シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ドイツ文化講義(2)(4)/ドイツ文化講義(2)(4)(6) | 2025 | 後期 | 月4 | 文学部 | 石見 舟 | イシミ シュウ | 1~3年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-DT1-C514,LE-DT1-C516
履修条件・関連科目等
前期「ドイツ文化講義」および「舞台芸術論」の受講をおすすめします。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
タイトル:風景の時空間——演劇学の視点
■風景とは?
本講義はドイツ語圏でここ100年ほどかけて研究されてきた演劇学の知見をもとに、前期は「亡霊」について、後期は「風景」について考察します。
後期は、前期の亡霊論を引き継ぎながら、その前提となるような時間と空間について、「風景」について論じていきます。
「風景」とは非常にありふれた言葉ですが、実は近代にヨーロッパで生まれた新しい言葉です。それに加えて、室内に閉じこもることの多い演劇はつねに風景をつかみ損ねてきました。
本講義ではまず風景概念のあらましについて概観し、続いて絵画や文学における風景を考えます。そして演劇の風景という「問題」に取り組んだ例について、古今東西の演劇の事例を見ながら、検証したいと思います。その時に「演劇」というモデルが大きな役割を果たすのです。
いままで演劇を見たことがない方も、あるいは演劇が嫌いという方も是非お越しください。
■授業の受け方および評価について
各回の目次と参考文献等をmanaba経由で配布します。
個々のトピックについて口頭で講義していきます。ですので、受講生の皆さまには、耳で聞いた情報をノートにまとめる作業を行ってもらいます(紙、電子を問わない)。
聞き漏らしてしまったこと、理解できなかったことについては授業の最後に提出するリアクションペーパーに書いていただきます。次の授業の冒頭でフィードバックを行います。
第14回で、内容についての確認を行います。具体的には言葉の選択と簡潔な文章を書いていただきます(これについては第1、2回でアナウンスします。)
科目目的
・舞台芸術に関する基礎知識を修得する。
・ドイツ語圏演劇学の概要を修得する。
・言語・文化の異なる演劇作品の比較分析について理解を深める。
到達目標
・舞台芸術に関する基礎知識を、他人に簡潔に説明することができる。
・ドイツ語圏演劇学の概要を、他人に簡潔に説明することができる。
・言語・文化の異なる演劇作品の比較分析について独自の視点から理解を深め、自身の言葉で論述することができる。
授業計画と内容
第1回 授業案内、風景という時空間
第2回 近代美学の成立(1):美、芸術家、崇高、ピクチャレスク
第3回 近代美学の成立(2):リッターから脱人間中心主義まで
第4回 文学の風景:シラー、ヘルダーリン、リルケ
第5回 演劇の風景まで(1):ポストドラマ演劇という気づき
第6回 演劇の風景まで(2):サイト・スペシフィック・シアターの美学
第7回 演劇の風景まで(3):越境文化演劇、テクスト風景の演劇
第8回 演劇の風景(1):ハイナー・ミュラー『画の描写』
第9回 演劇の風景(2):ハイナー・ミュラー『指令』
第10回 演劇の風景(3):能の翻訳
第11回 演劇の風景(4):能の風景
第12回 演劇の風景(5):マレビトの会「被曝三都市」
第13回 演劇の風景(6):日独演劇の交流、チェルフィッチュ『消しゴム山』
第14回 総括・まとめ:理解の確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 50 | 設問に対応した解答の達成度 |
平常点 | 50 | 授業へ取り組む姿勢を、各回毎に集計するショートレポートの記述内容の充実度から評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
・都度、資料等はmanabaで通知・配布します。
【参考文献(一部)】
・ハンス・ティース=レーマン『ポストドラマ演劇』同学社、2002年。
・ギュンター・ヘーグ『越境文化演劇』三元社、2024年、ISBN: 978-4-88303-597-7。
・Gerald Siegmund "Theater- und Tanzperformance" Junius, 2020.