シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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インターネット概論 | 2024 | 前期 | 金3 | 国際情報学部 | 岡嶋 裕史 | オカジマ ユウシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
GI-IG1-IT04
履修条件・関連科目等
ITパスポート試験、基本情報技術者試験の受験を推奨します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
「使える技術」の習得を一つのキーワードとします。学問的な情報ネットワークの理解はもちろんですが、国際情報学部で学び、実務の最前線で活躍される皆さんには、情報ネットワークの技術を自分の手足のように使いこなせる人になっていただきたいと考えています。そこで、ブラウザを使わずにサーバへ到達する演習、DNSによる名前解決の演習、ネットワーク上を流れるパケットの理解などに取り組みます。もちろん、座学講義であるため限界はありますが、情報ネットワークの振る舞いと制御の仕方を習得し、次年度以降の高度な講義へスムーズに接続できる力を養います。知識と技術の定着には、予習・復習が欠かせません。テキストを使って予習・復習にしっかり取り組んでください。
科目目的
この授業では、主にイーサネットとインターネットを取り上げて、自分が生成した情報がネットワーク上でどのように分割され、転送され、加工され、再構築されるのかを考えていきます。講師の総合研究所就労時の知見も踏まえ、ネットワークというものの振る舞いを理解していただくのが目的です。ネットワークを使いこなすためには、ツールが使えることも大事ですが、それ以上にネットワークがどのように作られ、動いているかを理解することが重要です。TCP/IPを「知っている」ことと「使える」ことの間には差がありますが、それを乗り越えてネットワークを自在に活用できる人材になることを目指します。
到達目標
国際情報学部で学ぶ学生は、技術者というよりもマネージャになる方が多いでしょう。細かい作業はあなたの部下になる技術者に任せても構いません。でも、あなたの仕事を遂行し、社会に受容されるプロダクトやサービスを展開するためには、技術者が話す言葉、そしてネットワークの振る舞いは理解できる必要があります。半年間で、これを習得していきましょう。
授業計画と内容
第01回 ネットワーク概説、プロトコル
第02回 ネットワークアーキテクチャと階層構造
第03回 第2層 データリンク層
第04回 第3層 ネットワーク層
第05回 IPとICMP
第06回 サブネットマスク
第07回 経路制御プロトコル
第08回 第4層 トランスポート層
第09回 第7層 アプリケーション層
第10回 情報セキュリティ技術
第11回 暗号とデジタル署名、PKI
第12回 無線LAN
第13回 アドレス枯渇問題とプライベートアドレス
第14回 総括・まとめ:課題に対する講評と、インターネットの問題点について
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習・復習は必ず行ってください。テキストの「その回の授業内容に該当する部分」は、読んだ状態で授業にご出席ください。また、授業中に取り組んだ演習は、自分でもう一度試行して、理解できていることを確認してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 100 | 授業で学んだ内容を理解できているかを確認いたします。CBTによる論述形式のテストです。 |
成績評価の方法・基準(備考)
感染症等による授業状況の変化で、到達度確認にテスト形式が不適切と判断した場合は、レポート等に切り替える可能性があります。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
オンデマンド型の動画資料なども併用する場合があります。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
株式会社富士総合研究所、基幹ネットワーク担当、1999年4月~2002年3月勤務
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
第2回ネットワークアーキテクチャと階層構造、第11回暗号とデジタル署名、PKIなどは、学業と実務の懸隔が指摘されることもありますが、講師の実務経験を踏まえて就職時にも役に立つ能力を養います。
テキスト・参考文献等
【テキスト】
岡嶋 裕史『絵でわかるネットワーク』講談社、2020年
詳細は初回の授業で指示します。
【もし上記テキストが難しいと感じる場合の補助テキスト】
岡嶋 裕史『やさしくわかる岡嶋裕史の情報Ⅰ教室』技術評論社、2024年
【参考文献】
井上 直也、村山 公保、竹下 隆史、荒井 透、苅田 幸雄『マスタリングTCP/IP 入門編 第6版』オーム社、2019年、ISBN: 978-4-274-22447-8
岡嶋 裕史『Web3とは何か』光文社、2023年
岡嶋 裕史『プログラミング/システム』日本経済新聞出版社、2022年
岡嶋 裕史『メタバースとは何か』光文社、2022年
岡嶋 裕史『思考からの逃走』日本経済新聞出版社、2021年、ISBN: 978-4-532-17697-6
岡嶋 裕史『5G』講談社、2020年、ISBN: 978-4065204955
岡嶋 裕史『絵でわかるサイバーセキュリティ』講談社、2020年
岡嶋 裕史『ブロックチェーン』講談社、2019年、ISBN: 978-4065144350
岡嶋 裕史『ハッカーの手口』PHP研究所、2012年、ISBN: 978-4569804965
岡嶋 裕史『実験でわかるインターネット』岩波書店、2010年、ISBN: 978-4005006519
岡嶋 裕史『構造化するウェブ』講談社、2007年、ISBN: 978-4062575775
その他特記事項
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参考URL
http://researchers.chuo-u.ac.jp/Profiles/4/0000383/profile.html