シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際教養演習Ⅰ | 2024 | 春学期 | 木4 | 商学部 | 文 純實 | ムン スンシル | 3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CM-IF3-01XS
履修条件・関連科目等
朝鮮語(a)〜(c)まで学修していること、最低限でもハングルが読めることが望ましい。
授業で使用する言語
日本語/その他
授業で使用する言語(その他の言語)
朝鮮語
授業の概要
この授業では「朝鮮/韓国の記憶の場」というのをテーマに主に朝鮮半島を中心に、その歴史と文化について、東アジア地域もその関連性の中で視野に入れて学んでいきます。 昨今世界的に「歴史」をめぐって議論が絶えない状況にあります。特に日韓においては慰安婦問題、徴用工、領土問題など、すべて「歴史認識」の双方の相違が大きな背景として関わっているといえます。そこで、まずこの授業では『東アジア記憶の場』という2011年に刊行された本を講読していきます。各章の内容を講読し、それに関して必要な歴史や文化について調べて理解を深めます。秋学期には各自が朝鮮/韓国およびそれと周辺地域との関連で関心のあるテーマとしての「記憶の場」を選定してもらい、それについて調べて発表してもらいます。2月には受講生各自が選定した「記憶の場」関連または講読と関連した箇所の現地調査を予定しています。
科目目的
この科目は、カリキュラム上の「商学部アドヴァンスト科目」であり、商学部スタンダード科目及び商学部分野別専門科目の発展的な科目として位置づけされています。
この科目は、世界の言語、歴史、文化などに関する知識を深め、それらと関連があるビジネスや社会活動について学習し、将来、多様な言語・文化背景をもつ人々と協働するために必要な姿勢やスキルを身に着けることを目的としています。
歴史はその国や地域だけで完結するものではなく、周辺地域の国や民族との関係性の中で形成されるものです。特に朝鮮半島と日本は隣接していることで、古代から歴史的に深い関係性の中で歴史を築いてきました。そこで、特に“東アジアの中の朝鮮半島”という地域性にも注目し、現在さまざまな形として残されている「記憶」の場としての東アジアという空間が、歴史的にどのように連動しながら(関係性を持ちながら)歴史・文化を形成してきたかということを理解することにより、歴史認識の空間的広がりが持つことを目的とします。
また、視点をどこに置くかにより、歴史の解釈が変化することを確認することで、歴史認識の問題に関する理解を深め、そこから現存する日韓問題を自身の目でみて、自身の意見をもてることを目指します。
到達目標
朝鮮半島の歴史と文化に対する知識と理解を深めることによって、ソーシャル・メディアなど朝鮮半島に関連した外からの情報に接した時に、その内容に対して判断し、疑問を持った問題に対して、自分で調べて自身の見解を持てる基礎的な知識を身につけることを目標とします。
授業計画と内容
春学期
第1回 ガイダンスー講読する本の紹介および授業の進め方の説明
第2回 「古典古代の空間 三韓征伐」 (李成市 著)講読
第3回 古代史と植民地史観について
第4回 「関羽 」(金錫佑 著、 著藤井たけし 訳)
第5回 高麗時代の歴史について
第6回 「孔子廟 」(柳美那 著)
第7回 朝鮮における儒教および教育について
第8回 「物語のダイナミクス 孝女沈清 」(鄭智泳 著、板垣竜太 訳)
第9回 慰安婦問題について
第10回 「三年峠」(三ツ井崇 著)
第11回 日本の植民地支配の歴史について(教育政策を中心に)
第12回 「ペルソナの断裂 尹東柱」 (金信貞 著、金[ウ]愛 訳)
第13回 植民地の記憶、日中韓記憶のされ方
第14回 春学期講読した内容の総括
秋学期
第1回 夏休み課題の報告
第2回 「力道山」(板垣竜太 著)/「朝鮮人」 (崔真碩 著)
「指紋 」(板垣竜太 著)
第3回 在日朝鮮人の歴史
第4回 「金剛山」(テッサ・モーリス-スズキ 著、板垣竜太 訳)
第5回 北朝鮮の現代史
第6回 「桜 」(高木博志 著)
第7回 植民地地日本の文化政策とその記憶
第8回 規律の反転 運動会 / 呉成哲 著板垣竜太 訳
第9回 身体の統制からみる日本と朝鮮半島の近代化
第10回 受講生が選んだ「記憶の場」選定
第11回 受講生が選んだ「記憶の場」調査
第12回 受講生が選んだ「記憶の場」発表①
第13回 受講生が選んだ「記憶の場」発表②
第14回 総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
担当した章の発表準備をすること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 課題レポートの内容、テーマの設定、論の展開、規定の分量を守っているかなどで総合的に評価します。 |
平常点 | 40 | 授業で担当した箇所の発表内容が25%、報告者に対するコメントシートが15%で発表内容を理解できているかどうかを評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
Google classroomを使用する予定です。
提出されたコメントシートなど授業内でフィードバックできなかった部分などclassroomのコメント欄でフィードバックします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト;『東アジア記憶の場』(河出書房、2011年、ISBN9784309225425)、4200円
(高価で、すべて講読するわけではないので、授業中相談します。必ずしも購入が必要ではありません。)
参考文献;授業中に適宜提示します。
他;授業でレジュメを配布します。
その他特記事項
使用するソフトウエア
Acrobat DC
必要に応じて
・韓国の大学が公開しているPDFファイルを開くためのezPDF Reader
・ハンコムのファイルを読むためのHancom Office HWP Viewer(Windows /Mac)
(上記2点、フリーのソフトウエアです。)