シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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実証会計研究Ⅱ | 2024 | 後期 | 火3 | 商学研究科博士課程前期課程 | 大沼 宏 | オオヌマ ヒロシ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
CG-AU5-208L
履修条件・関連科目等
履修条件:学部の「財務会計論」その他財務会計に関する講義を履修してからの履修を出来るだけ薦めたい。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
企業会計全体の,特に最新の財務会計の問題を理解することができる。大学院の講義なので講義時間は出来るだけ少なくし、演習やディスカッションを通じた講義内容の深い理解を求めたい。大沼の研究指向性が実証会計研究にあるので、テキストの輪読を軸としながら、トピックと関係する実証研究の論文も講義中に読むことも予定している。本年度は高田知実『保守主義会計』(2021、中央経済社)と保守主義の実証研究を取り上げる。
科目目的
科目目的:財務諸表に関する認識と測定の理論とその構造を理解できる。 実証会計研究Ⅱでは特に近年の会計研究の中でも特に顕著な研究を取り上げて検証を進める。財務会計論のトピックに関係する実証会計研究の概要を知ることも目的とする。この科目では保守主義会計について習熟することを目的とする。
到達目標
到達目標:この科目を通じて、現在金融市場や世界中で起こっているさまざまな経済問題を自分の視点で考えられるようになる。
授業計画と内容
1 高田知実『保守主義会計』のガイダインス
2 『保守主義会計』序章『問題提起と本書の構成』
第Ⅰ部「保守主義会計の実体に関する分析」
第1章「保守主義の定量化」
・この文献の概要
・保守主義の定量化
3 『保守主義会計』
第2章「日本企業における保守主義」
・モデルに基づく保守主義の定量化
・Khan & Watts モデルの理解
4 『保守主義会計』
第3章「保守主義の国際比較分析」
・保守主義の制度的要因
・保守主義の各国での推計結果
5 『保守主義会計』第Ⅱ部「保守主義会計の経済的機能に関する実証分析」
第4章「先行研究のレビュー」①
・保守主義の経済的機能に関する説明理論
・債務契約における保守主義の機能
6『保守主義会計』
第4章「先行研究のレビュー」②
・債務契約における事前・事後的機能
・コーポレート・ガバナンスにおける保守主義の機能
7 『保守主義会計』
第5章「日本企業における債務契約と保守主義」
・配当の決定と保守主義
・銀行借入と保守主義
8 『保守主義会計』
第6章「日本企業におけるコーポレート・ガバナンスと保守主義」
・日本企業におけるガバナンスの特徴
・ガバナンス要因と保守主義の関係
9 『保守主義会計』
終章「結論と課題」
10 保守主義の実証研究レビュー①
・Ahmeda and Duellman.2007.Accounting conservatism and board of director characteristics: An empirical analysis:.JAE43:411–437
11 保守主義の実証研究レビュー②
・Tan 2013.Creditor control rights, state of nature verification, and financial reporting conservatism.JAE55:1-32
12 保守主義の実証研究レビュー③
・Hugon and Muslu.2010.Market demand for conservative analysts.JAE50:42-57
13 保守主義の実証研究レビュー③
・Haider, Singh, and Sultana.2021.Managerial ability and accounting conservatism. JCAE17:1-22
14 総括とまとめ:全体の振り返り
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
予習:講義前にテキストを事前に読み、問題点について確認する。難解な記述があればリストアップしておく(2時間程度)。
復習:各章終了毎に確認小テストを実施するので、講義内容を再度テキスト等で読み直し、不明な点を無くすようにする。確認小テストの一部から到達度評価試験を実施するので、確認テスト自体についても復習しておく(2時間程度)。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 20 | 全体の内容を理解しているかを確認するための確認レポートを課す。 |
平常点 | 80 | 講義内において担当する章を発表したときの資料と発表内容を平常点として位置づける。 |
成績評価の方法・基準(備考)
履修者に対しては、講義への積極的な参加と前向きな姿勢での発言を求める。この講義中の発言も評価に反映させる。
なお、3回以上無断欠席した場合、履修放棄とみなし、単位は認めない。
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
講義テキストは
高田知実『保守主義会計』(2021、中央経済社)
上記の文献をテキストとして指定するものの、実証研究の論文についてはシラバスに掲記しているもの以外についても、講義が開始してから適宜指定して読んでいきたいと考えている。
その他特記事項
試験はmanabaから落として解答する形式を採用している。他のものの内容とほぼ同一であればカンニングと見なすので、注意して欲しい。