シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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地域政策論Ⅱ | 2024 | 後期 | 月3 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 山﨑 朗 | ヤマサキ アキラ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-SL5-107L
履修条件・関連科目等
履修条件はとくにありません。地域経済、経済地理、地域政策に関心のある院生の参加を歓迎します。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
経済と空間の関係について取り上げます。ミクロ経済学やマクロ経済学では、地域や空間を捨象することが多いですが、現実世界には海、山、川、湖、平野などの地理的空間と距離の広がりがあります。現実世界の経済活動や経済政策においては、自然地理的条件や空間の広がりを意識して実施する必要があります。経済と空間の関係性について、イノベーションや作物配置、産業立地、物流、通信など多面的な観点から講義をします。
科目目的
空間は、経済活動、生活における「障壁」として機能します。この「空間障壁」をいかに低減するのかが、経済発展、イノベーションの基礎となります。蒸気機関車・蒸気船から内燃機関の自動車などへの進化や、電話・ファックスからインターネット通信への進化は、「空間障壁」を低減する「空間克服」活動と捉えられます。
空港、港湾、高速道路、新幹線、高速通信などが集中的に整備された空間は、モビリティ上の優位性を有している。地域間格差や地域政策を考えるうえにおいて、モビリティという視点が重要になります。空間という観点から経済を捉え直すことが地域政策論Ⅱの目的です。
到達目標
空間、立地、交通、通信、地域という観点から経済発展、イノベーション、地域間格差、地域政策を考察できるようになることが到達目標です。
授業計画と内容
1.地理学と経済学の関係
2.地域の多様性
3.空間と距離
4.資本主義の発展と蒸気機関、内燃機関の意義
5.コンテナ革命と航空輸送革命
6.社会資本整備の役割と機能
7.空間克服格差と地域間格差
8.モバイル機器の開発と空間克服
9.通信の発展
10.DX化の進展と地域
11.ハイモビリティ化の矛盾(ローモビリティ化)
12.サービスのデジタル化の意義と限界
13.デジタル田園都市構想
14.まとめ
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 空間克服、モビリティに関するレポートを作成してもらいます。テーマについては相談に乗ります。3,600字程度です。授業最終日に提出してください。 |
平常点 | 50 | 報告用PPT、プレゼン、質問等を総合的に勘案します。積極的にクラスに参加してください。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
参考文献
山﨑朗他著『地域政策 改訂版』中央経済社、2023年の第1章
山﨑朗・玉田洋編著『IT革命とモバイルの経済学』東洋経済新報社、2000年
山﨑朗「ハイモビリティとローモビリティの対立―空間克服から読み解く未来戦略①~⑥」『改革者』2022年6月号~11月号
田村大樹『空間的情報流と地域構造』大明堂、2000年