シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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ドイツ社会誌演習B | 2024 | 後期 | 火2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 磯部 裕幸 | イソベ ヒロユキ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-DT5-106S
履修条件・関連科目等
前期開講科目「ドイツ社会誌演習A」を受講していることが強く求められる。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
本授業では前期に引き続き「世紀末ウィーン」を扱ったドイツ語文献(文献A)、および新たに日本語文献(文献B)を読み進めながら、19世紀後半から20世紀初頭のウィーンにおける文化の諸相を学ぶとともに、文化史や芸術史研究における基本概念をドイツ語で確認することを目標とする。そこから「文化の歴史」とはいかなるもので、どのように考究されるべきなのかという、広く歴史認識に関わる事柄も合わせて考えてみたい。なお授業の内容上、前期「ドイツ社会誌演習A」も合わせて受講することが望ましい。
(使用教科書)
文献A:授業担当者が準備する
・Heidrun Prodinger, Die Wiener Moderne: Ornamente und Experimente (Magisterarbeit des Instituts für Kunstgeschichte, Karl-Franzens-Universität Graz, 2014)
文献B:各自購入のこと!
岡田暁生(著)『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏』(中公新書・2006年)ISBN-13:978-4121018168
※さらに本授業の受講者は、学位(修士)論文の構想について発表し、他の受講者から評価を仰ぐことで執筆に向けた準備を進めることも求める。
科目目的
本授業では、テキストの精読を通じてドイツ語圏の近現代史、とりわけ「世紀末ウィーン」の文化について知見を得ることと同時に、優れたドイツ語読解能力を身につけることを目標とする。合わせてそうして得られた知見をレジュメの作成とプレゼンテーションの実施を通じて他者に説明することも目指す
また修士論文構想について発表し、他者の評価を受けることで執筆に向けた準備を進めることも目指す。
到達目標
本授業では、ドイツ語テキストの精読を通じて、主に歴史学分野における正確な知識を得るとともに、それを土台にして物事を「歴史的に考える」こと、さらには自分の思考を他人に分かりやすく伝えることを到達目標とする。合わせて修士論文やその後の博士論文執筆に必要なドイツ語能力を身につける。こうしたことは、修士論文作成における「史資料読解」「史資料分析」「論文執筆ないしは論文成果プレゼンテーション」などの場面で必要不可欠な能力なので、受講者には意欲的な学修が求められる。
授業計画と内容
第1回 導入:「文化史」とは何か?
第2回 Ornament und Experiment(1):Impulsgeber des 20. Jahrhunderts(文献A)(S. 88-97)
第3回 Ornament und Experiment(2):Experimentelle Architektur(文献A)(S. 98-111)
第4回 Experiment und Utopie(文献A)(S. 111-124)
第5回 「謎めいた中世音楽」(文献B)(第1章)
第6回 「ルネサンスと『音楽』のはじまり)」(文献B)(第2章)
第7回 「バロック―既視感と違和感」(文献B)(第3章)
第8回 「ウィーン古典派と啓蒙のユートピア」(文献B)(第4章)
第9回 「ロマン派音楽の偉大さと矛盾」(文献B)(第5章)
第10回 「爛熟と崩壊―世紀転換期から第一次世界大戦へ」(文献B)(第6章)
第11回 「20世紀に何が起きたのか」(文献B)(第7章)
第12回 学生による研究計画発表(1):構想と議論
第13回 学生による研究計画発表(2):応答と再検討
第14回 まとめとディスカッション:「芸術/建築/文化の歴史」とは?
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・講読用テキストについては、発表の有無にかかわらず毎回該当箇所を精読し、歴史の流れをノートにまとめるなどして予習に励むこと
・発表を担当する場合、分かりやすいレジュメを作成し、またプレゼンテーションの練習をしておくこと
・予習や授業時間内で生じた疑問点は、早急に授業担当者に質問するか、自分で関連する文献にあたり解決すること
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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平常点 | 60 | 授業への出席、テキスト担当個所のレジュメ作成と授業での発表、議論への参加 |
その他 | 40 | 修士論文の構想につき授業担当者と相談、執筆進捗状況の報告 |
成績評価の方法・基準(備考)
ただし以下のいずれかに該当する場合には、単位を認定しない。
①欠席が4回以上の者
②授業態度が著しく悪く、他の受講生の勉学を妨げる者
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
(使用教科書)
文献A:授業担当者が準備する
・Heidrun Prodinger, Die Wiener Moderne: Ornamente und Experimente (Magisterarbeit des Instituts für Kunstgeschichte, Karl-Franzens-Universität Graz, 2014)
文献B:各自購入のこと!
岡田暁生(著)『西洋音楽史―「クラシック」の黄昏』(中公新書・2006年)ISBN-13:978-4121018168