シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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科学哲学A | 2024 | 前期 | 水2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 伊佐敷 隆弘 | イサシキ タカヒロ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-WP5-117L
履修条件・関連科目等
英語またはドイツ語で書かれた哲学の文献を読む力が必要である。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
ヴィトゲンシュタインの『論理哲学論考』を読む。
ヴィトゲンシュタイン(Ludwig Wittgenstein、1889~1951年)はオーストリアで生まれ、イギリスのケンブリッジ大学で活動した20世紀を代表する哲学者の一人である。言語の有意味性の根源、世界の根本構造、独我論や心的作用、数学の基礎などの哲学的難問について深い探究をおこなった。
『論理哲学論考』(1921年刊)を中心とする前期ヴィトゲンシュタイン哲学と『哲学探究』(1953年刊)を中心とする後期ヴィトゲンシュタイン哲学の間には連続性と不連続性があるが、この授業では『論理哲学論考』(『論考』)を丁寧に読み、前期ヴィトゲンシュタインが何をどのように問題にしていたかを追究する。
毎回、当番を決め、当番が発表する。そして、当番の発表を踏まえて全員で議論する。
科目目的
ヴィトゲンシュタイン(Ludwig Wittgenstein、1889~1951年)の『論理哲学論考(Tractatus Logico-Philosophicus)』を原書(ドイツ語原文と英訳を併用)で読み、その内容を理解する。
到達目標
・ヴィトゲンシュタインが何をどのように問題にしていたかを理解する。
・哲学的問題について自分自身の頭を使って考察することができるようになる。
授業計画と内容
第1回:授業の概要(ヴィトゲンシュタインとは何者か。)
第2回:序文(『論考』とはどのような書物なのか。)
第3回:『論考』の世界論(「世界は物の集まりではなく事実の総体である」とは?)
第4回:『論考』の事態論(事実、事態、対象とは?)
第5回:『論考』の対象論(対象と事態)
第6回:『論考』の像の理論(事態と像の同型対応)
第7回:『論考』の言語論(命題という像)
第8回:『論考』の言語論(命題と命題記号と表現)
第9回:『論考』の言語論(真理関数)
第10回:『論考』の論理観(トートロジー)
第11回:『論考』の論理観(論理定項)
第12回:『論考』の構造(語りうるもの・語りえないもの)
第13回:『論考』の構造(同一性の問題)
第14回:『論考』の確率論
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 100 | 授業への積極的な取り組みが50%、当番としての発表内容が50%。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
①テキスト
著者:Ludwig Wittgenstein
書名:Tractatus Logico-Philosophicus
※第1回の授業の際、テキストは持参しなくてよい。
②邦訳
訳者:野矢茂樹
書名:『論理哲学論考』(岩波文庫)
③参考文献
著者:中村昇
書名:『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』(亜紀書房)