シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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グローバルヒストリー概論/特殊講義(グローバルヒストリー概論) | 2025 | 前期 | 木3 | 総合政策学部 | 原田 明利沙 | ハラダ メリサ | 2年次配当 | 2 |
科目ナンバー
PS-HC2-0006
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本講義では、物事を捉える一つの手がかりとして歴史学に基づく見方、とりわけグローバルヒストリーの可能性を探ります。おもに近現代史の出来事や事例を取り上げながら、それらが世界的に広まったり、複数の地域間で影響し合ったりしていった過程について考察します。授業の形態としては、各回講義形式でグローバルヒストリーと関連の深いテーマを扱い、史料や画像、映像なども取り上げながら掘り下げていきます。前半と後半に各一回ディスカッションの時間を取り入れ、グローバルヒストリーの考え方やその応用について理解の深化をはかります。
科目目的
グローバルヒストリーという歴史の捉え方を学び、現代の事象を理解するための歴史的背景を、地域同士の横のつながりを意識しながら説明できるようになること。
到達目標
(1)グローバルヒストリーに関する基礎概念を理解する。
(2)世界の異なる地域のつながりを捉える視点を養う。
(3)現代の身近なできごとを世界の歴史とのかかわりのなかで考察することができる。
授業計画と内容
下記の内容を予定していますが、受講生の人数などに応じ変更する場合があります。
第1回 イントロダクション ——グローバルヒストリーとは
第2回 歴史学の見方 ——地域性とグローバル二つの目
第3回 事象のグローバルヒルトリー ——病・感染症と保健衛生
第4回 モノのグローバルヒストリー(1) ——食をめぐる事例
第5回 モノのグローバルヒストリー(2) ——資源
第6回 概念のグローバルヒルトリー ——人権・ジェンダー
第7回 前半のまとめとディスカッション
第8回 経済圏と帝国
第9回 国際法とグローバルヒストリー
第10回 国際機構 (〜近代) ——「グローバル」とは?国際法の展開をもとに
第11回 国際機構 (現代) ——その課題と意義
第12回 国際社会を考える ——環境
第13回 後半のまとめとディスカッション ——グローバルヒストリーの視点の活用
第14回 まとめと総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 40 | 授業で扱ったテーマをもとに自分で問題設定を行えているか。記述式。 |
平常点 | 30 | 出席と授業への参加、リアクションペーパーの提出 |
その他 | 30 | 次回授業に関する小課題(全3回) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
パワーポイントを使用した教材
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキストは指定せず配布資料で代替する。
ただし授業の理解を深めるため、水島司『グローバル・ヒストリー入門』(山川出版社、2010年)の通読を強く推奨。
その他参考文献
アレクサンドロヴィッチ、C.H. 著、アーミテイジ、D. 、ピッツ、J. 編、大中真他訳『グローバル・ヒストリーと国際法』日本経済評論社、2020年。
岡本隆司、飯田洋介、後藤春美編『国際平和を歴史的に考える』山川出版社、2022年。
コンラート、セバスティアン著、小田原琳訳『グローバル・ヒストリー——批判的歴史叙述のために』岩波書店、2021年。
篠原初枝『国際連盟』中央公論新社、2010年。
詫摩佳代『人類と病——国際政治から見る感染症と健康格差』中央公論新社、2020年。
野原慎司、沖公祐、高見典和『経済学史——経済理論誕生の経緯をたどる』日本評論社、2019年。
羽田正『グローバル化と世界史』東京大学出版会、2018年。
マゾワー、マーク著、依田卓巳訳『国際協調の先駆者たち——理想と現実の200年』 NTT出版、2015年。
松沢裕作『歴史学はこう考える』筑摩書房、2024年。
最上敏樹『国際機構論講義』岩波書店、2016年。