シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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美術史各論(2)A | 2025 | 前期 | 水1 | 文学部 | 平井 彩可 | ヒライ アヤカ | 2~4年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LE-HR2-D453
履修条件・関連科目等
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
人間の成長曲線がゆるやかでないように、歴史もまた、ある突発的事象によって急激に展開することがあります。時代をこえて、地域をこえて、人間の創造力/想像力がぶつかり合うところには、そのような興味深い局面をみることができます。この授業では、「クロスオーバー」、すなわち「異なる要素がお互いの境界線を越えて交じり合うこと」をキーワードに、西洋美術史における様々な要素同士の融合・影響関係を紹介・検討します。
また、美術史とは単なる歴史(過去のこと)ではなく、今日の文化や思想の基礎ともなる重要なものです。歴史に学び、広く応用することで、今日をみつめる新たな視点を養いましょう。
科目目的
西洋美術史を通史として理解するだけでなく、そこにあらわれる諸相の比較検討をとおし正確かつ独創的に分析することを目的とします。
到達目標
西洋美術史についての基礎知識を得るとともに、西洋美術史を学ぶ面白さを発見すること。
美術史の知識や視点を応用し、現代社会にあらわれる文化的事象を読み解く複合的な視点を培うこと。
授業計画と内容
第1回 イントロダクション:講義の概要と進め方
第2回 パラゴーネ(諸芸術位階論争)
第3回 ラファエル前派①展覧会「ビアズリー展」紹介(東京・三菱一号館美術館)
第4回 ラファエル前派②ラファエル前派と日本
第5回 西洋と東洋①庭園と建築
第6回 西洋と東洋②天井画
第7回 オリジナルとコピー①模倣とはなにか
第8回 オリジナルとコピー②贋作
第9回 オリジナルとコピー③芸術作品と商品
第10回 「崇高」概念と現代文化
第11回 オールドマスターと現代文化①ボッティチェッリと천경자(チョン・キョンジャ)
第12回 オールドマスターと現代文化②図像的応用
第13回 オールドマスターと現代文化③解釈
第14回 全体のまとめ
*受講生の関心や理解度に応じて、各回の内容を一部変更する場合があります。
授業時間外の学修の内容
その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
各テーマの内容について、講義で示した参考文献を読み、理解を深める。
適宜、授業中に紹介した展覧会を見学する。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 50 | 講義内容から自らの関心のあるテーマを設定し、論述するという期末レポートを課します。設定したテーマについて複数の文献にあたり、それを踏まえて「自分はどう考えるのか」「なぜそう考えるのか」自らの意見を述べることができているか、評価します。 |
平常点 | 50 | 授業への出席と授業後に提出するリアクションペーパーによって受講姿勢を測ります。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
授業後に提出してもらうリアクションペーパーの中で全体で共有すべき質問や意見があれば、次週の最初に取り上げ、必要に応じて解説を行ないます。
提出されたレポートにはコメントを付します。
アクティブ・ラーニングの実施内容
実施しない
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
manabaおよびGoogleドライブを通じて、資料共有等を行ないます。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
教科書は使用せず、適宜資料を配布。
以下の参考書のほか、授業時にテーマに関する文献を紹介します。
エルンスト・H・ゴンブリッチ『美術の物語 ポケット版』河出書房新社、2024年
高階秀爾『カラー版 名画を見る眼 I』岩波新書、2023年
高階秀爾『カラー版 名画を見る眼 II』岩波新書、2023年