シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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国際貿易・政策論Ⅱ | 2024 | 後期 | 水2 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 阿部 顕三 | アベ ケンゾウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-CM5-102L
履修条件・関連科目等
学部において国際経済学やミクロ経済学などの科目を履修している方が望ましい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
第2次世界大戦後,GATTの下で財・サービスの国際取引に関する大幅な自由化が実現されてきたとはいうものの,今なお各国は様々な理由から各種の貿易政策を実施しています。さらに近年では,地域貿易協定(RTA)等のようなGATT/WTOの基本理念に抵触する形での貿易政策を採用する国も多くあります。貿易政策が持つ経済効果を正しく分析することは,貿易自由化の意味を考える上で極めて重要です。本講義では, まず必要とされる分析ツールを導入し,様々な根拠・理由に基づく各種の貿易政策がいかなる効果を持つのかについて理論的に考察します。さらに,貿易政策の目的・効果間の整合性や適切性,あるいは経済環境・市場構造が貿易政策の効果にもたらす差異などについて議論します。
科目目的
様々な経済環境・市場構造の下で貿易政策がどのような経済効果をもつのかについて理論的な観点から理解してもらうことが目標です。
到達目標
受講生が、様々な経済環境・市場構造の下で貿易政策がどのような経済効果をもつのかについて理解し、国際貿易の問題を自ら経済学的に分析できるようになることが目標です。
授業計画と内容
1. 貿易政策と貿易自由化の概観
2. 関税の基礎分析:完全競争市場
3. 関税の応用分析1:外国企業による独占
4. 関税の応用分析2:国際寡占市場
5. 関税の応用分析3:一般均衡分析
6. 関税の応用分析4:歪みと関税引き下げ
7. 総括(1):関税の経済分析
8. 数量制限の概観と基礎分析
9. 輸出補助金の経済分析
10.地域貿易協定の経済分析
11.貿易交渉の経済分析
12.貿易政策の政治経済学的分析
13.貿易と環境
14.全体総括:貿易政策の理論分析
受講者の基礎知識に応じて授業のレベルと進行速度を調整します。広い範囲のトピックを表面的に理解することよりも,狭い範囲でも深く正確に理解することをめざします。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
一つ一つのステップを確実に理解するために毎回の講義の予習・復習をしてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 80 | 授業での参加態度によって評価する。 |
その他 | 20 | 提出された課題によって評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
阿部顕三・遠藤正寛『国際経済学(有斐閣アルマ)』有斐閣、2020年(初版第6刷)
参考文献
Feenstra, R.C., Advanced International Trade - Theory and Evidence, Princeton University Press, 2016.
Wong, Kar-yiu, International Trade in Goods and Factor Mobility, MIT Press, 1995.
その他の参考文献は講義中に適宜紹介します。