シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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現代政治理論2 | 2023 | 秋学期 | 水4 | 法学部 | 中島 康予 | ナカジマ ヤスヨ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
JU-PS2-009L
履修条件・関連科目等
以下の条件を充たしていることが望ましいです(望ましさ、であって、要件ではありません)
(1)「現代政治理論1」の単位を修得済であること
(2)行政学2、国際政治学2、政策学2と並行して履修すること
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
権力と支配、国家と制度、デモクラシーに関する理論を学び、理論に依拠して、今日の政治的・社会的問題について考察する力を身につけていきます。政治という決定・行動をめぐる現象を解明する政治理論の成果を理解することをを通して、高度に複雑で大きな変動を経験している現実世界と向き合うのに有効な思考上の枠組みを提供してくれる理論の意義をさぐります。
科目目的
この科目は、政治学科のカリキュラムでは、行政学・国際政治学と同様、基本科目として位置づけられ、現代政治理論・行政学・国際政治学、政治学基礎演習のなかから8単位を修得することが卒業に必要です。
現代政治理論では、受講生が、今日の政治に向き合うために大切な、
(1)人(他者)や社会・世界を想う「心」と、
(2)現実をクールに分析する頭脳、
理論をよりどころにしながら涵養することをめざします。
そのなかで、秋学期は、クールな頭脳を軸にします。
専門科目としての政治学に引き寄せて説明すると、秋学期は、政治という決定・行動をめぐる現象を解明する政治理論の成果を理解することをを通して、高度に複雑で大きな変動を経験している現実世界と向き合うのに有効な思考上の枠組みを提供してくれる理論の意義をさぐる、ということになります。
わたしたちが解決をせまられているさまざまな課題にとりくむためには、どのような「現実」がそこにあるのか、具体的な制度や政策を構想するにあたり前提・出発点とするべきことがらは何なのか、「現実」がなかなか変わらないのはなぜなのか、問題を解決したり、現実を変えていくためにの条件とは何なのかといったことがらを、冷静に、しっかりと見据える必要があります。多くの情報が氾濫している今日、政治の世界の意義や性質、政治現象を引き起こす原因、現象の奥に潜む傾向やパターンを考察するために理論の力を借りることは不可欠です。抽象的・非日常的な言葉を敬遠する向きもありますが、理論や概念を暗記するのではなく、理論の核、問いと現実の展開を理解し、今日的な問題を考察の助けになることを知ることが、この科目の目的です。
到達目標
履修学生は、この授業を通して、以下のような力を身につけることが目標です。
-政治の世界の意義や性質、政治現象を引き起こす原因、現象の奥に潜む傾向やパターンを考察するために必要な理論や概念の基本的な内容について理解する。
-政治の「現実」を、政治学・政治理論に基づき考察する。
-考察した結果を、可能な限り、理論の見直しに結びつける。
授業計画と内容
1.「規範の学」としての政治学と「科学」としての政治学
2.パワー・エリート論
3.多元主義的権力論
4.多元主義的権力論に対する批判
5.構造としての権力
6.権力論のまとめ
7.政治システム論と国家概念の復権
8.国家中心主義(ステイティズム)
9.新制度論
10.グローバル化への「適応」と国家
11.ステイティズムと新制度論のまとめ
12.古代ギリシアのデモクラシーと近代西欧のデモクラシー
13.熟議デモクラシーとくじ引きデモクラシー
14.秋学期のまとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・下記のテキスト(参考書)と授業計画との対照表を配布します。これをもとに予習・復習をしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 70 | 学期末に実施する論述式試験による 政治理論の基礎的な内容を理解しているかどうかを確認する問題(40%) 理論をてがかりに考察する問題(30%) |
レポート | 30 | 11月末頃を締切り(目安)としてレポート(800字程度)の提出を求めます |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaのレポート提出、掲示板を活用します。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストはとくに指定しませんが、以下の参考書と、配布するレジュメを活用してください。
①久米郁男・川出良枝・古城佳子・田中愛治・真渕 勝 『政治学(補訂版)』有斐閣、2011年。
②川崎修・杉田敦『現代政治理論(新版)』有斐閣(有斐閣アルマ)、2012年。
③建林正彦・曽我謙悟・待鳥聡史『比較政治制度論』有斐閣(有斐閣アルマ)、2008年。
④田村哲樹・近藤康史・堀江孝司『政治学』勁草書房(アカデミックナビ)2020年。