シラバス
授業科目名 | 年度 | 学期 | 開講曜日・時限 | 学部・研究科など | 担当教員 | 教員カナ氏名 | 配当年次 | 単位数 |
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歴史社会学特講 | 2024 | 前期 | 金5 | 文学研究科博士課程前期課程 | 天田 城介 | アマダ ジョウスケ | 1年次配当 | 2 |
科目ナンバー
LG-SC5-127L
履修条件・関連科目等
履修条件は、複眼的かつ徹底的に社会学について学ぶ意思があることです。とりわけ、本講義では私たちの歴史における社会的出来事/社会的現実を詳細に論考していきますので、私たちの複雑かつ多元的な歴史を考え抜くことができるのか、そうした歴史における社会秩序はいかにして可能かを思考することに関心を持つ学生にとって適切な科目です。
授業で使用する言語
日本語
授業で使用する言語(その他の言語)
授業の概要
歴史社会学に関連する著書や論文を講読した上で、そもそも社会学の歴史の中で「歴史問題」がせり出してきたのはいかなる歴史的・時代的・思想的文脈であったのか、とりわけ「近代化論」との関係で「歴史」をいかに社会学的思考に思考してきたのか。歴史社会学を批判的に検討しつつ、別様な歴史の社会学的考察のあり方を探求します。それらは別様に思考できるのかを考えていきます。
科目目的
歴史社会学を展開していくことはとても面白いが、難しい。歴史をどのように描出するか自体が社会学的に問われてしまうからだ。再帰性やリスク社会論に言及するまでもなく、「歴史の時間」と「歴史の空間」を、そして「時間の歴史」と「空間の歴史」をどのような理論的視座に立って分析するかが自ずと問われるし、ここにはナイーブではすまされない、社会学的困難が孕んでいる。それでも歴史社会学を展開することはいかなる意味の認識利得と認識論的困難をもたらすのか。歴史を社会学的に思考することはそもそもいかにして可能になったのか、その存立の条件とは何であるのか。歴史を社会学的に思考することは歴史学などの学問との思考的・思想的差異をいかにしてもたらすのであろうか。社会学者として、それこそ自らの認識論的・思想的立ち位置や配置までも徹底して考え抜くことが本講義の目的となります。
到達目標
①近代日本社会に生じた諸現象・歴史的出来事を歴史的資料(史料)やインタビューなどのデータを通じて詳細かつ丁寧に読み解くことができる。
②近代日本社会の諸事象・歴史的出来事を歴史社会学視点から緻密かつダイナミックに読み解くことができる。
③近代日本社会の歴史的ダイナミズムを析出したうえで、新たに社会を構想することができる。
授業計画と内容
第1回 歴史社会学とは
第2回 歴史学と歴史社会学
第3回 歴史社会学はなにゆえ遂行されるのか
第4回 歴史社会学の難しさ・1 歴史を社会学することの困難
第5回 歴史社会学の難しさ・2 歴史の対象を設定することの困難
第6回 歴史社会学の難しさ・3 歴史の守備範囲を設定することの困難
第7回 歴史社会学における認識利得と認識論的困難・1 歴史社会学における認識利得
第8回 歴史社会学における認識利得と認識論的困難・2 歴史社会学における認識論的困難
第9回 歴史社会学における認識利得と認識論的困難・3 歴史社会学における守備範囲と限界設定
第10回 歴史社会学が生み出す思考的・思想的差異はあるのか・1 歴史社会学には何が可能か?
第11回 歴史社会学が生み出す思考的・思想的差異はあるのか・2 歴史を社会学することの差異はなにか?
第12回 歴史社会学の認識論的・思想的立ち位置
第13回 別様な歴史社会学の探求
第14回 総括・まとめ 課題論文の提出
授業時間外の学修の内容
指定したテキストやレジュメを事前に読み込むこと/授業終了後の課題提出
授業時間外の学修の内容(その他の内容等)
事前学習としてあらかじめ指示されたテキストの該当箇所を読み、講義後は配布されたレジュメや資料を熟読し、設定された締切までに授業内レポートと課題論文を必ず提出してください。講義時間外にも研究会や各種プロジェクトへの参加をしてもらう中で指導と質疑応答を適宜行います。
授業時間外の学修に必要な時間数/週
・毎週1回の授業が半期(前期または後期)または通年で完結するもの。1週間あたり4時間の学修を基本とします。
・毎週2回の授業が半期(前期または後期)で完結するもの。1週間あたり8時間の学修を基本とします。
成績評価の方法・基準
種別 | 割合(%) | 評価基準 |
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レポート | 80 | 授業内レポート(50%)、課題論文(30%)で評価します。 |
平常点 | 20 | 授業内での報告と討議への貢献度(20%)で評価します。 |
成績評価の方法・基準(備考)
課題や試験のフィードバック方法
授業時間内で講評・解説の時間を設ける/授業時間に限らず、manabaでフィードバックを行う
課題や試験のフィードバック方法(その他の内容等)
アクティブ・ラーニングの実施内容
PBL(課題解決型学習)/反転授業(教室の中で行う授業学習と課題などの授業外学習を入れ替えた学習形式)/ディスカッション、ディベート/グループワーク/プレゼンテーション/実習、フィールドワーク
アクティブ・ラーニングの実施内容(その他の内容等)
授業におけるICTの活用方法
タブレット端末/その他
授業におけるICTの活用方法(その他の内容等)
大学院授業専用のメーリングリストにて各種の連絡をします。また、manaba掲示板、C-plusのメール等で情報共有・補助的な議論を行います。
実務経験のある教員による授業
いいえ
【実務経験有の場合】実務経験の内容
【実務経験有の場合】実務経験に関連する授業内容
テキスト・参考文献等
授業内容については資料やレジュメを毎回配布しますので、テキストは使用しません。参考文献は毎回レジュメ等で示します。