シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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社会運動論特講 | 2024 | 後期 | 火2 | 文学研究科博士課程前期課程 | 野宮 大志郎 | ノミヤ ダイシロウ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-SC5-119L
履修条件・関連科目等
特になし
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
社会は、その中に住む個人を強制しある特定の方向に仕向ける力を持つ。戦争での兵隊志願者はその最たる現れであろう。しかし、個人はその「社会の力」にだまって従うばかりではない。自分の権利や考えに基づき、時には社会の力に抗しても行動する主体さらには社会変革を担うエージェンシーとなりうる。そうしたエージェンシーとしての個人が集まることで社会運動さらには市民社会が成立する。
本講義では、社会の構造的力から観察を始め、その力に対抗するもの、変革をめざすものとしてのエージェンシーをまず理解する。次に、社会運動について理解し、かつ実際にそれがどの様に現れるかを学ぶ。最後に、社会運動の現代的現れであるグローバル市民社会について、事例を観察して学ぶ。
科目目的
・社会運動主体の行為的側面を、国家・社会との関連で理解する。
・社会運動研究における主要な論点について理解を得る。
・社会運動の諸理論について基礎的な理解を得る。
到達目標
本科目の履修を通して、履修学生が、社会的に行為する主体とは何か、また社会的行為の背後にはどのような思想があるのか、など行為主体としての省察的理解を獲得すること。
授業計画と内容
下記のように設定するが、参加学生の過去の学修経験などを考慮して、変更や有機的運用を検討することもありうる。
オリエンテーション
1 オリエンテーション/イントロダクション
社会と個人:強い社会と対抗する人々
2 楢山節考
3 楢山節考(クラス・ディスカッション)
4 自殺論
5 対人地雷全面禁止条約
6 公民権運動とMLキング
社会運動論各論:なぜ、どのような条件のもとで人々は立ち上がるのか
7 非合理性と合理性:関東大震災
8 資源動員と連帯:サパティスタ
9 選択的誘因:ロス暴動
10 描く「夢」がもつ力:サミット・プロテスト
社会運動の諸理論
11 資源動員論と運動文化論
学生プレゼン
12 学生プレゼン①
13 学生プレゼン②
Wrap Up
14 社会運動に対する理解到達度確認
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/その他
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
毎週、リーディング課題と小論文を課す。4時間程度の自主学習が必要となる。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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期末試験(到達度確認) | 30 | 課題として、学期末に論文を執筆し、提出する。論文は、社会運動研究に関して、大学院にて研究を進めるための基礎的な知識を獲得しているかどうかを基準に評価される。 |
平常点 | 30 | 授業への貢献度:ディスカッション+コメント+質問を通して授業に参加貢献する程度を評価する。 |
その他 | 40 | 授業の理解度:授業で使用した教材などを理解吸収することのみならず、社会的に行為する主体とは何か、社会に対してインプットする際に何を考慮しなければならないか、また社会的行為の背後にはどのような思想があるのか、など行為主体としての省察的理解を獲得できているかどうかを評価する。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/その他
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
学期末に提出する課題論文に対して、コメントを書き、返却する。
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
授業課題のみならず、授業内容の理解を促す補助教材を転送可能なファイルにして、学生に配布する。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
テキスト:
・S.タロー『社会運動の力』
・野宮大志郎.『社会運動と文化』.ミネルヴァ書房.2002
参考文献
・野宮大志郎.「第12章 社会運動」.『社会学理論応用事典』.丸善出版. 2017
・野宮大志郎.「社会運動」.『今を生きる社会学』.丸善出版.2021.
・野宮大志郎.「11章グローバル市民社会」in 吉川元他編『グローバル・ガバナンス論』2014
・野宮大志郎.『サミット・プロテスト:グローバル化時代の社会運動』.ミネルヴァ書房.2016
その他、適宜、提示する。