シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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古文教材研究 | 2024 | 前期 | 月1 | 文学研究科博士課程前期課程 | 中川 照将 | ナカガワ テルマサ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-JN5-103L
履修条件・関連科目等
特に条件はありません。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
この授業では、高等学校の新課程の教科書『言語文化』掲載の平安文学作品を中心に、古典作品を読むこと、教えることについて考える授業です。演習形式でおこないます。
受講者はまず担当する作品を選び、その作品の文学史的位置づけ、成立の社会的背景、作者等について調査します。ついで、精緻に古典作品を読解する訓練として、掲載箇所について辞書類や資料を用いて注釈・現代語訳を施します。
その上で、古典作品を読む楽しさや意義を伝えられるようなアクティブラーニング型・探究型授業のアイディアを出し、実践してみたいと思います。具体的には、考察対象とする掲載箇所のどの部分が肝要であるのか。その部分のおもしろさを生徒たちに気づかせ、適切な理解へと導くためには、どのような発問をすればよいのかについて議論しながら、検討結果を大学入試の古典の問題のような形にまとめていきます。
発表者以外の受講者も、発表予定箇所にあらかじめ目を通し、積極的に討議や発案に参加することが求められます。
科目目的
高等学校の教科書に掲載されている古典作品について、精緻に本文を読解する能力を培いながら、その掲載箇所や作品についての知識・理解を深め、研究の観点からも問題を設定・考察することで、〝いかに教えるか〟ではなく〝いかようにも教えられる〟素養が身につくことを目指します。
到達目標
(1)教材とする古典作品の本文を適切に読解することができるようになること。
(2)教材とする古典作品の文学史的な位置づけを理解することができるようになること。
(3)専門的な観点から、教材とする古典作品の分析を行うことができるようになること。
(4)効果的な指導の仕方を構築する能力を身につけることができるようになること。
授業計画と内容
1、ガイダンス―授業の進め方、資料についての説明
2、高等学校の国語教科書掲載の古典作品を検討する――発表担当作品の選択
3、『古今和歌集』について―成立した時代背景、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
4、『古今和歌集』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・全体討議
5、『伊勢物語』研究――成立した時代背景、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
6、『伊勢物語』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・全体討議
7、『蜻蛉日記』研究――作者と時代、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
8、『蜻蛉日記』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・全体討議
9、『枕草子』研究――成立した時代背景、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
10、『枕草子』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・全体討議
11、『源氏物語』研究――成立した時代背景、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
12、『源氏物語』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・全体討議
13、『更級日記』研究――作者と時代、文学史的位置づけ、研究史などを調査し、理解を深める。
14、『更級日記』教材研究――注釈・現代語訳、担当部分の考察、担当部分を含む作品の探究型授業の考案・実践(プレゼンテーション)・検討
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
発表者以外の受講者は、あらかじめ自分でも各回で扱われる作品について十分予習し、さまざまな角度からの疑問点を見つけ、自分であればどのような発問ができるかについて、指定した時間までにmanabaに入力してください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 発表内容(質疑や補足も含む)、発表資料によって評価します。 |
平常点 | 50 | 各回の事前・事後課題への取り組みの充実度、授業時の討議への参加状況で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
適宜配布します。
その他特記事項
おもに国語科専修免許取得希望者を対象にしていますが、教職志望者以外でも、教科書に出て来るような、有名な古典作品について広く学び、知識を深めることを目指す方を歓迎します。