シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
社会思想史 | 2024 | 秋学期複数 | 火3,金1 | 商学部 | 鳴子 博子 | ナルコ ヒロコ | 1~4年次配当 | 4 |
科目ナンバー
CM-SC1-22XL
履修条件・関連科目等
Web登録科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
経済発展と格差をめぐる現代の問題群。これらの難問、問題の核心はどこにあるのか、問題解決の糸口はどこに見出されるのか。根源に立ち戻って考える力、ヒントを得るために、経済・政治・社会の思想、理論についてテキストや言説プリントを用いて講義する。テキストに加え、言説プリントも活用して、思想家の言説に直接、触れてもらう。授業では、社会思想をジェンダー視点から捉え直すことも試みる。言説をどこまで深く捉えることができるか、コメントや示唆、助言を与えて、履修者の主体的な学修を促す。
科目目的
本科目は、商学部カリキュラム上のリベラルアーツ科目人文社会学系に位置付けられている。
それぞれの思想・理論に対する基本的な理解を得ることが必要不可欠である。次に、それらを踏まえた上で、思想家が格闘した彼らの時代の問題に加えて、私たち自身の時代の問題、社会課題を考察する力を養うことも目的となる。よく言われるように、社会科学の問題には、ただ1つの解答があるわけではないので、1人ひとりが、問題意識を高めて自分の問題として考えてゆく姿勢をもつことが重要である。
到達目標
受け身的に知識を得るだけでなく、自分の問題意識を高めて、テキストや言説プリントからそれぞれの思想家が彼らの時代といかに格闘したのか、何をつかみ取ったのかを主体的に学び、私たち自身の時代の問題、社会課題を的確に捉え、深く考えることができるようになる。
授業計画と内容
第1回 : 講義の内容や進め方について
第2回 : ホッブズの思想(1)戦争状態
第3回 : ホッブズの思想(2)コモンウェルスの設立
第4回 : ホッブズの思想(3)平和構築と主権の絶対性
第5回 : ロックの思想(1)共有から私有へ
第6回 : ロックの思想(2)私的所有権の論理
第7回 : ロックの思想(3)信託的権力と抵抗権・革命権
第8回 : ルソーの思想(1)自然状態と二種類の不平等
第9回 : ルソーの思想(2)不平等の拡大
第10回 : ルソーの思想(3)契約国家=アソシアシオン
第11回 : ルソーの思想(4)一般意志と直接民主制
第12回 : ルソーの思想(5)18世紀の女性の状況とルソーの性的差異論
第13回 : スミスの思想(1)自愛心と交換性向
第14回 : スミスの思想(2)分業と商業社会
第15回 : スミスの思想(3)同感・中立的な観察者
第16回 : 講義前半のまとめ
第17回 : J.S.ミルの思想(1)討議と多数者の専制
第18回 : J.S.ミルの思想(2)効用と自由
第19回 : J.S.ミルの思想(3)19世紀の女性の状況とミルの『女性の隷従』
第20回 : マルクス・エンゲルスの思想(1)近代国家(市民革命)批判
第21回 : マルクス・エンゲルスの思想(2)プロレタリア革命とその後
第22回 : マルクス・エンゲルスの思想(3)ルソー対マルクス
第23回 : ウェーバーの思想(1)プロテスタンティズムと経済合理性
第24回 : ウェーバーの思想(2)資本主義の精神
第25回 : フーコーの思想(1)規律・訓練―パノプティコン
第26回 : フーコーの思想(2)監視社会
第27回 : フーコーの思想(3)権力論―ルソー対フーコー
第28回 : フーコーの思想(4)戦争観・歴史観―ルソー対フーコー
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業前にテキストやmanabaに掲載する言説プリント・資料に目を通した上で出席すること。授業後にテキストや言説プリントを再読すること。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
中間試験 | 40 | ①まず、授業で取り上げた思想・理論の基本的理解ができているかを評価する。②次に、そうした理解を踏まえつつ、自身の考察を論理的に展開できているかを評価する。①と②の評価割合は①7割②3割を目安とする。 |
期末試験(到達度確認) | 40 | ①まず、授業で取り上げた思想・理論の基本的理解ができているかを評価する。②次に、そうした理解を踏まえつつ、自身の考察を論理的に展開できているかを評価する。①と②の評価割合は①7割②3割を目安とする。 |
平常点 | 20 | 授業ごとにではなく、ランダムに全体で数回程度、コメントや質問などをコメントシートに記入してもらう。コメントシートによって授業への参加度を判断し評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
中間試験と期末試験の評価割合と評価基準は、上記の通り同じである。就職活動など、正当な理由のために中間試験が受けられなかった場合やコメントシートの提出が少ない場合などは、代替・救済措置を取る用意がある。授業でのアナウンスやmanabaのお知らせで周知する予定なので、よく確認してほしい。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
*テキスト
鳴子博子『ルソーの政治経済学―その現代的可能性』晃洋書房、2023年、ISBN978-4-7710-3751-9
*参考文献
鳴子博子『ルソーにおける正義と歴史―ユートピアなき永久民主主義革命論』中央大学出版部、2001年、ISBN4-8057-1123-X
その他特記事項
ソフトウェアの利用はありません。
連絡方法については直接教室で、あるいはメールで行ってください。hnaruko001x@g.chuo-u.ac.jp
参考URL
https://researchers.chuo-u.ac.jp/Profiles/4/0000329/profile.html