シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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フランス近代文学演習 B | 2024 | 後期 | 火3 | 文学研究科博士課程前期課程 | 小野 潮 | オノ ウシオ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-LT5-304S
履修条件・関連科目等
フランス語を辞書を引いて読めること。
授業で使用する言語
日本語/フランス語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
シャトーブリアンの自伝・回想録『墓の彼方からの回想』の七月革命前後の時期を描く箇所を講読していきます。シャトーブリアンは十九世紀初頭を代表する作家であるとともに、王政復古期の有力な政治家でした。しかし当時の指導的な政治家の多くとは異なり、言論・出版の自由を高唱した人物でもありました。この七月革命を描いた部分は、彼がこの事件当時書いた日記をもとにしており、事件の推移をほとんど同時進行的に描いているという意味で、その自伝・回想録中でも読みどころのひとつとなっています。シャトーブリアンのみごとなフランス語の散文を味読していただきたいというのも教員としての願いです。
科目目的
テキストが書かれた時代の文脈を考慮に入れつつ、本格的な文学テキストを正確に読み解くことができるようになる。
文学ジャンルのそれぞれについて、その特性について考慮に入れつつテキストについて論じることができるようになる。
テキストの特性を踏まえたうえで、自分なりの論点を探し、自分独自の論を構築できるようになる。文学ジャンルについて思考できるようになり、文学ジャンルの混交、またその相互の干渉について思考できるようになる。
ある作品において、特権的なトポスがどのように作品構成全体において果たす役割について考えられるようになる。
自伝ジャンルの特性について、自分なりの意見を持てるようになる。
到達目標
テキストが書かれた時代の文脈を考慮に入れつつ、本格的な文学テキストを正確に読み解くことができるようになる。
文学ジャンルのそれぞれについて、その特性について考慮に入れつつテキストについて論じることができるようになる。
テキストの特性を踏まえたうえで、自分なりの論点を探し、自分独自の論を構築できるようになる。
授業計画と内容
第1回 七月革命の日々の情勢の変化概観
第2回 テキスト研究 サン=クルーにいる国王へのシャトーブリアンの書簡 国王の返答 貴族院 ダンフェール通りの宣教師館略奪 『墓の彼方からの回想』第32巻 第7章
第3回 テキスト研究 代議院 ド・モルトマール氏 第32巻 第8章
第4回 テキスト研究 パリ市内を経巡る デュブール将軍 ルーブル宮列柱廊前での葬儀 若者たちがシャトーブリアンを貴族院へと連れていく 第32巻 題9章
第5回 テキスト研究 貴族院議員の会合 第32巻 第10章
第6回 テキスト研究 共和主義者たち オルレアン派 ティエール氏がヌイイへ派遣される 貴族院尚璽邸での貴族院議員の会合 通知はシャトーブリアンに遅れて着く 第32巻 第11章
第7回 テキスト研究 サン=クルー:王太子とラギューズ元帥のあいだで起きたこと 第32巻 第12章
第8回 テキスト研究 ヌイイ オルレアン公爵 ル・ランシ 公爵はパリに来る 第32巻第13章
第9回 テキスト研究 代議員代表団はオルレアン公爵に国王代理職に就くよう提案する 公爵は受諾する 共和主義者たちの努力 第32巻 第14章
第10回 テキスト研究 オルレアン公爵はパリ市庁舎へ赴く 第32巻 第15章
第11回 テキスト研究 パレ=ロワイヤルでの共和主義者たち 第32巻 第16章
第12回 テキスト研究 貴族院でのシャトーブリアンの演説 第33巻 第7章
第13回 テキスト研究 私の政治的経歴の終焉 第33巻 10章
第14回 今期の振り返り
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
スタンダールの『赤と黒』を読んでください。他の作家による王政復古期像について参考になります。
王政復古期と七月王政期のフランスの歴史について歴史書を読み、その概観を得てください。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 60 | 作品のきちんとした理解に基づいてレポートが書けているか。 自分なりの視点を打ち出しているか。 |
平常点 | 40 | (授業への参加・貢献度、受講態度の状況を基準とします) |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
実施しない
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト Chateaubriand, Les mémoires d'Outre-Tombe
テキストはコピーを配布します。