シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中南米の経済史 | 2024 | 春学期 | - | 国際経営学部 | 松野 哲朗 | マツノ テツロウ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GM-EH2-EP44
履修条件・関連科目等
幅広く体系的に地域を知るためには1年次の「中南米の政治史」の履修が望ましいですが、必須ではありません。スペイン語やポルトガル語が使えればレポート作成の際の情報収集に役立ちますが、英語でも十分に対応できるように指導します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
現在の中南米経済の姿を理解できるように、植民地の時代にさかのぼって経済・産業の構造をみていきます。スペインやポルトガルなどの支配下にあったときに生じた産業の構造、従属の構造が形を変えながらも解消されずに残っているからです。
この半世紀、中南米の経済は大きな変動を経験しました。近年は新型コロナウイルスに見舞われ、深刻な打撃を受けました。グローバル経済の動向と、それに対する政府の反応とも連動して、さながら経済政策の実験場のような中南米経済の変化の軌跡を追います。
幸い、インターネットを通じて公式統計が手に入りやすくなっており、世界のどこにいても経済の変動をデータで知ることが可能になっています。本講義では、中南米の経済史を学びながら、現代の動きについては学生自身が確認できるようにします。
科目目的
国際経営学部のカリキュラム・ポリシーに従って、国際地域研究の対象として中南米を取り上げ、その経済の歴史を学ぶ作業を通じて、学生が知識の幅を広げ、将来のグローバルビジネスリーダーとして活躍するための素養を磨くことを目的とします。
到達目標
歴史的な観点から学生が中南米の経済構造や多様性、問題点を理解するとともに、各国の経済情勢の変化をとらえるノウハウを身に着け、グローバル経済における現在の中南米経済の姿を把握できるようにすることを目指します。
授業計画と内容
(内容と順位は変更になる可能性があります)
第 1回 ガイダンス/中南米経済の画一性と多様性
第 2回 世界システムへの組み込み(15世紀末から20世紀初め)
第 3回 個別一次産品の歴史から見る中南米と世界(15世紀末から現在まで)
第 4回 輸入代替工業化の推進(20世紀半ばから後半)
第 5回 政治体制と経済運営(20世紀半ばから後半)
第 6回 累積債務危機と超インフレ(1980年代から90年代前半)
第 7回 新自由主義経済改革と通貨危機(1980年代から2000年前後)
第 8回 国際機関のデータを使った経済のとらえ方(期末レポートの課題設定)
第 9回 21世紀の一次産品ブームとその終焉
第10回 新型コロナウイルス以降
第11回 地域統合の動向
第12回 中南米生まれの国際企業
第13回 日本との関係
第14回 総括:中南米経済の特徴と課題/レスポンスシートへのフィードバック
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業内容に関連して関心をもったテーマがあれば、書籍(授業中に紹介したものなど)やインターネットで調べ、メモを取ったりデータを保存したりしておいてください。毎回提出するレスポンスシートへの対応に加え、第8回の講義以降に準備が本格化する期末レポートの執筆にも役立ちます。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 50 | 期末レポートでは、変化する中南米経済をデータに基づいて描いてもらいます。受講生本人が考えて調べて、自らの言葉で表現することが評価にあたっての前提です。書き方については授業のなかで折にふれて説明します。 |
平常点 | 50 | 各回の講義の後に提出するレスポンスに記入した内容に基づきます。各自が講義を聞いて何を理解し何を考えたかを踏まえて評価します。このため、その回の講義と関係のない内容や、その講義を踏まえて書いたことが伝わらない内容は評価の対象にしません。 |
成績評価の方法・基準(備考)
レスポンスシートの提出回数が半分以下(7回以下)の学生は評価対象外です。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
学生がレスポンスシートに記入した内容を要約・分類して、教員のコメントを付けて講義の中でフィードバックします。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaを通じてレスポンスシート(質問があればここに記入する)や期末レポートを提出してもらうほか、教員は毎回の授業で使用する資料をmanabaで公開します。
学生からの連絡・相談事はeメールのみで受け付け、必要に応じて教員が返信します。
教室のスクリーンでは資料に載せた図表の細部が確認しにくいことがあるので、必要に応じて当日公開した資料をダウンロードして、持参した端末の画面で確認してください。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは用いず、授業日にパワーポイント・ファイルを配布します。自学用の参考文献は以下の通りです。
ビクター・バルマー=トーマス『ラテンアメリカ経済史 独立から現在まで』名古屋大学出版会 2001年 ISBN: 4-8158-0415-X
西島章次・細野昭雄編著『ラテンアメリカ経済論』ミネルヴァ書房 2004年 ISBN: 978-4-623-03990-6
宇佐見耕一・小池洋一他『図説ラテンアメリカ経済』日本評論社 2009年 ISBN: 978-4-535-55573-0
その他特記事項
最初の講義が始まる前にmanabaで開示している「授業の進め方」を必ず読むこと。