シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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専門演習(4)(10)/ゼミ演習(4)(10) | 2025 | 通年 | 月4 | 文学部 | 羽根 礼華 | ハネ レイカ | 3年次配当 | 4 |
科目ナンバー
LE-DT3-C804,LE-DT4-C810
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
古典古代から現代にいたるまで様々に語り継がれてきた古代ギリシアの詩人・楽人オルフェウスの伝説が、近現代のドイツ文学においてどのように受容され、変容されているのかを分析します。オルフェウス伝説を取り上げた他の芸術ジャンルの作品にも寄り道しつつ、考察を深めたいと思います。授業にはグループ・ワークを多く取り入れ、互いに協力しながら学びを深めます。
科目目的
この科目は、実践を通じて文学テクスト分析の方法や学術的な発表・議論・論文執筆の作法を学ぶこと、および文学分野の研究に必要なドイツ語力を身につけることを目的としています。
到達目標
・文学テクスト分析の方法を習得すること。
・学術的な発表・議論・論文執筆の作法を学ぶこと。
・授業で取り上げる作品、およびその作者と成立背景についての知識と理解を深めること。
・ドイツ語の文学テクストを読む力をつけること。
・機械翻訳を適切に利用できるようになること。
授業計画と内容
【前期】
第1回:イントロダクション
第2回:ウェルギリウス『農耕詩』(抜粋)
第3回:オウィディウス『変身物語』(抜粋)
第4回:アカデミック・スキルの確認
第5-9回:ライナー・マリア・リルケ「オルフォイスへのソネット」(抜粋)
第5回:ドイツ語原文韻律分析
第6回:ドイツ語原文統語構造分析
第7回:日本語訳の検討
第8回:テクスト構造分析
第9回:研究文献講読、解釈
第10-13回:インゲボルク・バッハマン「暗いものを言う」
第10回:ドイツ語原文統語構造分析
第11回:日本語訳の検討
第12回:テクスト構造分析
第13回:研究文献講読、解釈
第14回:卒業論文・卒業研究・ゼミ論文構想、小括
【後期】
第1回:機械翻訳について
第2-6回:Yoko Tawada: Orpheus oder Izanagi (Auszüge)
第2回:『古事記』『日本書紀』 (抜粋)
第3回:統語構造分析
第4回:機械翻訳による日本語訳の検討
第5回:テクスト構造分析
第6回:研究文献講読、解釈
第7-8回:Pina Bausch: Orpheus und Eurydike
第7回:リブレット講読
第8回:舞台上演分析の試み
第9回:ゼミ論文中間発表①詩
第10回:ゼミ論文中間発表②小説
第11回:ゼミ論文中間発表③戯曲
第12回:卒業論文・卒業研究発表①文学
第13回:卒業論文・卒業研究発表②文化
第14回:卒業論文・卒業研究発表③思想、総括
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
・講読テクストの指定範囲を注意深く読んだ上で、授業に臨んでください。言語的・内容的に理解できない箇所がある場合には、マークしておきましょう。また、講読テクストの言語表現や内容について、気づいたことや考えたことをメモしておいてください。
・授業テーマに関わる他の文献や授業で取り上げた作家の他の作品も積極的に読んでみてください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 【ゼミ論文】テーマ設定は明確か、先行研究を適切に参照しているか、分析対象とするテクストの読解は妥当か、議論の筋は通っているか、学術論文としての体裁は整っているかを評価します。 |
平常点 | 30 | 予習の状況と議論中の発言を基準とします。 |
その他 | 20 | 【口頭発表】準備(ハンドアウト等を含む)の状況、発表の内容、質疑応答中の発言を基準とします。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
ゼミ論文については、個別に面談の時間を設け、フィードバックを行います。口頭発表については、授業時間内にフィードバックを行います。また、発表者の希望に応じて、授業内に限らず、フィードバックの時間を設けます。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manaba
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
【テキスト】
Ingeborg Bachmann (2023) Die gestundene Zeit. Hrsg. von Irene Fußl. Mit einem Vorwort von Hans Höller. München/ Berlin/ Zürich: Piper; Berlin: Suhrkamp.
Rainer Maria Rilke (1955) Sämtliche Werke. Bd. 1 (Gedichte. Erster Teil). Hrsg. von Rilke-Archiv. In Verbindung mit Ruth Sieber-Rilke. Besorgt durch Ernst Zinn. Fankfurt a. M.: Insel.
Yoko Tawada (2013) Mein kleiner Zeh war ein Wort. Theaterstücke. Tübingen: Konkursbuch Verlag Claudia Gehrke.
ウェルギリウス(2004)『牧歌/農耕詩』小川正廣訳、京都大学学術出版会
オウィディウス(2019-2020)『変身物語』高橋宏幸訳、京都大学学術出版会
インゲボルク・バッハマン(2011)『インゲボルク・バッハマン全詩集』中村朝子訳、青土社
ライナー・マリア・リルケ(2003)『新訳リルケ詩集』富岡近雄訳、郁文堂
『古事記』山口佳紀、神野志隆光校注・訳、小学館、2007
『日本書紀』小島憲之ほか校訂・訳、小学館、2007
*以上より授業に必要な部分を抜粋して配布します。
【参考文献】
沓掛良彦(2021)『オルフェウス変幻:ヨーロッパ文学にみる変容と変遷』京都大学学術出版会
*他の参考文献は授業中に随時紹介します。
その他特記事項
原則として、正当な理由なく1学期につき4回以上欠席した場合には、F評価とします。遅刻3回で欠席1回とみなします。