、3・4年次配当の企業金融論や証券投資論といった応用科目にも登場する金融市場の役割や機能を教授する。
金融市場を形成する株式市場、債券市場、短期金融市場、外国為替市場、デリバティブ市場は、それぞれに特徴がある。取引の仕方、価格の決まり方、参加者等について共通点や相違点を浮き彫りにしながら各市場の機能や特徴を明らかにすることが第一の目的である。第二の目的は、難解であると思われがちなデリバティブの価格決定理論を、概念的には一般性を失わずに、数学的には連立一次方程式を解く程度のレベルに抑えて展開することである。その上で、デリバティブの有効な使い道についても議論する。
到達目標
第一の目標は、各金融市場の機能や特徴を理解し、その社会的な意義を知ることである。第二の目標は、デリバティブの価格決定理論の基本を理解し、エクセル等を用いて簡単な計算を実装できるようになることである。加えて、消費者の観点からデリバティブが組み込まれた金融商品を買うメリットがあるかを判断できるようになること、日本経済新聞のマーケット総合欄にある市況の数字を理解できるようになることも目標である。
当科目を通じて、金融市場や金融商品が自らの生活にどのように関わっているか、あるいは今後関わってきそうか、をイメージできるようになることが大きな目標である。
授業計画と内容
【前半】株式市場と債券市場について
第 1回 イントロダクション
第 2回 株式市場1:概要
第 3回 株式市場2:流通市場における売買から決済まで
第 4回 株式市場3:個人投資家
第 5回 株式市場4:機関投資家
第 6回 株式市場5:IPO
第 7回 株式市場6:IPOの前と後
第 8回 債券市場1:国債の発行市場
第 9回 債券市場2:国債の流通市場
第10回 債券市場3:社債と格付け
第11回 債券市場4:ESG債
第12回 日本銀行の金融政策と資本市場
第13回 株式と債券のバリュエーション
第14回 株式市場と債券市場に関する総括
【後半】短期金融市場・外国為替市場・デリバティブ市場について
第15回 短期金融市場
第16回 外国為替市場
第17回 金融派生商品の種類1:先物・先渡・オプション
第18回 金融派生商品の種類2:スワップ
第19回 上場デリバティブ市場1:株式の先物・オプション
第20回 上場デリバティブ市場2:債券・その他金融商品の先物・オプション
第21回 店頭デリバティブ市場
第22回 日本経済新聞のマーケット総合欄を読む
第23回 デリバティブ・プライシング1:フォワードレートと先物価格
第24回 デリバティブ・プライシング2:状態価格
第25回 デリバティブ・プライシング3:リスク中立確率
第26回 ブラック=ショールズ・モデルの概要
第27回 デリバティブ・プライシングの実装
第28回 短期金融市場・外国為替市場・デリバティブ市場に関する総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 授業で習得した知識を問う。 |
平常点 | 50 | manabaの小テストやresponを用いて各回の授業内容の理解度を問う。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
[テキスト]
特に指定しない。講義ノート、参考資料(日経新聞の記事等)、録画ビデオ(対面授業が困難な場合に用意)はmanabaに適宜アップする。
[参考書]
【金融市場関連】
[1] 釜江廣志『入門証券市場論 第3版補訂』有斐閣ブックス(2015年)
[2] 二上季代司・代田純『証券市場論』有斐閣ブックス(2011年)
[3] 東短リサーチ・加藤出(編著)『東京マネー・マーケット 第8版』有斐閣選書(2019年)
[4] 福田慎一『金融論:市場と経済政策の有効性』有斐閣(2020年)
[5] 宇野淳・大崎貞和『証券市場のグランドデザイン:日本の株式市場はどこに向かうのか』中央経済社(2012年)
[6] 日本証券経済研究所『図説 日本の証券市場2022年版』日本証券経済研究所(2022年)
【デリバティブの価格付け関連】
[7] 小林孝雄・芹田敏夫『新・証券投資論I理論篇』日本経済新聞出版社(2009年)
[8] 榊原茂樹・城下賢吾・姜喜永・福田司文・岡村秀夫『入門証券論 第3版』有斐閣ブックス(2013年)
[9] デービッド・ルーエンバーガー、今野浩他(訳)『金融工学入門 第2版』日本経済新聞出版社(2015年)
[10] 藤林宏・袖山則宏・矢野学・角谷大輔『Excelで学ぶファイナンス②証券投資分析 第3版』金融財政事情研究会(2009年)
[11] 森平爽一郎『物語(エピソード)で読み解くデリバティブ入門』日経ビジネス人文庫(2011年)
その他特記事項
ソフトウェアの利用なし。