シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
演習Ⅱ(社会思想史) | 2024 | 後期 | 水2 | 経済学研究科博士課程前期課程 | 鳴子 博子 | ナルコ ヒロコ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
EG-OM5-204S
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
キャロル・ぺイトマン『社会契約と性契約』とジョーン・ヒューバー『ジェンダー不平等起源論』の両著を輪読し、過去・現在・未来の「ジェンダー構造」を捉え、展望する目を養います。報告者に作成したレジュメにもとづいて報告をしていただきます。その上で論点をめぐって意見交換、討論を行います。
科目目的
まず政治学者のキャロル・ぺイトマンの著作の輪読を通して、性契約という概念から女性の解放がいかなる障害に直面してきたかを学び、次に社会学者のジョーン・ヒューバーの著作の輪読を通して、母乳育が女性の地位にいかなる影響を及ぼしてきたかを把握する。これらの学びから「ジェンダー構造」について理解を深める。
到達目標
2年次に修士論文を作成する準備の一環として、社会思想のエッセンスを学び、そもそも社会矛盾を生む原因は何か、問題の根源に遡って探究することができるようになる。
授業計画と内容
第1回 演習を始めるにあたって
第2回 ぺイトマン『社会契約と性契約』契約に参加する
第3回『社会契約と性契約』家父長制についての混乱
第4回『社会契約と性契約』契約、個人、奴隷状態
第5回『社会契約と性契約』創始、父、そして息子たちの政治的自由
第6回『社会契約と性契約』妻、奴隷、賃金奴隷
第7回『社会契約と性契約』フェミニズムと結婚契約
第8回『社会契約と性契約』売春の何が悪いのか
第9回『社会契約と性契約』物語の終わり?
第10回 ヒューバー『ジェンダー不平等起源論』なぜ人類の起源についての研究はつまずいたのか
第11回『ジェンダー不平等起源論』霊長類から人類へ
第12回『ジェンダー不平等起源論』ヒト科の出現・母乳
第13回『ジェンダー不平等起源論』生業の形態と乳児の常食
第14回『ジェンダー不平等起源論』ジェンダー不平等の未来
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
報告者はレジュメを作成しますが、それ以外の履修者もテキストをよく読んでくることが必要です。復習を習慣化してください。
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
---|---|---|
レポート | 100 | レジュメ・報告の内容、テキスト読解の度合い、授業への取り組み姿勢を評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト
キャロル・ぺイトマン著、中村敏子訳『社会契約と性契約―近代国家はいかに成立したのか』岩波書店、2017年、ISBN978-4-00-061190-9
ジョーン・ヒューバー著、古牧徳生訳『ジェンダー不平等起源論―母乳育が女性の地位に与えた影響』晃洋書房、2011年、ISBN978-4-7710-2183-9