シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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日本中世史演習ⅠB | 2024 | 後期 | 金2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 西川 広平 | ニシカワ コウヘイ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-JH5-106S
履修条件・関連科目等
学部の日本史学専攻の演習科目を履修済みで、同専攻を卒業する程度の知識レベルを有するとともに、中世史研究に関心がある受講生を対象とします。
関連する内容を行うため、日本中世史演習ⅠAを合わせて履修することをお勧めします。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
修士論文の作成に向けて必要となる知識を修得するとともに史料の読解力を高めて、論理的な考察ができるようにするため、史料の輪読を中心に授業を進めます。
特に中世前期の史料への理解を深めるため、鎌倉時代における山城国上桂庄の領有をめぐる相論関係文書を対象に輪読するとともに、史料から読み取れる中世前期の庄園支配体制の変遷について考えます。
また、受講者の研究課題等の報告・討論を行い、修士論文作成に向けた各自の研究の進展を図ります。
科目目的
文献史学の研究の基礎を成す文献史料の読解を通して、日本中世史に関わる幅広い知識や、史料から実証的に論点を抽出できる能力を修得するとともに、先行研究による定説にとらわれない、独自の見解をまとめる姿勢を養います。
到達目標
この科目では、以下を到達目標とします。
・古文書の写真を用いてテキストの活字の検証を行い、古文書の文字の判読ができるようになること。
・史料の読解を通して、実証的に論点を抽出できるようになること。
・史料の読解で得た成果と先行研究の分析を踏まえて、独自の見解をまとめる構成力を修得できるようになること。
授業計画と内容
第1回 授業内容の整理(日本中世史演習ⅠAの内容の振り返り)
第2回 研究課題報告(A班)
第3回 研究課題報告(B班)
第4回 荘園支配関係先行研究報告
第5回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻166「上桂庄相論文書案」前段)
第6回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻166「上桂庄相論文書案」中段)
第7回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻166「上桂庄相論文書案」後段)
第8回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻173「上桂庄相伝系図案」、
174「杲宝自筆上桂庄相伝系図案」、175「上桂庄相伝系図案」、
176「藤原氏女相伝系図案」)
第9回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻178「東寺雑掌光信陳状案」、
179「東寺雑掌光信陳状案」)
第10回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻180「足利直義施行状」、
184「東寺長者御教書」、186「東寺雑掌光信陳状案」)
第11回 研究テーマ設定報告(希望者)
第12回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻187「散位藤原宗範挙状」、
188「前関白近衛基嗣御教書」、189「山城国梅津庄雑掌家綱重申状并具書)
第13回 史料輪読(『山城国上桂庄史料』上巻190「信誓書状」、191「信誓置文」、
192「信誓上桂庄相伝文書寄進」)
第14回 総括・まとめ(史料輪読の論点整理)
※履修者の人数や状況により、予定を変更する場合があります。
※授業の内容に応じて、オンラインを使用する場合があります。
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
テキストの活字と写真をもとに、古文書の文字の確認や読解を進めておいてください。
史跡の巡見や博物館見学、史料の調査や実見をする機会を設けることを検討しています。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 10 | 史料読解の総括を理解し、自らの論点を示すことができているかを評価します。 |
平常点 | 90 | 報告の内容、授業への取り組み度、授業中の発言等により総合的に評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
ディスカッション、ディベート/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaのプロジェクト機能を用いた事前の情報共有によって、当該科目の知識を深めることができる。
実務経験のある教員による授業
はい
【実務経験有の場合】実務経験の内容
博物館の学芸員として、史料の取扱や展示等の業務に16年間携わる。
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
モノ資料としての古文書の取扱と分析について指導する。
テキスト・参考文献等
テキスト
・上島有編『山城国上桂庄史料』上巻(東京堂出版、1998年)