シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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中国経済論 | 2024 | 春学期複数 | 金5,金6 | 商学部 | 范 立君 | ハン リックン | 3・4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-NE3-21XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
中国の経済体制は、長い封建制の後、近代には半封建半植民地の経済体制を経て、現代においては1949年から1978年までの社会主義計画経済を経験した後、1979年からは改革開放政策へと転換をとげ、現在に至るまで改革を続けている。この講義は、中国の歴史を重視しながら、第1に、中国の近代史と共産党との関連性を考察した上、1949年の建国から1978年までの計画経済化までの経済発展の様子を、5つの5カ年計画の主要内容と特徴に焦点を当てつつ説明する。第2に、中国の企業経営の変容を重視しながら、1978年以降の社会主義市場経済への移行期の中国経済を「農村改革」、「企業改革」、「金融改革」、「一帯一路」構想、「今後の課題」といった項目を中心に説明する。
科目目的
この科目は、本科目は商学部カリキュラム上の商学部分野別専門科目に位置付けられている。
学生が学位授与の方針で示す【3.適応力・判断力・実践力:ビジネスをはじめとする様々な分野において、多様性を理解・尊重し、柔軟な適応力・総合的な判断力・確かな実践力を身につけ、他者と協働することができる。】を取得することを目的としている。
到達目標
① 学生に中国型の経済発展モデルに対する思考意欲と思考能力を高めることを目指す。
② 中国の経済社会を構造的、体制的諸側面から理解するための基礎知識を提供する。
③ 中国向けビジネスに興味を抱かせ、それを実行するための経済的・文化的基礎教養を身につけてもらう。
授業計画と内容
第1回 オリエンテーション ――講義の進め方・ルール説明 アンケート調査
第2回 中国の近代史の概観と共産党(1)
――半封建半植民地における中国の経済構造
第3回 中国の近代史の概観と共産党(2)
――なぜ共産党が率いる(社会主義革命の性質を持つ)新民主主義革命が成功したのか
第4回 計画経済建設と経済回復期(1949-1952)
第5回 計画経済下の経済発展(1) ――第1次5ヵ年計画期(1953-1957)
第6回 計画経済下の経済発展(2) ――大躍進と農村における人民公社化運動
第7回 計画経済下の経済発展(3) ――文化大革命①
第8回 文化大革命②――動画資料
第9回 計画経済下の経済発展(4)ーー第4次5ヵ年計画期(1971-1975)
第10回 計画経済下の経済発展(5) ――戸籍登録制度と人口移動
第11回 計画経済下の経済発展(6) ―― 大躍進政策失敗後の厳しい国際環境における経済政策
第12回 文革後期の対外開放政策―― 周恩来路線による対外開放の試み
第13回 日中国交回復40周年―― 動画資料
第14回 計画経済下の経済発展(7) ―― 第5次5ヵ年計画期前半(1976-78)
第15回 計画経済部分のまとめ
第16回 鄧小平と中国の改革問題の提起―― 動画資料
第17回 農村改革(1) ―― 人民公社化から家庭請負制まで
第18回 農村改革(2) ―― 労働市場と農村からの出稼ぎ労働者
第19回 農村出稼ぎ少女(1)――動画資料(農村から都会へ)
第20回 農村出稼ぎ少女(2) ―― 動画資料(各種の格差の中、都会で定着できるか)
第21回 国有企業改革と企業種類の変容
第22回 大企業のグローバル化展開 ―― 動画資料
第23回 民営中小企業のグローバル化展開 ―― 動画資料
第24回 人口ボーナスと経済発展
第25回 金融改革(1) ―― 中国の金融システムの全体像
第26回 金融改革(2) ―― 中小企業金融の問題
第27回 経済のグローバル化と「一帯一路」
第28回 到達度確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・レジュメに必ず目を通した上、授業に出席すること。
・テキストを事前に読むことが望ましい。
・日ごろから中国関連の新聞記事やテレビニュースを見ておくことが望ましい。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 80 | ①計画経済期の中国経済の特徴と問題点、②改革開放期の中国経済における高度成長の要因とその問題点、について把握し、自分なりの分析ができるかどうかを評価します。 |
平常点 | 20 | 授業への参加 |
成績評価の方法・基準(備考)
平常点20% 期末試験80%
※諸般の事情により、期末レポートに変更することもある。その際、事前に知らせる。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
クリッカー
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業中に、クリッカーやmanabaのアンケート、掲示板機能を使い、即時に学生の反応を
把握しながら授業を進めていく。(毎回ではない、数回実施)。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
〔テキスト〕
范立君[2021] 『現代中国の中小企業金融-中国型リレーションシップ・レンディングの展開の実情と課題(増補版)』時潮社
※上記のテキストは授業の後半の部分で使う。
〔参考書〕
・コーリン S.C.ホーズ著[2015]酒井正三郎・武石智香子 監訳『中国における企業文化の変容』中央大 学出版部
・丸川知雄 大橋英夫[2009] 『中国企業のルネサンス』 岩波書店
・小島麗逸[1997]『現代中国の経済』岩波新書
その他特記事項
Reader Pro とAfter Effects CCソフトウェア